ラミレス監督の目指す野球について メンタルゲーム(マインドゲーム)
野村元広島監督による先日の解説を聞いて、
あー、ラミレスさんと、野村さん、思考ロジックが違うんだと思いました。
制球が定まらない投手に対し、攻略法として、ボール球を振らないは定石です。
それに対し、随分な言いようだったと思いますが、
これ配球を読んで、積極的に揺さぶりをかけ、メンタルゲーム(マインドゲーム)を仕掛けたいと思っている人と、そうでない人の思考ロジックの差とも感じます。
なんと言ったらいいですかね。
相手バッテリー側の気持ちを積極的に読みに行き揺さぶりを掛けたいと思っている人と、
表層的な現象をなぞって解説している人の差ともいうべきなのでしょうか?
野村さんの発言が基で、間違った情報が伝わり、野球の奥深さが失われるのは如何なものと感じます。
もう少し、配慮して発言して欲しいです。
野村さんのセオリー的に外れた野球をしているわけですから、
そこはwhy?に軸足をもって発言して欲しいです。
私も、こんな野球観とは思っていませんでした。
メンタル80%って野球観は、この辺から来ているですかね。
単純なメンタル論と思ったんですが、ちょっと違うようです。
ラミレス監督の思考ロジック、行きつく先は、結局のところ、メンタルゲーム(マインドゲームでも良いですが)になりそうです。
これは凡事徹底にも相通じます。
凡事徹底する為にはメンタルが重要なんです。
メンタル、メンタルと言いますと、別の話(単純なメンタル論)になりそうですが、そこにラミレス監督の野球観を覚えます。
暫くシリーズで書かせて下さい。
この辺の理解が進むことで、ラミレス監督の目指す野球像が見えてくるとは思います。
良いか、悪いかは別にして、大分、全貌がみえて来ましたかね。
ここまで心理をみるとは思いませんでした。仕掛け方が、ちょっと違っています。
野村さんも、待球が苦しいと思っているようですが、現象面で言えばボール先行は苦しいです。
ここで、思考ロジック違ってまして、
野村さんの場合、火が付いている(ボール先行する)。その対応策。もしくは火が付く前提の対応とでもいうんですかね。
一方、
、ラミレス監督の場合、火がついている。どうして火が付くのか(ボールが先行するのか?)、より火を広げようという野球観です。
(メンタルゲームですから)
勿論、野村さんも、ラミレスさんもわかっていると思うのですが、その思考の軸足が、現象面に重きを置いているのか、原因面に重きを置いてるかの違いとも言えます。
現役時代に、相手バッテリー、特に捕手の心理面を読んで、メンタルゲームをしあっていた監督という事になりますかね。
(だから谷繁中日と相性が悪いとかあるんですかね・・・中日対巨人、ラミレスで、そんな目線で観た事ありませんからわかりませんが)
火の話になりますと、
この人は火をつけるに違いないと(火がつく前提の作戦)、この人は、どうして火をつけるのだろう?の違いでしょうか?
仕掛け方をからみますと、今後も、ラミレス監督、エンドランを多用すると思います。
エンドラン仕掛け過ぎとの話も聞きますが、今後も仕掛けると思います。
打者、筒香でも相手バッテリー次第で仕掛けるかと。
かなり毛色が違います。
従来語られるエンドラン感から逸脱する可能性が高いです。
だから、2番梶谷を志向しますし、今後も、バランス次第で考えると思います。
ボール3で、山下でなく、梶谷でエンドラン、嫌でしょね。
で、多分、梶谷にホームラン狙わせるですよ。
まぁ、これは追々、語って行きますね。
さて、
制球の荒い投手攻略は、ボール先行にさせる事です。
制球が荒いでなく、どうして制球が荒くなるのかで、思考ロジックを組み立てないと、より有効な攻略は出来ません。
メンタルゲームなんですから。
コントロールが悪くなりますと、バッテリー心理的にボールを置きに来ます。
これは誰でも出来ますし、割合、コントロール良く投げれます。
制球の定まらない澤村が、ボールを置きに行き、乙坂にホームラン打たれましたが、
制球を乱す為には、
ただ、漫然と立っているだけでなく、打ちいく必要があります。
現象面で制球が悪いから、振りにいくなと言う解説者もいますが、原因面で捉えないといけないです。
要は、制球(難しいボールを投げて貰う)をより乱す為にも、ヒットを打つ必要があるわけです。
積極的打法とは、相手投手のメンタルを揺さぶりに行ってる面もあります。
福井投手も、ボールを置きに行きたかったと思いますが、いけませんでした。
それは打たれるからです。
実際、打たれています。
初回、甘いボールをロペスにもっていかれ、
続く倉本に初球を打たれましたが、
荒れ球だからこそ、コース、球種を絞って早めなんです。
ツーストライクまで手を出してはいけない。
相手を助けるって、
その消極性の方が、余程、相手を助けます。
選球眼が悪い打者が多いからこそ、むしろ、早めに仕掛けませんと、打てないです。
バッティングカウントですら、選球眼悪いのに、ツーストライクでは、よりボール気味のボールも振りに行きますから、最悪なわけです。
甘いボールを待ちつつ、ボールを打つなっと言ってましたが、そんな当たり前で、早打ちの大原則です。
技術のある打者(井端や野村さんのような)なら、そう言う方策も出来るのですが、
まぁ、そうしてくれた方(それが出来れば)が、相手もキツイと言うか、厳しいボールを投げないといけないと思いますのでツラいです。
何より、確実に球数が増えます。
結果、相手も疲弊しますからね。
ですが、より攻撃を有効に機能させるには、
制球が悪いという、現象ででなく、どうして制球が悪いのかで文脈を捉えないといけません。
そんな広島バッテリーにラミレスさん、マインドゲームを仕掛けています。
エンドランです。
ここで、現象面で制球が悪いとしか見てない方(その想いが強い人)は、どうして?という想いが強くなると思います。
勝手に相手が自滅してくれるのに、エンドランですからね。
一方、原因面で事象をみますと、視点が違ってきます。
あれ、私も捕手目線で野球をよく見るのでわかるのですが、結構、キツイデス。
制球の悪い横浜の投手をリードしようとした時、横浜の捕手(昔)も、良くあんな混乱状態になりますが、気持ちよくわかります。
細かく状況をみていきましょう。
(前記事に被ってしまうのは申し訳ありませんが)
シチュエーション説明
四球、四球、梶谷倒れ、ロペスに浅いカウントの直球を打たれ、3対0。
その余韻も残っている中、倉本に初球を打ちかえされ、ランナー、一塁。
打者、山下で、
倉本の初球打ちもあり、制球定まらず(途中、ボール球をファルにして)、カウント3、1。
ボール3です。
ここで、横浜はエンドランを仕掛けました。
1
ボール3ですので、通常のエンドランと違い、四球でランナーを出す事にもなります。
相手ランナー走る事わかっていますが、外せません。
既に同じシチュエーションで、桑原の時に仕掛けており印象とし残っています。結果、桑原は四球出塁しています。
2
ランナー走りますので守備陣形崩れます。
ゾーンでも説明がありますが、ランナーが一塁にいますと、一、二塁のゾーンが悪くなるそうです。
守備レンジが狭くなるようなんですよね。
数字的なモノでみますと、三塁関係なし、遊撃△ 二塁×、1塁×らしいです。
昨日、gorillapotatoさんから、コメントありましたが、遊撃も2塁方向によりますので、全体的にヒットゾーンが広がります。
勿論、牽制に入る必要のある一塁側が一番空きますが、意識がランナーに向きますので、守備レンジが狭まるのは事実です。
(選手にもよりますがね。経験ない選手ほどダメです。今の柴田が二塁を守ると、そんな感じです。慣れがない。後の名二塁手の予定ですが)
3
1,2もあり、球種、配球がかなり限定されます。
原則、1,2塁が空きやすいので、左ならインを、右ならアウトを投げづらくなります。
かつ、進塁打も嫌なので、低目も投げたくないです。
そして、三振ゲッツーを狙いたいので、遅い球はダメになります。
フォークなんて選択し難いです。
そして、守備の陣形が崩れている状態で、相手は打ってくるわけですから、気の抜けたボールは投げられません。
昨日の山下で言うなら、外の高め速球系で良いわけですね。
そして、その注文通りに外の高め速球系で来たわけです。
しかも、ストライクコースでなく、ボール球(シュート)。
おいおい、見極めて下さいよって思もわくもないですが、まぁ、そう言う技術レベルの打者ですので、そこは良いです。
で、結果論で、
山下は、投手を助けたと野村さんに言われたわけですね。
結果をみれば、手を出す必要もないボール球に手を出したわけですので、その通りなのですが。
一方、ここまで材料が揃っていて、制球乱れず、ストライクゾーンに外、高めを投げる切るのって出来ないです。
しかも、相手は、打ち気満々ですので、ボールも置きに行けない。
バッテリー心理的に追い込まれています。
もう、実は、この時点でテンパっているですよね。
機の効いたバッテリーですと(それこそコントロールが良いのなら)、インを狙って打ち取る事も考えても良いですし、それを見れば監督も作戦変えたかもですが、
コントロールが悪く、コントロールの悪い投手の場合、スライダー回転でなくシュート回転が多いですから中に入る。
怖くて、要求できないわけです。
さらに、言うなら、
ランナーを二塁に進塁させても良いから、ツーアウトにすれば、次の打者、石川、高城、山口(投手)なので、ゆっくり料理できるハズなのですが、余裕がないので(制球が悪いから)、そこまで至らない。
ボール置きに行けば、ロペスや、倉本のように打たれるかもしれない。
これが老練な元ヤクルト監督野村さんになりますと、その意図を呼んで、まずはツーアウトにしなさいと言うかもですが、もう、目の前の打者しか考えられないわけです。
だから、注文通り外高め、直球系を投げ、そんなメンタルですから制球も定まらずボール気味。
後は、山下君がなんですが、ここはしょうがないです。
精進あるのみです。
どちらにしろ、
もう、この時点で、広島さんバッテリーは精神的に参っているわけで、今日はコントロールが悪いと織り込まれちゃったわけです。
まぁ、調子が上がらない投手とは、そう言うモノなのですが、
で、いろいろあって4回、倉本に初球カーブを打ちこまれて終了したわけです。
かなりメンタルでボロボロだったと思います。
横浜、初球(早めに)から来るので、ボールも置きに行けませんし、カウント球も打たれるわけですから。
凡打にはなっていましたが、こういう積み重ねが、ボディーブローのように効いてくる場合もあるわけです。
個人的な評価で言いますと、
解説の野村さんとは逆評価になり、横浜の早打ちと相性の良いのは、昨日の福井投手のような状態の投手です。
メンタル面で圧倒しているわけですね。
巷間では言われている早打ちですと、福井投手攻略には向かないかもですが、調子が悪くメンタルに綻びがあるような投手には、有効な場合が多いです。
初球凡打、はや仕掛けした効果で、カウント球をとりに来れず、球数だけが増えましたが、そんなわけです。
メンタルの綻びを見つけ、仕掛けたわけですね。
勿論、そう上手く行くことばかりではなく、ダメな場合もありますが、
采配意図を知ったうえで、野球解説者には、解説して欲しいと言いますか、
制球が悪い、待てば良いだけで済ませるのは勿体ないとは思います。
広島ファンさんの方が、揺さぶられた結果(原因面まではみてないかもですが)の福井のメンタル面を懸念指摘してましたが、もう少し、揺さぶり効果も観て欲しいと、ファン的には願います。
というか、かなり異質かもですね。←異質故に批判され易いです
私も勘違いしてました。
梶谷二塁の効用、ただ自由に打たせて、転がすで捉えてましたから。
続く