変調を来しつつある濱口の状態と、高城の配球につて雑感

監督、捕手が限度以上に批判される事について雑感

の続きです。

先日、濱口が打たれた事で厳しく高城が糾弾されていましたが、その事情についてです。

配球を語るには、

相手打者。

自軍投手。

風も含む球場特性。

状況(点差、終盤、ランナーのいるなし)。

味方の守備陣・・・

etc

様々なモノが関連しあいます。

そして、その中から最適解と思われるモノを捕手は選びます。

さて、濱口ですが、

濱口の長所と言いますと、

ストレートの球威。

そして、チェンジアップです。

ストレート同様、コントロール良くないですが決まると凄いです。

短所は、コントロール

BB(与四球)/9は4を超え、かなり悪い部類です。

コントロールが悪いと言われる、阪神藤浪の2016年度のBB/9は3.73でしたが、その藤浪よりBB/9は悪いです。

代わりに球威があるのですが・・・

あったのですが、これが変調を来しています。

先日の巨人戦あたりから、コントロールは、そのままに、長打を打たれ始めてまして、球威が落ち始めています。

初登板、ヤクルト戦で打たれたのはチェンジアップでしたが、

巨人坂本から打たれたのは、ストレート。

ビシエドにも力のないストレート(クロスファイヤーをインハイに投げようとして、投げ切れませんでした)をライトスタンドに運ばれましたが、インハイに投げ切れていません。

球威、そのままに投げ切れないヤクルト戦のような感じなら、長打も打たれないのですが、

2017年04月02日

濱口、良い投球、パットンはタイミング合わせ難いです 他、雑感

にて、

えげつないと評した、あのクロスファイヤーになっていません。

球威がないわけです。

勿論、普通の投手よりは球威はある方ですが、

えげつないという表現にはならないです。

濱口の配球割合は、55%がストレートです。

そのストレートのコントロールが悪く、球威もないとなると、かなり苦しいです。

となると、

残りは、チェンジアップなのですが、

これがまた、コントロールが悪く、今永のようにチェンジアップ単体(今永の場合、他にスライダーもありますのでチェンジアップ単体ではないのですが軸にはなります)で組み立てられるような精度ではないです。

通常、

引き出しの多い、元楽天田中ような投手なら、

他の変化球、持ち球を軸に、投球を組み立てられますが、

濱口の球種は、ほぼストレートと、チェンジアップのみです。

せめてコントロールが良ければ、それなりの投球も出来ますが、2016年の藤浪以上(BB/9上)に制球が荒れている状態です。

難しいです。

所謂、大変、難しい投手なわけです。

そんな難しい投手を、戸柱から受け継ぎ、初登板以外は高城がマスクを被っています。

ドラ1、粗削りですが素質は十分と評される期待の新人投手濱口を、リードが戸柱以下(高城に濱口が潰されると感じるようです)と批判されていた高城がマスクを被る意味。

やや不思議なのですが、そんな拙いと批判される捕手が、石田や今永らとの比較で難しい投手でもある期待の新人濱口とバッテリーを組み続けているわけです。

さて、高城が批判された5月9日の試合、対中日戦、3回の裏です。

ストレートの状態が良くなかったです。

https://baseball.yahoo.co.jp/npb/video/play/368788/

ビシエドに打たれたシーンですが、インハイに投げ込むことが出来ず真ん中高めにボールが行っています。

角度がついてなく(マウンドのから見た高さでなく、横の角度)、クロスファイヤーとして機能して居ません。

差し込まれないわけです。

また、インハイに投げ込もうとして、中に来ていますから、体が開き気味にも見えます。

要は、あの日、あの回の濱口の状態は良くなかったです。

良くないので、高城もチェンジアップの割合を増やしつつ配球(ストレートの比率が減っています)していたのですが、

そう言うコントロールもなく・・・苦戦しています。

問題の3回。

先頭打者を出した後、

木下に四球を出しています。

その配球を見た方に、記事で逃げの投球と批判されていましたが、

「面倒くさい投手」濱口遥大が、

消えるチェンジアップでハマの新星に

では、

高城の配球を、

「構えたところにこないのなら、いっそのこと真ん中に構えればいいのに……。そうすれば勝手にボールは散ってくれるし、その方がバッターも打ちにくいんじゃないか」

っと褒めいています。

逃げても、しょうがない場面で逃げの投球はしません。要求しません。

奇しくも、記事で高城を褒め称えているのは、高城が逃げの投球をしたと糾弾された同じ中日戦です。

皮肉な話です。

昔の高城は、確かに、逃げと感じる、そんな配球をしていましたが、状況的にランナーを溜めたくない場面です。

ノーアウトです。

そんな状況判断も出来ない捕手ではないです。

昨夜の平良も、5回の裏の場面。

先頭打者のゲレーロを出してから、ほぼ全部外でした。

打者4人中、内に投じたのは1球のみです。

その平良の投球を逃げの投球とは言うのか私は知りませんが、高城が、外中心になると、逃げと糾弾されるわけですね。

その平良と嶺井のコンビより、余程、内を使っているのですが・・・

ストレートの精度が良ければ、高城も内を要求します。

(尚、外一辺倒と批判された木下の場面にも内にストレートを挟んでいます。状態悪くても内を要求しています)

須田の状態が悪い時に、

戸柱と違ってインを要求して居て、ビックリしましたが(昨年時、戸柱は須田と組むと外一辺倒。インローのストレートのみで相手を圧倒していました)

組む投手、状況によって配球傾向ががらりと変わります。

戸柱も、高城のリードを参考に須田にも内を要求するようになりましたが(それで先日、巨人戦で内のストレートで見逃しの三振モドキを達成しています。ただし、審判の特徴を配慮しませんでしたのでランナーを出塁させ失点しています。 参考記事 戸柱、高城の成長に目を細めつつ、野球を語る)、

なんですが、

そう思ってくれないわけです。

打たれたのは高城の配球が悪いに違いないの確定バイアスが強すぎるのか、

どうして、外のチェンジアップを要求していたのか、頭から抜けるわけです。

(併殺狙いもあったかもです。今永と戸柱が、そのチェンジアップの使い方で上手くゴロを打たせています。参考記事実は調子が良くなかった今永について、その対応と成長に関する雑感、他、いろいろ )

結局、四球で歩かせ、ノーアウト1,2塁。

打者投手です。

投手ですのでバントです。

次の、バントも定石なのですが、バントさせたくない場合はインハイ(高め)を要求するケースは多いです。

定石なのですが、その定石が批判されるわけですね。

見せ球として高めに持っていて、タイミングのあってない外チェンジアップとでも考えていたかもですが、

これも厳しく批判されていました。

コントロールがアバウトなので、それを考慮した配球をしろという事なのでしょうが、強いて言えば、想定以上にストレートの状態が良くなかったわけです。

本調子の濱口なら、高めのストレートを、そうやすやすと、バントさせなかったと思いますが、

バントを成功されています。

濱口、本当に不安定なんですよね。

突然、悪くなります。

しかも、悪くなったり、良くなったりするので、悪い前提と、良い前提の運試しのような部分もアリます。

そして、

引き出しが多ければ、悪い前提で、総て配球できるのですが、コントロールも良くなく、そう言うタイプでないです。

かなり難しいです。

投手に失投はつきものです。

ですが、それ前提過ぎますと、逃げの投球になります。

そうではない投球(バントの場面)をすると批判され、悪い前提(四球の場面)で配球すると逃げと言われてしまうわけですが、批判の論調、厳しく感じてしまいました。

濱口ですが、

体が開くのか、投げ込めてないです。(最近、多い)

後は、チャンチャンです。

内、外、適当に織り交ぜながら、制球が定まらず、甘い球威の落ちたストレートを打たれお終い。

ビシエドに初球、インハイは定石です。

釣り球として高めボールが多いですかね。

ぶんぶん振ってくれる事が多いです。

ですから、各チームのバッテリーは、ビシエド封じに内を攻めるのですが、あの日、あの回の濱口には、その力がなかったわけです。

そうなりますと、木下同様、外にチェンジアップ中心の配球になりますが、

打たれると、結果論で、木下の時と同様、逃げのピッチングと批判されちゃうわけですね。

はい、大変、気の毒に感じました。

スライダーなり、何かあれば、投球の幅が広がるのですが、濱口にはないです。

一応、投げますが、軸球としては機能し難いです。

インスラを投げ込み事で右打者封じる左投手が多いです。

それが濱口には出来ず、今永や石田は出来る。

今永や、石田がチェンジアップとストレートだけで対応しているような感じです。

投球の幅が狭いです。

調子が悪くなると、

かなり難しい投手です。

あまり高城に要求し過ぎないで下さい。

濱口の状態も考慮して欲しいです。

結果論で打たれたのは悪いと糾弾する分には構いませんが、

高城の配球が悪いから濱口がでは、あまりにキツク感じます。

濱口の状態ですが、

疲労なのか、どうなのかわかりませんが、ストレートの球質が良くないです。

不安定です。

常に崩れているわけではないので判断が難しいのですが不安定に感じます。

先の、中日戦なみの状態なら苦戦必至です。

広島の右打者。

特に新井が、濱口のクロスファイヤーで打撃の調子を落としましたが、巨人さんは、そんな感じにはなりませんでした。

参考記事

想像以上に濱口が効いていたかもしれません、今永初完封と、その雑感

皆さんが、考えている以上に、

濱口の状態が悪くなっているかもです。

これが直ぐ戻るものなのかわからないのですが、

不安定には感じています。

今永や、石田ですと、

投球の幅が広いので、つい期待しちゃうのですが(戸柱の成長もあり、かなり良くなりました)、

今の濱口は、そう言うタイプではないです。

気持ちわかるのですが、打たれた=高城の責任であるで見過ぎないであげて下さい。

バッテリーですから、高城にも責任があり、バッテリーとして批判する分には違和感を覚えないのですが、

高城だけが悪いと感じる表現は、キツイかなぁっとは思っています。

高城も、濱口と同様、頑張っていますので応援してあげてください。

ガンバレ、高城。