ヤクルト、横浜と来て、中日の2013年、総括と展望です。
最初に2013年中日の成績です。
64勝77敗3分け 勝率.454
前年の
75勝53敗16分け 勝率0.586
から大分、成績を落しています。
前年と比較し、勝敗において何処が悪かったと言いますと、ホーム成績が前年の44勝20敗8分けから、29勝42敗1分けと、大きく成績を落していまして、それが原因と思われます。
確認できる範囲で中日のホーム成績(2005-2013年)をざらっと確認しましたが、ホームで無類の強さを誇っており平均勝率.600を優に超えています。
http://www.koshien-c.ac.jp/kenkyu/31/001.pdf
2005年-2010年のデータによると、
中日のホーム成績は
253勝148敗 勝率.631
ビジター成績と比較し勝率差17.0%もあります。
中日は貯金のほとんどをホームで稼いでいましたが、それが2013年の場合、期待できなく、ホームアドバンテージを失ってしまったようです。
結果、Bクラス転落。
他球団のファンながら、中日にインテリジェンスを感じるとしたら、その比類なきホーム成績だったのですが、その喪失は今後の中日に暗い影を嘆かげていると感じます。
ただ、一方で球団ごとに選任スコアラーを選定するなど、データ分析に重きをおいていた落合氏がチームに復帰する事で、どう変わるか、個人的には期待しています。
因みに、ホームでの成績が低下した理由。
データでも後述しますが、
以前から衰えが指摘されていたアライバの全面的崩壊、文字通り決壊によるものと考えています。
一般論で言いますと、その転換に時間がかかるとは思いますので、ヤクルトと同様、長期低落のサインです。
本来的には立て直しに時間のかかりそうな選手構成、状況ですが、妙な期待感を覚えずにはいません。
以下、個別各指標の解説です。
中日の戦術について
盗塁 57(5位) 成功率 64.8(5位)
犠打 98(6位) 犠打率 75.9(5位)
盗塁・小技がチームとして苦手です。
野球が上手いという印象がありましたが、ここ数年で大分様相が変わってきているようです。
以下、詳細な解析です。
犠打
比較として成功率の高かった広島(リーグ3位の成功率)との比較してみました。
広島
犠打企図5以上の野手の犠打成功率は犠打・企図124に対し成功117
→成功率94.3%
投手が37企図に対し成功26
→成功率70%
それに対して中日は
犠打企図5以上の野手の犠打成功率は犠打・企図72に対し成功60
→成功率83.3%
投手が32企図に対し成功15
→成功率46%
これがたまたまなのかわかりませんが、2011年の犠打成功率81%に対し、2012年が78%、そして2013年が75.9%と徐々に低下して来ています。
個人的雑感ですが、
中日の小技を長らく担っていた井端の打順変更と、犠打成功率が高いとは言えない大島の影響(2012年の犠打成功率は74%)が野手の犠打成功率に対し影響を与えていそうです。
また、2011、12年も、投手陣の犠打成功率が悪いようですし、元々の部分と低下している部分が相互に関連してしまった結果、徐々に低下しているモノと分析しています。
また、
落合監督時代はアライバに集中的に犠打をさせていましたが、監督の性格なのか、高木監督自体がそもそも犠打を使わないようでして、その辺も作用しているかもしれません。
が、
そもそも中日の一、二番の出塁率、290程ですので、チャンス自体が作れなかったかもしれませんねぇ。
盗塁
アライバの足の衰えと伴に盗塁数と成功率が大きく下がり始めています。
中日で俊足と言いますと大島だと思いますが、盗塁死も多く、盗塁王を獲得した2010年でも成功率.630 49の企図に対し17(その年のリーグ最多盗塁死)であり、そのポテンシャルを発揮できていません。
盗塁・小技に関しての総論と来季、展望
アライバの衰えと、それに伴う新陳代謝と考えるのならば、盗塁・犠打と言う項目で改善するのは容易ではないと考えます。
中日がホームとするナゴヤドームのパークファクター(東京ドームや横浜等と比較しホームランが出にくい→半分以下)を考えますと、スモールベースボール向きな球場と思いますが、
それに相応しい選手の登場、アライバに続く選手の成長が待たれそうです。
尚、横浜が、なぜか、スモールベースボールに向かない球場をホームに、スモールベースボールを志向してますが(ホーム成績28勝44敗 ビジター36勝35敗)、もしかすると、横浜DeNa、名古屋をホームにすれば、CSに進出・・・で・出来るかも (笑)
以上、ベイスターズファンによる中日解析のでした。
次回、さらに、ホーム成績が悪くなった理由に切り込みたいと考えています。