先頭打者を四死球で出すな!、その他、定説に対する分析と雑感

プロ野球に流れはあるのか?

http://www.iser.osaka-u.ac.jp/rcbe/kato.sympo2.pdf

→ 表題と中身に差がある気がしましたので、記事の表題の方を定説に対する分析と雑感にしました

私個人はあると思います。

あの一言が、あの時が、ある以上、あるとは思いますが、案外通説は棄却される時もあり、

代表的なのは盗塁の損益分岐点

ノーアウトならランナー一塁で走る場合、その成功率は一説によると、80%弱必要らしく、

でわ、80%を超える盗塁成功率をチームとして達成しているチームはあるかと言うと、ない・・・

また、犠打も同様で、アウトカウントを相手に一つ与えるというのは、一般に流布されておる情報以上にリスクが大きい戦法です。

勿論、前項の記事ではありませんが、上記状況も様々なシチュエーション次第では変わってきますが、総てを抱合すると期待値として、盗塁や、犠打は効率が悪くなる場合があります。

でわ、本題のプロ野球に流れはあるのか?

です。

データは流れを変える要素として、

先頭打者を四球で出すな!

投手に打たれるな!

8番打者をツーアウトから出すな!

の以上、3点をあげ、データから解析した結果、試合の流れに影響がなかったとしています。

さて、どうなんでしょう。

っと言うわけで、自分なりに分析してみたいと思います。

先頭打者を四球で出すな!

20042010年のデータによると、ノーアウト、ランナー一塁における得点確率は41%です。(四球、安打こみのデータ。所謂、層別をしないマスデータ)

添付のデータ12pを見ますと、四死球での得点確率は38%程度ですから、

あまり変わらないようです。

また、得点期待値。

何点入ったかですが、様々なモノが混在したノーアウトランナー一塁の0.851に対し、先頭打者を四球で出した場合、0.8っとこれも変わらないと言いますか、もし流れが変わるようなら、様々なデータが混在したデータより高く数値が出ても良さそうですが、

神戸大学さんが調べた試合の範囲では、変化はなさそうです。

(次の回も含め)

投手に打たれるな!

投手の出塁に関しては解析しているようです。

これは難しいですね。

アウトカウントによらず、様々な方法での出塁の結果ですから。

しかも、サンプルが89と少なく感じます。

各シチュエーション毎の得点確率と得点期待値はそれぞれ、

ノーアウト 一塁での得点確率は41%、その得点期待値は0.85点

ワンアウト 一塁での得点確率は27%、その得点期待値は0.52点

ノーアウト 二塁での得点確率は60%、その得点期待値は1.075点

ワンアウト 二塁での〃      40%、その得点期待値は0.711点

その他、複数のランナーがいる場合で、また変わってきます。

それらシチュエーション毎の層別がされてなく、全データとの平均と比較しています。

判断が難しいです。

ただ、今回得点期待値が1.28と高いので、得点が増すかもしれない可能性を感じさせます。

感じさせますが、

一般に投手に打たれるといけないと言われるのは、投球の状況でして、その意味では影響があるとはいえないかもしれません。

アウトカウントに関係なく、どんな形であれ、投手が出塁すると得点が増える理由って何ですかねぇ。

打たれた投手が ガックシ来るのかもしれません。

この辺、インタビューしたい所です。

8番打者をツーアウトから出すな!

です。

通常、一番からの並びが一番得点確率のあがる並びに打順を決めますので一般的に得点期待値が高くなると思われています。

(ただし、打線によって機能していない場合もあり、その場合は、違った数値が出てきます。今年で言うなら巨人が、比較でいうと思ったより得点出来ませんでした。

理由は1、2番の出塁率が悪いから。)

得点確率はともかく、得点期待値は簡単に計算で出せるので、取りあえず、あっ2004年のデータがない。

そんな詳細なサイト見つかるのかなぁ・・・

差はありそうですが、全体に均された数値との比較でみると、凄く得点期待、得点確率を上げている印象はありません。

流れが変わるというより、

単純に、上位打線に回った事で得点が増えていそうなデータです。

流れが変わったとするなら、本来の上位打線の能力が増しても良さそうですが、その意味ではなさそうです。

というより、これは星野さんも、流れを意識したものとして話したのでなく、所謂、上位打線から始まるチャンス回を、みすみす相手に渡すな的な話であり、分析記事趣旨とはズレる指標だったのかもしれないです。

以下、個人的な意見ですが、まとめますと

の先頭打者を四死球で出すは流れに関係ない

単純に先頭打者を出す事=得点期待が増すことであり、安打でも四死球でも変わらない可能性が高い。

要は、先頭打者は出すなという事。

の投手による出塁は、

味方の得点が増す可能性があり、流れが変わる可能性がある。

が、投手が波にのり、投球の勢いが増すわけではないようである。

のツーアウトから8番打者を出すなは

全体データでなく、初回からの得点期待値との比較が必要だが、そのデータが手元になく、確認が出来ない。

ただの雑感だが、初回からの攻撃とあまり大差がないように感じる。

→ なんとなくって奴です。突っ込まないでねぇ。

   わからないが正しい答えと思っています。

データを見ると、思ったより、微妙な感じでしたが、

投手に打たれると、得点期待値が上がるというのは面白かったです。

因みに、こういった不確かな場合、

所々で、今回、確認した範囲ではっと、但し書きをしつつ、案に、そうでない場合も意識させると万全な語り口となります。