巨人 2013年総括と展望

強いです。

総ての項目でリーグ随一の数字を記録しています。

詳細は割愛します。

2014年シーズンに何か動きがあった場合、広島(16年ぶりのAクラス入り)や中日(12年連続Aクラスと、その記録が途切れた理由)のように、その詳細を書くかもしれませんが、原さんが監督でいる限り、大枠で大きな変動はないと感じますので、大丈夫とは思っています。

ざらっと書いておきますと、

ベンチ・編成一体となった巨人の体質変換。

育成に資金とリソースをかける(育成選手になるのなら巨人が一番)。

ドラフト選手の基準の変更。

データ解析の成熟度。

東京ドームに強い編成、チーム戦略。

捕手阿部の成長曲線。

小技(盗塁・犠打)は得意だけど、しない。

チームの為に

等々ありますが、解析して面白かったのは、捕手阿部を軸に坂本の守備力を活かした守備戦術ですね。

また、ベンチマークで重要なな指標として、

天の時、地の利、人の和がありますが、今の巨人は、その3つが高いレベルで揃っている稀有なチームです。

天の時とは選手編成、選手構成状況等々。

地の利とは東京ドームをバックに有利に戦う知恵、戦術。

そして、一番重要な人の和。

「天の時は、地の利に及ばず、地の利は人の和に及ばず」

という、

長期的なチームの球団の流れ(空気)を支配するモノが巨人の場合、万全と感じます。

勝利の為にという合言葉の前に、四番のバントを許容できるのが巨人であり、その所属選手であり、そのファンだと思います。

和。

阿部選手も、村田選手も犠打の練習を積んでいると思いますが、慢心なく手を抜いていません。

犠打自体、その効果はさておき、誰もが必要とあれば、それを実行する野球。

4番でなく、時に4番目の打者になれるのが巨人の凄みと感じます。

今後の展望

捕手阿部の依存度が高いです。

東京ドームにあった戦術(主に守備)を遂行できるのも捕手阿部の存在が大きいと感じます。

その戦術に対応する優れた二遊間。

遊撃に坂本(守備タスク上、12球団一です)がいる限り、大崩れする事はないとは思いますが、

昨年終盤の失速、日本シリーズの不振(帯状疱疹の影響)を考えると、打も含め影響は大きそうです。

もし、今シーズン、巨人に異変があるとしたら、今年35歳になる捕手阿部の怪我と予想します。

強い巨人の弱かった面

1、2番の出塁率

打撃面では、1、2番の出塁率が悪い影響か、初回の攻撃力がセ・リーグで最低でした。

貧打といわれる中日の80点に対し、64です。

先発の力が2012より落ちた

杉内、内海の力が、2012年より中身で落ちています。

それれでもリーグ有数の先発投手陣。

凄いです。

選手構成

主力選手の高齢化が進んでいる影響で内野安打率が中日、阪神についで低いです。

一方で、藤村選手、脇谷選手のように内野安打率が30%を超える選手もいる為(そういう風に指導している)、必要とあらば、戦術を変えてくると思いますし、問題はないと感じます。

選手構成という意味では、代えの効かない捕手阿部の後継育成です。

中日がアライバ、谷繁の後継育成に苦労し、阪神も鳥谷の後継が見当たりません。

前任者が優秀過ぎると、その後継育成に苦労しますが、そこをどう乗り越えていくか?興味がつきません。

強い巨人の知られていない面

戦術特性

犠打、少ないです。(犠打の多い広島や横浜と比較して65%程度)

盗塁も潜在的には、リーグ一番の力を保持している可能性がありますが、中軸がしっかりしているので、横浜と違い無理に走らせません。

王道です。

緻密です。

盗塁成功率は70%を優に超え、各種スペシャリストを揃えています。

犠打率も高く、よく練習しています。

また、藤村、脇谷選手に見られるように、その特性を活かす指導を徹底しているようです。

守備戦術も、東京ドームにあった戦術を選択しており、まさに隙なし。

強いです。

データを重視しているのか、動く野球(ギャンブルプレイ)をしても、成功しているようです。

展望

チーム方針が近年ぶれていません。

原監督が愛を訴え続けている限り、チームの和が崩れるとは思えず(より強固になって来ています)、他のチームとの差を感じます。