セ・リーグ6球団の得点と失点パターンについての考察と雑感

本記事は得点パターンについてのみ記載しています。

本来得失点合わせて読み解いた方が、正しいあり方ですが、長くなるので分割しています。

以下、本論です。

上記は2013年シーズン、セ・リーグ各球団の得点パターンである。

9回は攻撃権のないチームもある為、グラフからは除外している。

尚、絶対値で見た場合、9回、延長に強いチームというのは得点からは確認されなかった。

基本的に上位打線から始まる初回により多くの得点をあげ、以下、傾向的に初回と合わせ、三回ほど頂点がくるような流れになり、後半にいけばいくほど、その傾向が分散され、くずケルようなパターンになっている。

これは

一つに後半の方が、上位打線から始まる回が分散しやすくなるというのも影響しているのだろう。

また、その日の投手の傾向を分析し、打ち込む場合等、いろいろな事が影響しているからと思われる。

上位打線という観点以外に、、

先発投手の疲弊というのもあるのかもしれない。

その辺は後述する失点パターンと合わせて見る事で、そのチームの強み、弱みが確認されると思われる。

上記は得点を、そのチームの総得点で割った相対比である。

絶対値でも確認されている通り、傾向として

 3つの頂点が基本的に確認される

1つのめの頂点が初回、

2つめが3,4回

3つめが6回である。

各チームの特徴について

巨人

初回攻撃が有効に機能してなく、しり上がりに得点があがってきているチーム。

巨人の打順別、得点パターンをみていると1、2番の得点能力(出塁率が低い)が低く、強力な中軸が、その得点の多くを稼いでいる。

特に2番が弱い(今年は1番も弱かった結果、1,2番でみるとセで中日と並び得点能力の劣る球団)。

過去全般をみると、6回に仕留めるケース(その日の調子が読み取れる所謂、打順3回り目)が多く、データをチームとして共有し、有効に活用している傾向がみてとれる。

1,2番(2番が優秀な場合はほとんどなく一番の出来次第)が優秀な年は初回の得点も多く、文字通り手がつけられない打線。

弱点としては中軸の阿部が抑えられたケースや、データ通りでないときなど、楽天でみられたような混乱をきたす場合がある。

中日

巨人と並び、1、2番の得点能力はセ・リーグ最弱。

だが、その得点の多くを初回にたたき出す不思議なチーム。

犠打が少なく、盗塁も少ないチームな為、不必要なアウトを相手にあげず、初回にビッグイニングを作っていた可能性がある。

が、基本的な攻撃力が低く、チームとして攻撃していなかった影響か、本来、1,2番目に高いピークにくるべき6回がそれほど高くなく、尻下がりな傾向を見せている。

監督の早や仕掛けな性格の影響もあるかもしれない。

後半になると極端に得点能力が落ちる傾向がみてとれる。

ヤクルト

1,2番は攻撃能力的にはリーグ平均並み。

バレンティンの打席別成績上、特に初回に強いわけでなく、万遍なく打っており(四死球も)、どうもバレンティの前にランナーが出ているか、どうかだけのようである。

全体的に攻撃力不足なのか、本来あるべき他のピークの山が小さく、初回のようなチャンス回を作れていない。

広島

リーグ最上位の1,2番を保持しながら、初回攻撃は空振り状態。

犠打数、盗塁数(企図数)ともにリーグ最上位だが、自由に打たせた方が得点が入っているような状態でもあり、皮肉な状況。

一点をとる能力(回数)は結果的に中日より劣り(リーグ平均以下)、なぜかビッグイニングが多い。

犠打の多くを優秀な1,2番が占めているので、正直、もったない状況でもある。

3,4回に緩やかなピークがあるのは、1、2番を自由に打たせている結果と思われる。

阪神

広島と同じくリーグ最上位の1,2番がいるチーム。

NPB屈指の選球眼をもつ鳥谷が何処に座るかも影響大)

14番まで出塁率が高く、5番以降、平均以下になる打線な為、得点パターンが限られるチーム。

上位打線で点がとれるかどうかがポイント。

2番目のピークがほかのチームより早く3回に来ているのは、上位がより多く出塁している為。

が、深刻な長打力不足の結果、ランナーを多く出す割に得点できない。

本来ならもっとやれるチーム。

横浜

1、2番の力は広島なみ。

広島と並び、動くチーム。

初回攻撃が、広島と違い割合、上手くいっているのは、中軸の力の差か?

なぜか?チーム得点圏打率が高く、来年、その反動が怖い。

(チーム打撃成績から予測される得点が10%ほど他のチームより多いです。神に愛されたチーム?)

ピークが6回になく、7回にあり、初回以上に後半に打ち込むチーム。

ビッグイニングが後半に多かったからだろうが、大味な展開(犠打をしなくて済むような試合)が得意なチーム。

大差が開いてない回に犠打が多い影響が強く出ている可能性を覚える。

盗塁死も多く、その高い攻撃力を活かしきれてない状況。

投手力があれば、一点をもぎとって、守りきれる野球が出来き、その犠打や盗塁も意味があるのだが、逆効果の可能性大。

ファンとしては巨人を見習い、その犠打数を抑えて欲しいとも感じる。