マシソン、抑え起用に関する雑感 2013年、2014年比較

中日四球病、その病魔についての雑感

横浜の四球病、山口君の場合

中日の四球病、田島投手の場合

の関連記事です。

記事趣旨的には四球が多い原因を読み解く事にありますが、他の投手の傾向も合わせて解説する事で、その理解を深めたいと思います。

位置づけ的には番外編です。

2014年05月06日

マシソン、抑え起用に関する雑感と、田島、山口

前記事にて、キングマシソンと揶揄された2013年の成績を基に、同じパワー型投手(配球の60%以上がストレート)で、持ち球もマシソンと同じくスライダー、フォーク、ストレートを軸に組み立てる横浜山口、中日田島のタスクを比較し、現在、二軍で調整中の二人の理想形の一つとして提示しました。

今回は、前記事の最後にありますように、そのマシソンが不調に陥った原因についての解析です。

グラフはマシソンのスライダー、ストレートの空振り率を、2013年と2014年で比較したものです。

ストレートの威力は相変わらずですが、そのストレートを有効に活かすスライダーの威力が半分程度に落ちています。

結果、スライダーを使い難かった影響で、四球率(BB/9)が2.66→5.06と悪化し、

また、勝負球として、スライダーを使いづらい為、三振が減り(これも四球が増えた理由、振らせるボールがなくなると四球が増えます)、

さらに、ストレートに的を絞られた結果、HR/9が03→2.25

長打率も.221→.484と大幅悪化してしまいました。

以上の影響により、

出塁率が.239→.338(四球増加が原因)

OPSが.221→.484

と、

それぞれ悪化しています。

被打率が低いマシソンの防御率を.103→6.19と大きく悪化させたのは、スライダーの威力が落ちた事による、四球増加と、長打率上昇と考えられます。

なぜ?原監督は抑えにマシソンを起用したか?

現在のマシソンの防御率は大変悪いです。

(5月連休中に書いた記事なので、当時より、良くなっていますが)

悪いですが、ストレートの威力(球界屈指)は相変わらずですし、

横浜の山口と違い、マシソンはスライダーの見逃し率が高く、山口の10%に対して25%と機能しています。

変化が少なくなったので勝負球としては使いづらいようですが、その前の段階の球としてバッテリーは使用しているようです。

被打率.169も.242っと悪くはなっていますが、被打率.242自体低い数字です。

統一球も昨年なみの反発係数になります。

長打率が減れば、昨年ほどとは言いませんが、抑えられるハズで、その意味でマシソンを抑えに固定したのだと思います。

抑えに固定された当時、マシソンの防御率は山口、西村より悪かったですが、その三人の中でも投球内容が最も良く、最も改善が期待されるからこその抑え起用だったのではないかと私個人は推測します。

ただ、去年と違いスライダーが勝負球として機能しなくなっていますので、三振という意味では減ると思いますし、実際、減っています。

11.36→9.00

(三振率9でも十分、優秀です。同じ抑えの呉がそれぐらいです。

最も、呉の場合、カットボールがありますので、状況に応じ、三振を狙わず打たせているかもしれません。)

三振が減るというのは、被安打の上昇につながります。

威力があるとはいえ、基本的に空振りをとり難いストレートで勝負する以上、HRを打たれる可能性はあります。

が、あくまでも去年との比較ですし、おそらく、その多くは抑える事と思います。

また、マシソンの場合、振らせる球としてフォーク(凄い良いフォークではないですが)もありますので、昨年のとの比較でその比率を高める事で、よりストレートを活かす配球が出来るのではないかと思います。

球種構成の関係で、大きいのを打たれるリスクがあるかもしれませんが、

シーズン、終わる頃には防御率、それなりの数値になっているのではないかと私個人は予想します。

尚、投球内容的には雷神山口のスライダーが、西村のストレートが。。。

それぞれ、昨年との比較で悪く、特に山口は苦しいピッチングかとは思います。

個人的な印象ですが、今シーズン、スライダー系の投手が軒並み、苦労しており、気になります。

また、ストレートのキレが戻らない西村では、巨人で期待されるセットアッパーとしては不十分かもしれません。

澤村の復帰が待たれますね。

(連投の向かないルーズショルダーですが)

閑話休題

文字通り雑感です。

巨人の場合、いつも思うのですが首脳陣がホント、しっかりしています。

調子次第で適切に選手の配置転換しますし、

スタートダッシュに失敗しても、秋には、戦力を整えるような気がします。

昔、ほど、原采配が物議を醸さないも、選手層の厚さと、その厚さを活かす原監督の手腕。

実績と言っても良いですが、その実績の結果、信頼感があるからと思います。

大筋のマネージメント(戦略)で失敗したと感じた事が少ない(私個人はないと思っています)監督です。

他球団のファンですが、

原監督で立て直せなかったら、他の監督でも無理と思います。

チームスタッフを含めたチームとしての成熟度は際立っていると感じます。