パと違い、8月も中旬になりながら、混沌して来ているセ。
今回は巨人の状況を数字から分析すると伴に、巨人の今後を展望したいと思う。
総合
53勝43敗の貯金10。
首位
打撃関連
チーム打率 .260
リーグ平均に対する傑出度 -3%
リーグ最下位
OPS .716
リーグ平均に対する傑出度 -2.5%
リーグ5位
IsoD(選球眼).064
リーグ平均に対する傑出度 -3%
IsoP (長打力).132
リーグ平均に対する傑出度 ±0
BABIP .283
リーグ平均に対する傑出度 -6%
グラウンド内に飛んだ打球が安打になった割合
リーグ最下位
XR(打撃成績から予想される得点)413
実際の得点389 -22
リーグ最下位
寸評
巨人の特徴として狙い球をチームとして絞り、積極的に打っていく傾向(早打ち)があり、IsoDは基本的に例年、リーグ平均を下回ります。
IsoDの-3%自体は、普段通りなのですが、問題はIsoP。
リーグ平均に対し、+15%と非常に大きなアドバンテージを例年、もっていたのですが、今年はリーグ平均並みであり、そのアドバンテージを失っています。
また、打率もチーム方針として狙い球を絞り積極的に打ちに行っている割に今シーズンは結果として出ていません。
この辺は、BABIPが.283とリーグ最下位に沈んでいる事とも影響しているようです。
目下のライバルである阪神や、広島が、この数字で.308、.304と打っている事を考えると、その分、苦しい戦いをしている事になります。
もし、巨人が阪神並のBABIPだと仮定しますと、計算上、チーム打率は.272となり、ヤクルトについで2位のチーム打率になります。
この点は、伸び代と捉えても良いかもしれません。
最も、巨人の場合、内野安打率が6.9%と阪神の6.3%に次いで脚力がなく、アウトをヒットに変えるような能力が低い感じがありますので、このままの可能性もあります。
この点、阪神は逆に、ヒットになり過ぎている面もあり、反動があるかもです。(4月の.336をピークに下がって来ていますが)
上記状況も影響してか、
389得点はリーグ最下位のタスクです。
リーグ5位の得点力のDeNAが95試合に対し、巨人は2試合多く消化していますので、得点として結果が出ていません。
打撃成績から予想される得点予想(XR)413に対しても少なく、その減じ方は、広島のXR-実際の得点=-33に序の数字です。
ある面で他のチームと比較し、非効率的になっています。
そこはリーグ平均に対し+22%と多い併殺打(97)が影響しているかもです。
但し、これは、巨人打線自体に脚力が不足している事。
そして、防御率の問題で、得点を、より多く欲するような試合展開の結果、強攻しているからであり、これはしょうがないかもです。
某チームのように相手チーム、相手投手、自軍打者との相対関係なく、犠打をするような事を原監督はしませんので、結果的に結果が出なかったと捉えるのが正確と思っています。
参考記事
2014年04月27日
併殺に関する雑感と、新井兄やん
巨人が攻撃面で苦労しているのは、端的に言えば打線に軸がないからです。
正直、良く首位に居られると思うのですが、その辺は原監督のマネージメント能力の賜物と思います。
いやはや違った意味で、強い、強い。
投手関連
チーム防御率3.84 +6.3% リーグ2位
疑似防御率 3.87 +12% リーグ2位
LOB率 73.8% +3% リーグ1位
QS率 57.7%+10% リーグ2位
被OPS .721 リーグ2位
打撃指標と違って、ポジティブな数字が並びます。
ただ、例年と比べますと物足りなさを覚えるのは、私だけはないハズです。
この辺、大竹を必死にとりに行った理由と思いますが、もし、大竹が居なかったら、かなり苦労していたと予想します。
失ったリリーフとの兼ね合いと、大竹自身の成績もあり、批判を受けますが、大竹に代り得る投手がいないも事実です。
また、救世主として登場した小山ですが、基礎タスクが良くなく、疑似防御率4.35、被OPS.743 WHIP1.35と防御率2.81に相応しくない数字が並びます。
もし、大竹に代り得ると言う意味で期待できるとするなら、澤村になるかと。
早々に、澤村を原さん、二軍に落としましたが、シーズン最終番で巨人の救世主になるような気がします。
球の力だけ見ますと、リーグ屈指の投手ですので。
チームDER.704 リーグ3位
意味合い的には
2014年04月22日
セ 現状分析 総括
を参考にして下さい。
可もなく、不可もなくです。
セペタが外野を守っている時は、かなり数字を落していましたが、現在、先発から外れていますので、その辺で安定感があります。
最も、今後、一番、打つかもしれない打者の一人がセペタでもあり(球の見極めが非常によく外に逃げる変化球に対応しています)、その辺、原さんが、どうマネージメントしていくか興味があります。
記事後半で、4番阿部と心中的な事を書いていますが、阿部以外で4番を座る可能性を感じる打者でもあります。
その一方で、太田や橋本、中井等を優先的に起用するかもしれませんが。
総論
全体的に分析していてチームマネージメントの確かさを覚えます。
選手起用全般に言えるのですが、意図が明確な場合が多く、批判の多くは結果論と私は感じてしまいます。
現在、投打の主役なく、苦労していますが、菅野が復帰し、澤村が額面通りの活躍をすれば、問題ないような気がしますし、例え優勝出来なかったとしても、今年は、そう言う年だったと思います。
4番が居ない事に関してですが、
どうも、阿部を4番に据える事で解決を図るようです。
開幕当初からクリーンアップを外れ(開幕5番でしたが、直ぐに6番に打順を下げています)ていた所をみますと、打線の軸としては他の野手を期待していたと言いますか、ある程度、今シーズンの阿部の苦境を原さんは予想していたような気がします。
(最近のインタビュー記事でも話していた記憶があります。
そこは、阿部の体の調子であったり、昨年の対阪神での対戦打率であったりだったと思います。
(極端な苦手チームを作るような選手でなかったです)
投打の主軸の阿部を外すのは大きな決断が必要で、そのデメリットも大きく、その起用方法を巡り、逡巡があったと思いますが
(出場しているだけでポジティブな影響を与える)
一塁コンバートが、今シーズンだした答えかもです。
この辺、捕手、小林育成の兼ね合いもあり、難しい判断だったと思いますが、
新人捕手の場合、実際にマスクを被るより、ベテラン捕手のリードを実地で学ぶ方が成長する場合もあり、その意味で、後、1,2年、ベンチで見せたかったのだと思いますが、
2014年04月17日
セ 2014年 ペナント予想(混戦バージョン)の前振り 阿部編
4番不在という緊急事態に、阿部の打力を優先するような采配に舵を切りました。
経験の浅い捕手のリードは型通りになり易く、また、プロの打者との対戦経験も少ない故にデータのアレンジも出来ない場合が多いです。
その辺、その場のアドリブが必要なのですが、そこは目をつぶり、打線に軸を与える事を優先したと思われます。
谷繁も言っていますが、捕手は試合後半になる従い、徐々に握力がなくなるそうです。
そんなポジションで、打撃ランキングを争っていた阿部は凄いのですが、守備負担から解放される事で、打撃も徐々に戻るでしょうし、文字通り、心中するような強い気持ちで原さんも阿部4番を起用していますから、
なんか、答えてくれそうな気がします。
また、阿部が答えてくれなくても、自他ともに認めるチームの中心人物が苦闘する姿を4番で見せるのは、いろいろな意味で、ポジティブな影響を与えるような気がします。
脱阿部依存が、原巨人の一つのテーマだったとかもしれませんが、今シーズンは、チーム阿部で戦うと腹を決めたと見ました。
良い意味でも、悪い意味でも、阿部次第です。
でも、個人的に、こういう采配好きです。
あっ、経験も浅い選手に、重責を負わせるような采配は嫌いですが。
(原さんではないです。)
尚、一点差ゲーム、逆転力等々、あとでまとめて書く予定ですが、非常にポジティブです。
勝ち試合で勝ち切っています。
あの中継ぎ投手陣で、この打撃陣で、すから、異質な強さを巨人から覚えます。
これまで圧倒的な戦力で相手を、ねじ伏せていた場合が多く、目立たなかった部分ですが、例年、数字を見ますと、隙がなく、チームとして強いんですよね。
いやはや。
強い、強い。
多分、私の感じる強さの基準は、ちょっと違うのかもしれませんが、組織としての完成度の高さを覚えます。
意識の高いチーム作りをしているから、スクランブル体制になっても首位に居られるのかと。
例え、今年、優勝出来なくても、こういうチームって、長期的に結果を出す場合が多いので、安心して見てられると感じます。