中畑ベイスターズ通信簿 負の連鎖からの脱却 課題編

中畑監督通信簿、高田GMと、主にポジティブな内容についてふれて来ました。

ざらっと、

書き連ねますと、

DeNAに変化の兆しを感じた一年だったと思います。

今まで感じなかった継続を感じさせる一年でした。

逆説的に言いますと、中畑ベイスターズには、これまで強く継続を感じるような結果は感じませんでした。

最も、継続を感じるような状態になるにしても、

チームとしての方向性や戦略が何もなかったこと。

各々に課せられたミッションも、目標を振り返るようなシステムもない。

ドラフトの方針やレポートもなく、歴代の監督の方向性も記録として残ってなく省みる事が出来ない。

投手が足りないと思えば闇雲に獲得し、育成も出来ないような状態にするetc(投手が多すぎて登板できませんでした)。

他にもたくさんありますが、組織のていをなしてなかった、そんな空前絶後の球団の後です。

まずは、組織変革(あのTBSの後ですから、何事も時間がかかります)が必要だったと思いますし、その為の準備期間だったと考えても良いかもしれません。

今回は、

課題編です。

課題といっても成長過程とも言え、批判という話でなく、ベイの現状認識についての話になります。

つまりは弱いって話です。

(だから、最下位予想をしました)

この弱いを認識しているからこそ、

高田GMが今秋、補強を凍結しており、

もっと言うなら、

昨年までの、積極補強と整合性のとれない行動でもあった。

鶴岡のプロテクト外しであったり、新任コーチ陣の選任だったりだったのだと思います。

その流れを再確認する事で、

今のフロントが、ベイの現状に対し、どう評価しているのか見えてくると思います。

もし、来シーズン、優勝出来るような戦力があるとフロントが評価しているのなら、

費用対効果を考え松坂を必死に獲りに行ったと思っています。

対照的に昨年、最下位にも関わらず補強凍結したヤクルトが今年、補強に積極的なのは勝負できると踏んでいるからです。

同じ最下位でも昨年と今年では状況が違い、同じ5位でも中身が違うわけです。

さて、横浜の課題ですが。

一連の通信簿記事で頂いた

コメントにもありましたように、

一年目のようなチーム状態。

これに集約されると思います。

これが理由で、

監督が言う、

「一年を戦う体力がなかった」→初めてだから

「優勝チームと違い経験がなかった」→初めてなので仕方ありません

になります。

TBSから球団を譲渡された際、戦力として計算できる選手がどれだけ居たかと言いますと、

3年連続で規定打席を超えられた日本人野手が0であった事。

2年連続で非常に低いレベルながら1、2(0の年もありますが)。

要は、毎年、0スタートの名に恥じない状況だったわけです。

チームを固めきれなかったのには、理由が様々ありますが、固めきれない故に、経験が蓄積されない。

そんな状態でしたので毎年、期待先行で選手が起用されたのですが、なかなか上手く行きませんでした。

去年、最下位を脱したとは言え、

3年連続で規定打席を超えられた選手居ませんでした。

但し、この3年連続という数字、かなりハードル高いです。

巨人でさえ4人しか居ません。(別の言い方で言うと4人も)

というより、3年連続で規定打席を超えられるような選手の場合、怪我さえなければ5年、10年と伸ばしていく選手の場合が多いです。

チームを長期に渡って支えてくれる選手である場合が多いです。

つまり、計算できる選手というわけです。

成績をみて、実質1,2年目でも、3年以降も継続して活躍出来そうな選手が居ますが

(最近で言いますと、選球眼の良い丸や、守備の良い菊池、トータルで期待できたヤクルトの山田が、そういった選手になります)

そう言った計算が出来る選手が、

横浜の場合、居ないと感じています。

個人的な雑感で言いますと、昨年のヤクルト山田や、広島菊池のような、この人たち凄いというレベルの選手は未だなく、来年、ちゃんと成績だせるのっと懐疑的な選手達が多いと言う意味です。

→筒香の成績に関しては未だ検証しきっていませんが、梶谷に関しては、今の状態ですと苦労すると思っています。

3年目の壁、高いです。

今年の成績を俯瞰して3年目に突入できる野手は居ません。

梶谷、筒香が2年目にチャレンジです。

→黒羽根も、そう捉えて良いかもです。山崎は・・・スタミナですかねぇ。

石川がある意味で、規定打席という意味ではクリアしていますが、

RCAAで-10(Runs Created Avove Average の略で、リーグ平均の打者が代わりに出場していた場合に比べて作り出した得点)

選球眼の良い選手だったのですが、それも今年の場合、平均以下に沈みました。

3年目にチャレンジして跳ね返されたような感じです。

つまり、

横浜、弱いんです。

今年の結果があっても、戦力的に薄く、また、経験の少ない選手が多い事で、不安定。

イメージで言いますと、

今の横浜は、94年か95年ぐらいの横浜に近いような感じです。

そして89年に入団した谷繁が、与えられたレギュラーでなく(秋元との争いに関しては甲乙つけがたく与えられた面ありますが)、正捕手を確保したのが、

96年。

久しぶりのAクラス入りが97年。

優勝したのが98年です。

奇しくも谷繁が三年連続で主戦捕手として初めて出場した年が98年でしたが、

横浜の場合、他にも三年連続という意味では鈴木、石井、駒田が。

そりゃ、まぁ、強いですよね。

この時期、鈴木、石井、波留、佐伯、進藤・・・などが切磋琢磨、自力を蓄えた時期に近く、では、今が、そのメンバー達を擁してAクラス入りした97年の状況かと言いますと、

そんな感じではなく、三年目へチャンレンジできる権利を梶谷達が獲得出来るかにかかっていると感じます。

今の野球は、

弱点をみつけると、徹底的に攻めて来ます。

結果、毎年課題を突き付けられ、それを乗り越えられるか、どうかという高い問題解決力を毎年、求められるような感じです。

勿論、根本解決せず、力(成長力)で乗り越えてしまうような選手もいますが、

それらも含め対応力が求められます。

その対応力に劣っている選手の場合、吉村や、古木等々のように伸び悩みます。

今年の結果を基に、各球団はベイの主力打者対策をしてくると思います。

その対策を乗り越えれるか?

2015年。

横浜の位置づけは、98年へ続く道筋の95年ぐらいの位置づけではないかと私個人は分析しています。

ここで96年へと進むのか、停滞するのかはわかりませんが、

組織という意味では至らない部分もありながらも、大分、まともになって来たと感じています。

補強はあくまでも強さを補うであって、

その強さを担うモノではないです。

もし、補強で総てを賄うとしたら、相当な入れ替えが必要です。

が、日本のFA制度は、そのようなモノになっていません。

その強さの基本とも言える芯の強さを構築する為の年が2015、2016年シーズンかもしれません。

その結果をもって、高田GMは動くと思います。

最後に、

進藤コーチが残した言葉ですが、

ほとんどが30歳の手前でした。

今だからわかるんですけど、それぐらいの年だと自分のことで手一杯で、考え方や技術的なもの、そういったことを下の世代に伝えることまで意識がいっていなかったと思うんです。

ノリ君も、そんな事を仕事の流儀で語っていましたが、

http://toyokeizai.net/articles/-/34777?page=3

今の横浜、皆、自分の事で精一杯です。

それが、いつか、自分の成績でなくチームへと昇華されるのですが、まずはチームの主力選手になりませんと、そんな意識できません。

生活がかかっています。

それも、含め、これからに期待です。

尚、

個人的な成績うんぬんじゃなくて、チームが勝たないと、やっている意味がないっと語っていたノリが、個人成績を重視せざる終えない状況に居たのも(二軍降格したくなく、かつ戦力外にもなるから)、

皮肉なと言いますか、個人的には今後の糧にして欲しく強く願っています。