日ハム 武田久についての分析2  武田久の復活の目をみてみた

アンチセイバー故に、

武田久が今シーズン記録した疑似防御率3.25だけを取り上げてみると、来年、復活しそうだが、

アンチセイバー故に、復活できないかもしれない。

この辺は数字を多面的に検証する必要がある好材料かもしれない。

勿論、私の予想を裏切り復活するかもしれないが。

当たり前だが、人は、失敗(経験)に対し対策をするからである。

っと言いつつ、

続く 3へ行くのだが

さて、

2013年の成績を基にアンチセイバーとも言われた武田久だったが、2014年、その成績を大きく落としている。

一般に、

セイバー的(ただの統計学なのだが)な思考方で行くと、

より翌年(移籍すると)、活躍するだろう、もしくわ、成績を落すだろうと思われる見方も大事で、

その面で発達してきた部分も見逃せない。

その面で見ると、成績下がりそうな投手(セイバー的には)であったわけであるのだが(内容が宜しくない)、まぁ、そうだよねぇっと判定され易い投手でもある。

なぜ?武田久が、セイバー上、そう判定されかねないと言えば、奪三振率が低く、被BABIPが低い投手であったからである。

また、LOB率も高く、何かが狂うと、大幅に成績が低下しかねない投手であったとも思う。

LOB率の高い投手の特徴では稀有な投手タイプ、セイバーでは打たせてとるはコントロールが難しいとされている為、見えずらい。

そもそも、打たせるという面において評価しきれていない。

2013年のLOB率は90%を誇っていた武田だが、

今シーズンは、52.4%。

この辺、セイバー的(実は全くセイバー的ではないのだが)には去年は運が良かったよね、今年は運が悪かったから復活するかもしれないと読み解く事も出来るのだが、

常に例外があるのが世の常である。

運不運とも言われるBABIPの数値が低すぎると、その選手の実力と判定されるように、平均に対し大きく下回る(ある数値だけ極端に上回る場合は不安材料)投手の場合は実力不足と判定しても良い場合がある。

ところで、セイバーで重視する代表的な数字としては、

選球眼、長打力、奪三振率、与四球がある。

これら数字が統計学上(セイバーで)より重視されるのは、年度をまたいでも成績に変動が少なく(一方で打率、防御率は変動が大きい)、成績が大きく変化しないからである。

そこに着目してチーム編成を行ったのが、かのビリー・ビーンである。

セイバー的思考でいう所の変動の少ない数字(四球、奪三振、被本塁打で構成される数字)でもある疑似防御率の変動をみて見ることで、まずは武田久とは、

どういうタイプの投手で、

かつ、

どのようにして優秀な成績を納めてきたかを詳らかにしたいと思う。

図は武田久防御率と疑似防御率の年度別成績である。

武田久の特徴として、

2013年だけでなく基本的に投手本来の実力から予測される防御率FIP)以上の防御率を誇っている投手でもある。

また、2014年以外、防御率の悪かった年は、

疑似防御率も悪いのだが、防御率も悪い年でもある(防御率と疑似防御率に差がない年)。

奪三振率は守護神には珍しいくリーグ平均以下、与四球も特段少ないとは言えないのだが、

本塁打率(リーグ平均に対する傑出度でみると際立っている)が際立って少なく、典型的なローボールピッチャーに数字上、分類されるピッチャーのようである。

(ゴロアウト比率が高い、本当は年度毎のグラフを添付すべきでしただが面倒になりました。今年だけ傾向が変わっています。)

三振でなく、打たせてとるタイプの投手であったわけである。→セイバーでは過少に評価されるかねない危険性をもつ投手

2012年より、武田の場合、被BABIPが上昇し始め(統一球の影響もあるが)、

歯止めが効かず、

0.209→0.309→0.345→0.44

っと悪化の一途である。(被長打率も上がっている)

また、当外期間中、

ゴロアウトが徐々に低下し

最終的に45%超→30%弱までと低下してしまった。

代りに奪三振が増えたのだが、

悪い意味で、ゴロでアウトをとれなくなり三振(最終的に奪三振率が5→8と上昇)をとる必要が出てきたわけである。

リーグ平均を下回る奪三振率で、打たせてとるが持ち味の投手の奪三振率が、2014年に突然、リーグ平均を上回ってしまったわけだ。

つまり、

今までの武田久では、

抑えられなくなった可能性が高い。

内野守備力の低下もあるかもしれないが、どちらかと言うと、それ以上に、球の力が武田久の場合、低下してしまった可能性を覚えずにはいられない。

まぁ、実際の球をみてないので判断できないが、これが贔屓チームだと、

数字以外のアナログ情報からも補完できるので、もう少し、分析できるのだが、

諸数値を見る限り、難しく感じてしまう。

横浜の名手・山崎のように体力がなく、本来の守備成績を出せなかったとか特段の事情は知りません。

防御率FIPの差から予想する2014年先発投手の成績変動の可能性 躍進・復活or急降下に要注意!?涌井秀章西野勇士・井納翔一・菅野智之大野雄大成瀬善久牧田和久能見篤史etc…

で、見た時、

武田の2014年FIPは3.25であり、十分、良くなりそうなのだが、

正直、各数値の経年推移をみると、難しく感じてしまう。

アナログで実際の投球をみている人は、また違った印象があるのだろうが、さて・・・

武田の何が悪くなったかである。

現象的には、

打たせて取る投球が出来なくなっているわけなのだが、そこを見る事で、

(セイバー的に言うと、被BABIPは投手ではコントロールできない数字ともいわれ軽視されがちですが、ここを見ないと、FIP防御率の乖離を説明できない場合があります。特に岩瀬や武田のような投手タイプは判断が難しいです。)

彼が2015年シーズン復活するかどうかが見えてくるだろう。

雑談

ざらっと球種別の状況を見ましたが、

配球、大変そうです。

2014年05月10日

マシソン、抑え起用に関する雑感 2013年、2014年比較

この辺、卵が先が、鶏が先かもありますが、

ストレートの球威が下がると、田島投手のように伝家の宝刀スライダーが機能せず、

スライダーがダメだと、山口のように・・・苦労する(この後、先発に復帰し、カーブを有効に機能させる事で復活しました)、

武田久に関しての考察は、

データで楽しむプロ野球の球種別、被打率、空振り率、等々の経年変化をみて、その状況を類推してみて下さい。

冒頭に戻りますが、

今のままですと、ちょっと厳しく感じてしまいました。

勤続疲労なのかもしれませんが、

武田久自体、

2010年に持ち味の打たせて取る被BABIPが.326と悪くなっており、

これが統一球元年に、急激にその成績が急回復したところをみますと、

2011年は統一球の恩恵を受けて(ゴロPなのでなおさら)、成績を良化させたと見る事もでき、

2012年以降、徐々に各球団が統一球対策をとった事で、成績を落して来ているとも考えられます。

(統一球が導入されなければ2010年から徐々に成績を落してきたと解釈する事も出来ます)

球威自体は、2009年との比較で落ちてきていると思われますので、

何かを変えないと難しいかもしれないです。

その衰えを技術でカバーしてきたのが、終に破たんしたのが2014年と見る事ができるかもしれません。

個人的には

新たな知己を覚え、ガンバって欲しいとは思っています。

試行錯誤する事で、人は強くなります。

岩瀬のような例もありますし、技術で衰えをカバーして欲しいです。

一応、ざっくり、武田について、

推論

外に逃げる球が有効に機能しない、

推論

内に切り込むシュートで抑えて居たけど、それも機能しなくなった等々、いろいろ考えられます。

が、

武田の場合、その両方かもしれません。

武田久の直球空振り率は、5%と従来から高くなく(今年は頑張ってストレート投げ込んでいますので7%弱ありますが本来の投球ではないです)、

配球の妙で直球を投げた場合、ストライク見逃し率が高い投手でもあったわけですが、

他の部分が弱くなってしまった感があります。

っと言いつつ、復活のポイントを探して3へ続く