日ハムの武田久に関し、一連の記事連載をしていますが、
普段、見ていない選手に関して記事を書こうとしますと、本当に苦労しますね。
原因を分析しようとしても、
そのとっかかりを探すのが大変です。
これが普段みている選手ですと、探すの簡単なんですよね。
また、
選手個人を実際に目にしているかどうかでは説得力が違ってきますし、数字だけの限界を覚える記事連載でもあります。
自分の直観の確認と、数字の確認を相互にする事で、その確かさを上げる事が出来るのですが、
その一つ(現場をみていない)がないので、
どうにもしっくり来ません。
そうは言っても、数字で武田久に関して語ってみようと思っていますが
(限界を覚えつつも、なぜ?を基軸に考察するのが目的の記事です。頭の体操でしょうか? 分析を進めていると新たな一面を見つけ、結論がころころ変わります。これが、普段見ている選手の場合、あまりないです。)
さて、
山崎です。
基本、このプログでは数字を基に雑感記事を書く事が多いですが、実際に目にしていると、やはり違いますね。
過去、
エルドレッド、ブランコ、高橋周平、マシソン、横浜の山口、井納、中日の田島etc、武田久のような記事を書いた事がありますが、アナログ情報で補完する事で、そのデータ(裏付けとなる数字を確認できる)を引き出す事が出来ます。
勿論、実際に数字を確認したら、そんな事、なかったという事もありますが、ばっとみて、おやっと?感じる事に関しては数字の裏付けがついて回ることが多いです。
そんな山崎ですが、
あの守備は酷いと酷評を耳にします。
カナコロでも守備軽視の代表として山崎を取り上げられていましたが(代わりに鳥谷を褒めていました)、山崎ファンの私としては悲し限りです。
その山崎ですが、
2013年に記録したゾーン守備評価で+17.5(+15を超えるとゴールデングラフ級、ショートでこの数値を誇るのは本当に希少です)と非常に素晴らしい結果を残しており(梶谷は-20、白崎は-12.5)、
それもあって(っと想像しています。横浜の守備戦術を考えますと内野の要の強化は必須でしたので)、梶谷は外野へコンバートされ、山崎はショートの主軸として開幕当初から試合に出続けました。
そして、
その期待に違わぬ結果をシーズン当初は出していましたが、
が、
夏場以降、その守備成績を大幅に悪化させています。
どうも、
コンディションを悪化させてしまったようでして、
ボロボロになっていました。
今シーズンの横浜は、そんな話のオチが多かったです。
グラフは月別の失策数と、打席数です。
本来は守備イニングが相応しいのですが、そのデータがないので打席数で代替しています。
(試合数でも良かったのですが打席に立った場合、そのまま守備に就く機会が多いと判断。)
3月6月まで、期待にそぐわぬ活躍をしていますが、7月以降、失策が増え始めます。
それに比例して、打席数を減じていき、9月は37打席と、準レギュラーすら陥落しています。
グラフは失策数を打席で割った数字です。
36月までは、0.016。
これが7月以降、急激に悪化しています。
8月には0.065と守備の質で4倍悪化し、その質の悪さは試合出場数が減った9月も回復していません。
元気だった6月時点では、フルイニング出場したと仮定した場合(鳥谷のような出場ペース)、年間480近くの補殺数を記録するレベルでしたが、7月以降、その成績を急激に落としちゃったわけです。
ところで、今回、取り上げている補殺の重みは、
ゴールデングラフ賞を受賞したSBの今宮が433、鳥谷が363でもわかりますように、大変重く、
歴代補殺数でも、上位にランクインする守備能力でした。
→菊池が活躍した事で、俄かに注目されるようになりました、守備における最多安打のようなモノです。一般に守備範囲が広いと記録しやすいです。
勿論、投手の影響から逃れられませんが、最多安打も、その質、つまり、どの投手、点差関係なく一本は一本ですので、その範囲で信用しても良いと思っています。
詳しくはRF評価の問題点に関し参照を願います。
参考記事
歴代シーズン補殺数記録
いろいろな努力の結果、チーム補殺数が大分増えましたが(遊撃でみますと430→465)、
そこに山崎(去年も遊撃として試合に出てはいましたが)が貢献していたのは間違いありません。
この30、少ないとみえるかもしれませんが、存外大きいんです。
アウト30個。
≒一試合分です。
ヒット30本というのは、XRの計算式を基に考えると失点(単打計算で低めに計算しています。)で15点防いだ計算になります。
要は、
今シーズンの横浜は、守備と言う意味で2,3勝勝ちを拾ったかもしれないとわけです。
但し、
除く本人の打撃成績です。
都合の良い使い方ですが、これが本人の抱える課題であり、利点です。
また、山崎がもっと試合に出ていれば、この補殺数が、もっと増えていた可能性もありますが、
山崎の場合、守備に大変負荷のかかる守備、つまり運動量の多い守備をしてまして(だから、歴代補殺級なのですが)、
レフトの守備範囲にまで顔をだします。
その結果として補殺数、他が多くなるのですが、
一年を通して、あの運動量を維持できるのか?
怪我しそうなんですよね。(実際、痛めました)
あの守備前提なら、
休ませながら使った方が良いのかもしれません。
来シーズン、山崎は28歳になりますが、
ベイ(TBS)は人をみる目がないと言うか、打撃は確かに試合経験を経る事で良くなるのですが(なる場合が多いです)、二遊間に関しては、
ほとんど変化なしです。
(白崎の守備評価も定まったと思います。→ドラフトをみればわかるかと。後は、何処まで打撃が良くなるか・・・、まぁ、例外ありますので、その例外になることを期待します。)
二塁は未だ、仁志のように守備位置を変更する事(内野の司令塔とも言われる所以、二塁の守備位置で陣形を決めている場合が多いです)で、対応できるのですが、ショートストップの場合は、そんな例をみた事がないです。
石川が二塁で遊撃と違い、未だ見れるのは上記理由と推察しています。(石川の場合、遊撃の守備評価は-24.9)
二塁と違い肩の強さも求められますし、守れる遊撃は本当に希少です。
梶谷が外野にいって、その身体能力を如何なく発揮していますが(刺殺数でリーグ二位)、
ショートの守備は、ホント、難しいです。
そんな山崎を見出すのに、ここまで時間が掛かってしまったのは、TBSくおりぃてぃーの賜物と思っています。
(修正するのに時間かかりましたね。)
しかし、
28歳。
旬の短いショートストップですが、はぁ・・・
もう、次代を考えないといけない時期ですね。
だから、今回のドラフトなんでしょう。
チーム編成(攻撃力)を考えると、守備偏重過ぎるわけにもいきませんし、打撃はショートの守備とは違い試合に出さないと伸びません。
→
技術の向上と相殺するか、それ以上のペースで身体能力が落ちていくケースが多いです。
難しい判断と感じます。
尚、
今年の山崎のゾーン評価は、上記事情もあり、相当、数値を下げていると予想しています。