現在、横浜のチーム失策数は9とリーグで最も少ないです。
これは一番失策の多い中日との比較で1/2程度です。(中日は16失策)
昨年の横浜は144試合でリーグで唯一の三ケタを超える116もの失策を犯しています。
これは一試合当たりに直しますと、116/144=0.8失策です。
シーズン序盤とは言え、9失策/22試合=0.41は、昨年との比較で半分。
この数字を基に年間に直すと、横浜の失策数は58となります。
これは昨年、リーグで最も失策が少なった巨人の71を下回る立派な数字でもあります。
失策数だけを見れば、堅守と言って良いでしょう。
一方、インプレイのボールをどれだけアウトに出来たかを示す数字(割合)でDERという数字がりますが、その数字で横浜の守備をみた場合、
現在、横浜が記録しているチームDERは、リーグ最低水準(その下に偏差値20台、DER65%)のチームがあるので最下位ではないですが)です。
その数字(DER67%)だけを見ると、その守備は悪いです。
このDER67%の重みは、
偏差値でみた場合、偏差値で40以下です(数字は1992-2010)。
落第レベルです。
一方、横浜の2倍ほど失策を犯している中日のチームDER72.3%は偏差値70超。
優秀です。
さて、横浜の守備は堅守なんでしょうか?
それとも、下手なのでしょうか?
答え、
わかりません。
失策が少ないについて
守備機会が少ないと失策が減ります。
盗塁死が少ないから、この選手は盗塁が上手いとは言いわないのと同じです。
企図数、守備機会、その結果も合わせて見ないとわからないです。
DERが悪いについて
DERが悪い=守備が下手と言う推論も成り立ちますが、野手の守備範囲に飛んだかどうかをみないと、わからないです。
URZ(守備を一機会ごと、丁寧に評価)で高い数字を記録した楽天の藤田の補殺数が菊池との比較で、少ない(DERが低い)のは、この守備機会が少ないからです。
本筋。
DERが悪いのに失策が少ないが意味する数字とは?
中日との比較で、DERが悪く、失策が少ないを成り立たせるとしたら、
単純に言って守備機会が少ない、それにつきます。
最も、守備機会が少ない=野手陣の守備に問題があるかは、楽天の藤田のように、成り立たない場合もあり(昨年の鳥谷のように守備範囲に問題があると、守備機会が減り補殺数が減ります。守備範囲の問題なのか?打球が飛んでこないからか?はURZを見ないとわかりません。)、その解釈に注意が必要ですが、
横浜の場合、
インプレイの打球をアウトに出来てないという現実が浮かび上がって来ます。
そもそも、
失策とチームDER、どちらが失点に直結し易いかと言いますと、
チームDERです。
(相関係数で-0.68 DERが良ければ良い程、失点が減ります)
失策の場合、2013年、リーグで最も失策の多かった菊池をみてわかります通り、失策が多くても、実際にアウトにした数(補殺、刺殺数)で相殺できる面もあり、相関が低くなる傾向にあります。
現状の失策数、DERをみて、そのチームの守備力、野手陣の力を語るのは難しいですが、
DERを見る事で、そのチームの総失点を予想する事が出来ます。
つまり、横浜は、DERが悪い事で失点の多いチームと言う事です。
でわ、なぜ?横浜のDERは低いのか?
横浜浮上のカギは、このDER向上にあると考えています(別の言い方で被BABIPを下げる)。
それは別の話になります。
DER=打率、防御率のようなモノです。
その力を正当に図るには、試行錯誤数が必要ですが、
現時点でチーム打率が低ければ、
現時点での敗因と言って良く、
同様な観点で、
横浜の総失点が他のチームとの比較で多い原因の一つは、このDERが悪いからなのは間違いないです。
DERの悪いチームはリーグ優勝が難しい場合が多いです。
この数字が良くなるか、どうかは、今後のチーム成績をみる上で重要なことになるかと思います。