8月 中日現状分析

秋風が吹き始めたと言うか、

それを呼び込んでいると言うか・・・

捕手谷繁の起用状況に象徴されますように、元々、目先の勝ちより、先を見越している起用をしていた中日。

一応、完全な再建モードでなく、両にらみでシーズン当初は行われていましたが、

7月になって、森野に代りに打率.200そこぞこの周平を先発起用しましたように、勝ちを意識した采配でなく、先を見越した采配に比重をシフトして来ています。

元々、育成モードであった中日が失速した切っ掛けは、

先発投手の崩壊。

QS率は、横浜、阪神(先発5,6番が居ないので粗密が激しいです)、ヤクルトなみの56%。

先発ローテを守り切れている投手は、大野と山井のみ(←責任を果たしているのか微妙ですが)であり、

苦労しています。

開幕ローテ離脱率で言いますと、横浜と中日が双璧であり、その面における苦戦度を覚えますが、

そう言う時期(実績のある先発投手が少ない)なんでしょうね。

吉見が離脱しなければ、未だ、それなりに戦えた可能性も覚えますが、

離脱して以降の、6,7月の先発防御率は4点台です。

離脱以降、借金を重ねています。

昔なら、それでも、粘っていたと思いますが。。。過渡期ですね。

捕手に関しては、先述しました通り、完全に育成モード。

最近は後進育成もかねて出場していますが、松井、武山が健在だったころは、谷繁、試合に出ていませんでした。

先発マスクを被ったのは4/30が最初。

武山が負傷離脱して以降です。

先発に関しては、吉見ですが、

捕手に関しては、武山。

谷繁的に、一番の誤算は、この武山離脱だったかもしれません。

松井雅人、正解のない答えを探す正捕手への旅という記事がありますが、

http://www.jsports.co.jp/press/article/N2015050718212401.html

毎日、こんな事をしていたら、アタマパンクします。

武山と併用する事で、ほどほどに機能していたと思いますが、

出ずっぱりでは、

整理する時間もなく、潰れ易いです。(潰れて二軍に行き)

去年の高城(横浜)を思い出します。

中日の投手成績(DERも含め低下)が低下し始めたのは、実は、この武山離脱以降でして、吉見の離脱とダブルに効いた可能性を覚えます。

4月先発防御率 2.41→5月 3.14→6月 吉見離脱 4.27→ 7月 4.31

思うに、谷繁、元々、出る気なかったんでしょう。

武山が離脱し、松井が潰れはじめたので、仕方なしで出場し始めています。

その監督の影響か、

他のポジションも概ね、それに近くなっており、持ち味であった粘り強さを感じなくなり始めています。

横浜や、広島に近い感じ。経験不足を感じる試合展開が多くなった。

中日と言うと、守備だったのですが、

失策数はリーグで最も多く、リーグ最高水準だったチームDERも、ヤクルト、広島並と、最早、強みとは言えなくなって来ています。

(*チームDERでみると、巨人が図抜けています。まぁ、選手起用が、そう言う起用なので。)

チームDERの重みについては、此方を参照して下さい。

http://www.plus-blog.sportsnavi.com/aaakkk/article/125

中日の野手陣は、年間に直すと、大雑把ながらヒット100本近く防いでいましたが、

これが、0ないしマイナスになり始めています。

実質において、中日の野球が変わり始めていると言って良いですね。

遊撃も、遠藤に切り替え、三塁も育成(周平が38先発→森野が試合に出てない)です。

センターも友永を試し始めています。

比重が来季を睨んだ起用になり始めているのは間違いありません。

井端を起用している巨人が批判されず(スポナビで聞かない)、ベテランを見たくないと言われる中日。

諸行無常です。

言われている程、起用してなく、成長を期待し、戦力を落してまで起用しているようには見えるのですが。。。

しかし、

要の捕手を固定出来ているのが、セではヤクルトの中村だけという異常事態。

混セですね。

尚、私、谷繁ファンなので、常に応援しています。

正直、気の毒な状況とは思いますが(再建モードです)、もう2年、見て欲しいとは思います。

現時点で、主軸が決まってないですし、その取捨選択から始める事になりそうで、チームとして形が見えて来るのに、最短で2年はかかるかと。

二遊間、捕手の育成。

横浜ファンの私が言うのもあれですが、ここ10年、横浜の場合、不在です(短期に限ると、居るにはいますが、継続して試合に出れません)。

特に捕手。

他チームの状況をみますと、

チームDERに強い影響を与えます。

史上最低水準のチームDERを記録していた阪神が、捕手梅野を諦めて以降、まともになり始めていますが、どのボールを、何処に投げるのか?の選択、巨人の小林等でも見えましたが、影響強そうです。

セイバー的に配球とは、都市伝説と言われていますが、

NPBのように、何度も対戦するようですと、データがモノを言い、その経験が活かされます。

岩瀬、谷繁&、アライバのコンビネーション。

この4人が揃うような奇跡は、今後、起きえないかもしれません。

逆に、起きえたから中日は強く、同世代で固まっていた故に、世代交代に苦しめられる。

(黄金期が同時期だったから、余計に強かったとも言えますが)

その反動を受けているように思えます。

未だ、巨人で起用され続ける井端をみるにつけ、その素晴らしさを覚えますが、前任者が優秀過ぎますと、試合に出れません。

そんな井端が、もし中日にいて、フル出場していたとしたら、恐らく、批判されている。

優勝が遠のいている状況と、優勝が現実的。

その差が、今の井端を表しています。

逆にベテランとは、そう言うモノなのかもしれませんね。

諸行無常です。