今更ながらに野村監督時代を振り返りつつ、広島の苦戦を想う、その雑感
広島暗黒時代と、そんな話を、コメントした記事のコメント欄で見かけましたが、
個人的な意見で言いますと、広島さん、ほどほどに強いと言いますか、野村監督初年度の2010年以外、戦える戦力を常に保持し続けています。
どうしようもないのは、
横浜。
一球団だけ別次元の弱さを体現し続けた稀有な球団です。
ここまで弱いと強制世代交代が進むのですが、この球団だけ、足踏み状態を続けています。いました。
横浜の場合、国立競技場問題のように、誰かが悪いというより、責任者不在で組織のていを為していませんでしたので、強いて言えば全員が悪いです。
さて、グラフの
ざっくり数値的な意味としては、
0より上がリーグ平均以上の戦力を有しAクラス進出出来るチーム、2013年の広島が、それに該当します。
以下、
-5より上が、上手く行けばAクラス
-10前後が、最下位相当
-15前後が勝率.400ちょっと、借金で-20ぐらい
-20前後で借金で-40ぐらい
一般的な感覚で言いますと、-15を切るのは、異常事態と捉えています。
広島さんの場合、-5以下に沈んだのは、2010年だけですので(野村監督初年度)、暗黒時代と言うには相応しくないというのが私の評価です。
個人的な野村監督評は、
理想と現実のギャップにモガキ苦しんだ5年間。
本人もわかっていたと思いますが、
犠打が、思ったより有効に機能しませんでした。
1番に丸が居ても、その1番を有効に機能させる事が出来なかった実績を持つ広島ですが、その時の苦しさを、そのまま課題として残して居る感じです。
セ・リーグ6球団の得点と失点パターンについての考察と雑感
2013年に書いた記事ですが、
広島
リーグ最上位の1,2番を保持しながら、初回攻撃は空振り状態。
犠打数、盗塁数(企図数)ともにリーグ最上位だが、自由に打たせた方が得点が入っているような状態でもあり、皮肉な状況。
一点をとる能力(回数)は結果的に中日より劣り(リーグ平均以下)、なぜかビッグイニングが多い。
犠打の多くを優秀な1,2番が占めているので、正直、もったない状況でもある。
3,4回に緩やかなピークがあるのは、1、2番を自由に打たせている結果と思われる。
この傾向、未だに色濃く残っていそうです。
野村さんは勿論の事、緒方監督も、その状況を良く理解しつつ、苦しんでいた、いるのは言うまでもないです。
簡単に言うと、頼れる4番、クラッチヒッターが広島の場合、不在なんです。
4番の育成、難易度高いです。(それと同じぐらい難しいのが、遊撃と、捕手育成ですかね)
他にも多々ありますが、スモールベースボールがイメージ程機能していないと言いますか、荒い印象です。
守備も、そのイメージとは裏腹に荒いです。
現在、インプレイの打球のアウト率リーグ4位です。
その後継者の緒方監督が現在、その戦力の割に苦しんでいますが、
野村監督時代の課題を、そのまま引き継いだ感じと見ています。
そもそも、野村前監督の目指す野球と、緒方現監督の目指す野球、かなり近いですから、野村さんと同様、同じ理由でモガキ苦しんで当然なんですよね。
30歳前後で総打席数20002500を超える成熟期の選手が広島の場合、不在です。
ヤクルトの川端に相当するような選手で、主力選手かつ、チームを引っ張っていくような選手。
梵、新井世代と、菊丸世代に断裂が生じていますが、指導云々というより、捕手を育成するような感じで、試合数を、こなすしかない分野と感じます。
昨年も失策と失点の因果が巨人の2倍ほど高く、脆い印象でしたが、経験ないので、そこはしょうがないです。
(二遊間の併殺完成数などみますと、去年も、今年も、その補殺数の割に少ないです。遊撃に梵が居た2013年までは、そんな事ありませんでしたが。)
田中が1500打席(2017年ぐらい?)を超える当たりで、野手の方は戦力的に一つの完成系をみそうですが、今は、その頂点に向けて進んでいる最中かもしれませんね。
尚、2014年、2015年(今の所)伴に、RAWIN、RSWINの合算で見ると、広島の戦力はリーグ一番です。
戦力の割に勝てないのは、
いろいろ理由があるとは思います。
プロですので彼らは、私達より当たり前のように詳しいです。
そこにwhyが生じます。
どうしてなんだろう?っと、
その事情を忖度するのも、面白いかもです。
おまけですが、
今年と去年の差は、ブラッド(クラッチヒッターではないですが)の不在と、後ろの差でしょうね。
前半戦総括シリーズ ピタゴラス勝率からみた現在位置と雑感
総括シリーズと言いつつ、単発記事になってしまいましたが、
広島の場合、チームとしての形を作るのに苦労し続けていた面があり、その面で出遅れてしまった事が、今シーズンの苦戦の要因と思っています。
この形、元々、なかったので誤算と言うより、ある程度、予測された事態だったとは思います。
確か、似たような予想記事、広島さん系で見た記憶が・・・
1億円もかけて一人の外国人(中日は新外国人3人含めて総計1億円、2010年以降の傾向。)を補強する事などない球団だったのですが、今年、二人も1億超の新外国人野手を補強しています。
理由は明確で、ブラッドの不在もありましたが、優秀なクラッチヒッターを確保したかったからでしょう。
野村監督時代からの懸案事項ですからね。
しかし、結果的に一番手薄になってしまったのが、中継ぎ。
大瀬良を中継ぎに回して以降、チームは落ち着きましたが、
ここに来て、先発の谷間を埋め切れていません。
なぜ? 広島は八木を苦手としているのか? 雑感
なぜ?八木を打てないのかで雑感記事を書いた事がありますが、首脳陣の采配に問題があるというより、選手構成に起因する課題とも感じ、苦戦しています。
苦しい状況が続きますが、爆発力は、どう見ても、広島が優位ですし、その地力に期待したい所ですね。
後少し、
何か起爆剤が欲しい所ですが、緒方監督なりに試行錯誤しているようには感じます。
ペナントも終盤、各チーム万全でなく、それぞれ苦労していますが、大混戦ですね。
ホント。