データだけで見た長野の課題について雑感

怪我の影響もあるかもですが、

長野の状態が良くないです。

別件で経年における戦力分析をしてまして、2012年時との比較で、かなり成績を落してしまいました。

打率という意味では、

単純に、

BABIP(インプレイの打球のヒット率)が前年の.326→.254と大きく低下している事に原因があり、

もし、長野が前年並みの.326のBABIPを打てた場合、

その打率は計算上、300を超えて来ますので、その不調を説明するとしたら、どうしてBABIPが、低下したのか?推測するのが早道かとは思っています。

つまり、長野の打った打球が例年との比較で処理されているわけです。

そこに不調の原因のとっかかりをみます。

運不運とも言われ、.300前後に収束しやすいBABIPという数字だけでみますと、長野は運が良過ぎたと判断されてしまう場合もありますが、右方向に流す技術をもった打者です。

例年、3割を超えるBABIPを打てる打者でしたが、今年は良くないですね。

以下、昨年と違う数字を拾っていきたいです。

対右の成績

今年は右を打ててません。

左も.307→.292と、若干下げてはいますが、

対右の方が成績低下が顕著で.292→.222と大きく、その打率を低下させています。

BABIPで見ますと、

対右が.337→.231

対左が.313→.295

レフト方向に飛んだ打球のヒット率が低い

昨年、レフト方向(外野まで)に飛んだ打率.284、本塁打7でしたが、今年は.193で本塁打6。

本塁打は変わっていませんが、率を大きく落としています。

左中間への打球が宜しくないです。

長野の特徴とは?

ストロングポイントは、右に流せること。

首位打者を獲得した2011年、外野に飛んだ右方向の打球が.500を超えるなど、広角に打てる技術をもった選手です。

wikiによると、2012年までの通算成績で、

対左打率.289に対し対右打率.305と右打者ながら右投手に強い打者となっていますが、

その傾向が逆転しています。

対右打率が.222ですから、苦手と言って良い部類です。

なぜ?

でしょう?

割合、ヒットゾーンが広く、ボール球を、ヒットに出来る選手だったのですが、

今年は、

ヒットになっていません。

球種的に打てなくなったのは、シュート・・・大きく、その球種別打率を下げています。

右投手でシュートを使う投手が苦手という事でしょうか?

内角の球は、基本、引っ張る傾向の強い打者なので(器用に逆方向に流すような打者が、そもそも少ないですが)、術中に嵌っているとも思いますが、

昔は対応出来ていたと記憶します。

今年、突然、シュートを打てなくなりました。

やはり、

内で勝負できなくなる前に、

もう、ワンクッションありそうです。

個人的な予測ですが、

外のスライダー、ストライクゾーンが微妙に広がった?(っと感じていますが、試合によりバラつきがある感じで)影響で、

例年以上に外の勝負で負けている印象です。

首位打者を獲得した年でも、比較で、苦手な球種でしたが、徹底されている感じです)

この外の勝負で、長野はストレートを弾き返す事で(ストレートは良く打っています)、スライダーを打てなくても、その打率を維持できていたのですが、

昨年、ストレート200打席(.310)でスライダー116打席(.223)だったのが、

今年、ストレート148打席(.304)でスライダー98打席(.226)っと、要は、例年以上に、苦手なスライダーに手を出しているわけです。

打席比率で昨年、ストレート:スライダー=2:1だったのが、今年、3:2と、苦手なスライダーに手を出しているケースが増えているわけですね。

中途半端な状態(追い込まれている)で手を出さざる終えない状況に追い込まれているかもしれません。

結果、

外で例年以上に苦労しているので(外に意識をもっていかれると内が打てなくなります)、その影響でシュート打率が昨年の.450→.233へと下がったかもしれません。

最も、上記説明では、レフト方向のフライアウトが増えた理由の説明になってなく(独立しています)、

対右の成績が下がったという所では、説明できるのですが、まさか、無理に外のボールをレフトにもっていっているでしょうか?

この辺は、長野を良くみている方の方が詳しいかもです。

他、雑感

今年は、追い込まれたケースが多く、かつ、追い込まれてからの打率も良くなさそうです。

PA/Kも7→5.5と低下しました(500打席換算で三振が70→91に増えました)。

しかし、

全体的な説明としてはあっていますが、それが線でつながらないですね。

単純に内が捌けない。

確かに内のベルトラインの打率が.314→.212に下がってはいますが、打席の割合でみますと、そこまで決定的な影響を与えているとも思えず、

内を例年通り、打てたと仮定し、その総てがレフトに飛んだとしても、レフトにまで飛んだボールの打率が.230程度なので、もう一つぐらい何かあるかもです。

外のボールをレフトに持っていくことが多くなったという事?なんでしょうか?

そうなりますと、

苦手なスライダーに手を出した比率が多くなった結果と伴に、説明できるのですが、右に流す意識の強い選手が強引に打っていくイメージが合いません。

ストライクゾーンが広がった影響で、元々良くなかったスライダーの見極めが、さらに悪くなったのかもしれませんね。

ストレートのタイミングで振り切った場合、ポイント前になりますので、レフトにボールが飛んだ。

という推論が成り立ちますが、

球種別、凡打の打球方向とかがわかりませんので、その推論を確かめる事が出来ないです。

球団並びに、相手球団も、その状況を、わかっているとは思いますが、この辺が、データだけの限界のようです。

本人も、自覚していると思いますので(私ごときがわかりますから)、その対応力を信じて、今後を見守りたいです。

右打ちという武器は錆びついていませんし、私個人は復調の可能性も強く覚えますので、良い意味で期待して見守りたいです。

他球団のファンですが、選手として好きなので、その復調を楽しみにしています。