白根の移籍に関して、いろいろ意見があるようですが、
MLBの例をみつつ、
選手側の立場で、
選手飼い殺し防止対策の現状をみてみたいです。
日本の場合、
有力な一軍選手に関して、不完全ながら(いろいろ問題ありますが)FA制度があります。
一方、一軍手前選手に関しては、非常に手薄と言いますか、支配下登録されますと、ないと言って良いというのが、今のNPBの現状です。
MLBでは、そう言った状況に対応して以下の2制度があります。
ルール・ファイブ・ドラフト
有望選手が十分な活躍の場を与えられずにマイナーリーグで半ば飼い殺し状態になることを防ぐ目的で、他チームの所属選手を指名し獲得できる制度。
5年経過すると、ドラフトで獲得可能になります。
ルール5ドラフトとは?
マイナー・オプション
40人枠内での有望選手の飼い殺しを防ぐために設けられた規定。
選手は20代に成長の頂点を迎えると一般に言われています。
ですが、
チーム事情により、二軍で十分な実績が合っても、二軍で活動しなくてはいけない場合があり、結果、成長できず、引退というケースもあります。
(可能性として、巨人の大森とか、そうだったかもしれませんね。)
この面でNPBの制度設計は不十分ではないかと私個人は感じてます。
白根の自由契約に関して、支配下登録を増やす等の話も出ていましたが、
アメリカのマイナーオプションを見る限り、逆に選手側にはとっては不都合になりかねず、より悲惨な状態を誘発しかねないかもしれません。
選手を野球界の共有財産と考えるなら、もう少し、あるレベル、年数に達した選手に関しては移籍しやすいようルールを準備しても良いかとは感じます。
ベストではないにせよ、MLBのように、人財の有効活用の観点が、NPBにも、あって然るべきと私は感じます。
有望な選手が多いと、大場のように二軍の試合すら出れなくなります。
この辺、ソフトバンクの戦略もあると思いますが、
日ハム程、極端でないにせよ、ある年齢に達しますと、二軍出場数が減るようです。
パ球団の若手起用で明暗? ホークス&日ハム躍進の裏に優れた野手育成戦略
ソフトバンクの場合、有力選手が多すぎて飽和状態になりつつあるようですが、
結果、
第二の、大場(金銭トレード)が出てくるかもしれません。
出てくるかもしれませんが、30歳・・・
選手の成長曲線を考えますと、25前後に大きなピークを迎えますので(例外ありますが、そう見られています)、
MLB同様、ある年数在籍した場合、ルール・ファイブ・ドラフト的なモノがあっても良いかと感じます。
個人的な雑感ですが、
2軍で、あるレベルの成績をおさめている選手の場合、一軍で起用しないと伸びない場合があります。
課題がわからなくなるんですよね。
多額な費用をかけて選手を育成しているのは事実ですが、
チーム事情により、その成果をスポイルしかねないです。
チーム、選手、その関係者、ファン、全員が納得できる制度設計はないとは思いますが、
よりベターを求め、
もう少し、
考えて欲しいと感じています。
期限付き、トレードとか、あっても良いと思うんですけどね。
(サッカーを参考に、買戻し条項等を付けて、その双方に配慮するなり方法があるとは思いますが)
白根雑感。
白根の二軍0PSは.678です。
即戦力ではなく、22歳という将来性を加味した獲得であったのは明白です。
30代なら一軍実績ないと獲得しない可能性が高かったかもですが、22歳の二軍成績と言う意味でみると優秀であるとも言えます。
24歳、倉本の二軍成績がOPS.551ですので、その尺度でみれば順調に成長していると言えますね。
高田GMが編成上、難しいというコメントを論じていましたが、
確かに、育成、山本の事を考えると、その試合出場数が被る恐れもあります。
山本が一塁でも起用されるのか、わかりませんが、
右打ちの育成は、チームの最重要課題ですし、個人的には、山本と、白根、両者ともに、かなり重点的に起用されるのではないかとみています。
なお、
オフの経緯をみますと、
白根、今シーズン、一時、ファーム首位打者だったそうですが一軍に呼ばれず(支配下登録を獲得できず)、気持ちキレちゃったのかもです。
一軍で起用するには、育成を解除する必要がありますが、亀澤にしろ、何にせよ、選手層が厚いと試合に出れませんし、支配下登録の縛りもありますので、
一軍で起用したくても、起用できません。
70人枠の拡大は、拡大で別の問題が起きるかもですが、
何らかの対応、私は期限付き移籍が一番良い解決手段の一つとは思いますが、何か考えても良い時期に来ていると感じます。
サッカー等、他のスポーツの例を私達知っていますからね。
MLBでもルールドラフト等により、その実力を開花させた選手が居ますが、
ちょっと考えて欲しいです。