戸柱のリードにつてい雑感
戸柱の特徴かどうかわかりませんが、昨年の横浜バッテリーとの比較で意欲的にインを攻めているようです。
続 山口寸評、横浜捕手陣への期待
にも書きましたが、
山口が、外4、内1
井納も、外4、内1
三嶋も、外≒4、内1
黒羽根や、嶺井もインを攻めないわけではないのですが、攻め方が意図的な使い方でなく、意表を突くような形で次の球に活きて来ません。
かつ、ランナー得点圏に居ますと、インを封印されたような配球になります。
捕手と言うよりコーチの指示だったのかもしれません。
守備陣形も含め、外角に対応した布陣を敷いていた可能性もありますので、捕手個人の責にし過ぎるのもどうかと思いますが、その引き出しの少なさは、見てて悲しかったです。
私も総てのリードを確認しているわけではないのですが、インを攻めきった捕手と言いますと、高城しか記憶にないです。
外で勝負したいのなら、インを意識させる事です。
高城も、見事な配球でSB柳田を打ち取りましたが、実に濃厚な駆け引きでした。
勿論、捕手単独では出来ず、投手の力も必要です(横浜の場合、投手側の意識も低かったとみています)。
高城が珠玉の配球をした際にコンビを組んだ投手が番長でしたが、
負けたけど、高城の配球に天晴!そして、三浦の渾身のストレートに感動
ベテラン投手は若手捕手を育てます。ベテラン(正)捕手は若手投手を育てるケースが多いです。
素では地力のある横浜の投手陣が活躍出来ない原因。
なかなか上がらないのも確かな正捕手不在というのも影響していますでしょうか?
かれこれ10年不在です。
三浦が居て、この状態です。
もう、そろそろ、次のステージに横浜も進んで欲しいとファン的には期待していますので、今の捕手陣には期待しかないです。
戸柱に関しては、
他の捕手の初年度との比較で、良くリードしているように感じています。
後は、経験。
相手打者との駆け引きを経験しつつ、引き出しを増やしていくしかないとは思っています。
4/1の試合で、
福留が出塁、次打者ゴメスでツーストライク(ノーボール)と追い込んだのですが、フォークを二球連続で続け、平行カウントにしてしまい、結局、歩かせていますが、
(最後までフォークだったと記憶しています)
フォークを有効に機能させるには、一回、高めに目線をづらす事が重要です。
高い、低い、を有効に使っている時ありますので、余裕のありなしかもですね。
高めを使う事で、相手も悩み始めるのですが、フォーク続けてしまいますと、目が慣れてしまい、振ってくれないです。
ツーエンドツーで、高めのボール気味のボールは使い難いですし、個人的には2球連続で高め(インハイ)を使っても良いぐらいではなかったと感じます。
この時点で、相手は外スラ、フォークを意識しますし、内角へツーシムでも良いわけです。
選択肢が広がるわけなのですが、ちょっと勿体なかったですね。
井納で高め勝負なら、フォークが有効な捨てボールになるのですが、一点差ゲーム、ランナー、一塁でゴメスに高め(インハイは苦手ですが高め自体は得意です)は使い難いです。
ゴメスも日本の野球に慣れて来ていますので、単純な配球(フォーク)では振らなくなって来ています。
外スラ投げれば良いでしょうの時期を懐かしく感じますが、ゴメスも日本で成長しているですよね。
どのボールで勝負したいのか、振ってくれたらラッキー的な配球でなく、そのボールを振らせたい、見逃せたい、かつ、そのボールが通用しなかった場合は、このボールを投げようぐらいで組み立てくれると嬉しいですが、
これが出来てないと、
バッテリーが追い込まれちゃうような感じになっちゃいます。
何処にボールを投げて良いのか、わからなくなり、吸い込まれるように相手の待ち構えているコース、球種を投げてしまう時ありますが、そんな感じです。
今、山崎が、ツーシム、ツーシムで危ない状況になっていますが、
山崎が苦しいのも、ストレートが走ってないからで、そのツーシムを活かすような配球になってなく、孤立しているからです。
いろいろありますが、苦しいなりに、その試行錯誤を楽しみたいです。
おまけ、
ゴメス、4番ですと、若干、当てに行く様な感じだったのですが、今は、思いっきり狙っています。
空気感が去年と違い、その空気に戸柱も飲まれちゃったのかもしれません。
打率は.207ですが、出塁率は.333 OPSは.885もあります。
チーム方針として長打を狙うように指示を受けているのかもしれません。
逆に、今なら、外スラ振ってくれるかもなのですが、威圧感が違いますね。
ゴメスとの対戦経験も含め、これも必要な経験です。
一年や、そこらではつかないですので、ともかくたくさん対戦し、たくさん経験し、ガンバって欲しいです。
私的には、毎年(2014年以降)、確かな成長をし続けている高城を推したい所ではあります。
井納で高低を、三浦で横を上手く使えるようになって来ていまして、
実績上、井納や、山口、三嶋と相性の良くない他のライバル(戸柱除く)捕手の一歩先を歩いている感じです。
高城に関しては、ヨチヨチ歩きを知っていますので、より感情移入してしまいます。
そうは言っても、他の捕手もガンバって欲しいですが、その厳しい切磋琢磨を見守りたいです。
個人的に、
批判されている選手をみると、より感情移入してしまうタイプです。
だから横浜ファンなのかもですが、頑張っている選手が好きです。
その頑張りを応援し続けたいですし、ファンとして後押したいです。
しかし、
与えられたレギュラーってダメですね。
2012年、2013年、高城に関し成長を覚えませんでしたが、中畑監督が使わなくなって以降、伸びています。
筒香や、梶谷もですが、中畑監督の場合、期待先行過ぎて本人にはマイナスに働く場合があります。
皮肉な事に、二軍降格が早かった順に開花していますが・・・
高城、一軍でなく、二軍で経験を積んでいればと今でも思っています。
選手構成上、使わざる終えなかったのかもしれませんが、白崎も、本当は二軍で鍛えるべき素材だったと思っています。
昨年の倉本に関しても同じ感情が湧きましたが、早すぎると良くない場合があります。
初心者がいきなりエレベスト登山に挑むような無謀さ時に感じますが、技術(思考ロジックも含みます)のアリやナシやは重要で、その技術があることで、一軍経験を活かせます。
その見極めが重要なのですが、選手構成上の問題もあり、何ともです。
さて、
そんな高城のリードが良くなったのも、黒羽根に正捕手を奪われ、第二捕手ですら剥奪され掛けた2014年序盤が切っ掛けですし、
さらに良くなったのは、イタイ配球をした2015年井納とのコンビ初戦(井納とのコンビも解消されました)以降です。
這い上がることで高城は逞しくなって来ています。
黒羽根や、嶺井にも期待しています。
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