他球団と比較した横浜の経験不足について雑感

横浜野球と言いますと、

時に、

べいすぼーると揶揄されるほど、未熟で荒い場合があります。

どうして荒いかと言いますと、単純に経験不足から来ている面が強いです。

狙い球を決め、積極的に打って行く事が機能しなかった事で、

待球作戦をっとの声も聞きますが、

経験不足(≒技術不足)過ぎて、机上の空論になりかねず、非常に苦しいです。

現在の横浜ですと、戦術選択の幅が狭くなっています。

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これはリーグでも断トツに少ない盗塁数、低い成功率にもみてとれ、全体的に経験不足なチーム状況です。

さて、

横浜に近い性質を持つ、持っていたチーム(過去形に近く感じています)と言いますと、広島さんだと思っていましたが、

どの程度、横浜と、その経験数が違うのでしょうか?

2015年までの打席数で、まずは広島と比較してみたいと思います。

まず、横浜

石川 3500打席

筒香 1700打席

桑原 300打席

倉本 250打席

雄馬120打席

他、荒波1500打席、梶谷1700、宮崎200、白崎500、高波470、山下40・・・

一方、広島

田中 840

菊地 2170

丸  2740

新井 7860

天谷 2060

石原 4270

堂林 1370

他、松山1220、會澤740、鈴木320、梵4300

経験数で言いますと比較になりません。

広島に関しては會澤、田中の総打席数が1500を超えるぐらいで野手構成的にピークを迎えそうな状況です。

菊丸の総打席数が3500を超え、野球選手として最も成績が良いと年齢に達します。

その頃には、鈴木誠也、野間も、さらに経験を積んでいるでしょうし、堂林、松山も居ます。

外国人野手不要とも思える陣容ですが、ホント、このチームは中継ぎだけでしょうか?

一方、横浜は1000打席を超える選手自体が稀有です。

現在、横浜と同レベルの状況に近いチームと言いますと、中日。

荒木(7750打席)、堂上不在の内野陣が、横浜に近いクオリティーを見せる場合がありますが、それは経験がないからです。

ただ、そうは言っても、大島3200、平田2370、堂上1100(打席少ないですが、この人は本当に鍛えられていると思っています。落合時代からの一人ですからね)、森野6270らが居ますので、横浜との比較で、そこまで酷くないかもですが、時に無抵抗になり易い選手構成になりつつあります。

落合GMGM就任会見で述べていた通り、再来年が勝負の年になるのかもしれませんね。

落合中日と言いますと、何をしてくるかわからない所がありましたが(悪いなりの打撃ができる)、選手構成的に、これからの選手が多くなりました。

巨人は、坂本、長野、片岡、村田、阿部、多士済々と、揃っていますので、特別、コメントしませんが、

坂本、阿部らが出場してないチームですので、試合巧者という感覚が薄れて来ています。

他のチームで言いますと、阪神さんも、福留、鳥谷、西岡、鶴岡、大和(1760)、上本(1490)不在の場合、横浜に近い特性を見せるかもです。

ヤクルトは、

畠山3600、川端2950、雄平1450、中村1500、山田1780、田中4280、坂口3760、大引3720と選手構成的にバランスがとれています。

数年後の広島に近いような野手構成であり、ウィークポイントだった中堅に坂口が入ることで、より強力な布陣となっています。

さて、横浜は他のチームと比較して、圧倒的に経験不足で若いチームです。

発展途上のチームです。

時に若さは武器になりますが、経験がない(引き出しがない)故に、脆い場合があります。

そんなチームに、

あれやれ、これやれ、なぜ?出来ないと仰る方も多いですが、

天才でもないですし、出来ない場合が多いです。

阪神高山のように新人にも関わらず高い技術レベルを持った選手も居ますが、多くはないです。

出来ない事を、指導者の責任に帰する人もいますが、難しい場合が多いです。

横浜的に、ドングリの背比べで経験が分散していた傾向もありましたが、

凡事徹底対策で、人を決めて重点的に鍛えるようですし、日ハムに近いような体制になりつつあります。

ファームも、百瀬や、渡辺、育成の山本のように、重点的に鍛えていますので、

徐々にですが、TBSのレガシーコストを清算し始めているように感じます。

横浜に関しては、

2014年オフにファームが正常化されたばかりです。

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TBS時代、投手を野放図に獲得し続けた結果、北方らが、自由契約になったのは、ついこないだの事です。

ファーム正常化したのは、ここ一年の話です。

二軍に落とされた選手(特に外国人外国人投手)が全く試合に出れませんしたが、そんなメチャクチャな状況が、ほんの少し前まで当たり前だったわけです。

尚、DeNAになって以降、ドラフト戦略が上手く行くことで、右肩上がりで戦力を上積みして来ており、

生え抜き戦力(外国人、FA選手除く)のみで見た横浜のチーム力は、2015年、ようやっと最下位を脱しています。

(TBS時代は・・・)

脱してはいますが、

上位チームとの比較で弱く、マイナス10程度抱えており(借金10以上)、決して強いチームではないです。

決して強いチームではないのですが、

徐々に体質変換を果たしていますので、そこは期待してみて欲しいです。

DeNAになって、未だ、こんな状態なのかと、昨年、中畑監督や編成トップを糾弾している方が多数、居ましたが、昔が、あまりに酷過ぎて、体質変換もままなりませんでした。

その延長線上に、ラミレス横浜があります。

だから、開幕先発に新人野手が二人も立てるわけです。

オープン戦で結果を出していたとは言え、他のチームではありえません。

思い起こせば、

実績のない中畑監督(五輪での采配、巨人軍時代のコーチ実績も酷かったです。初年度は・・・)がDeNA監督として選ばれた理由。

熱意、情熱だったという事実が、横浜の弱さを物語っています。

2014年のオフに書いた記事ですが、

高田GM通信簿? PDCAサイクル 継続へ

《人間の本気は、人間の本気によって呼び起こされる》です。

その為に招聘されたのが中畑清前監督でした。

人気先行で選ばれたとも言われる中畑監督ですが、監督初年度、尾花監督新任時代より観客動員を減らしています。

発信力はありましたが、人気のある(期待されてない)監督ではないです。

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様々あって、中畑監督並びに関係者の尽力により、横浜に失われていた熱は大分、戻ってきたと思っています。

その熱に引き寄せられるような形でファンも増えました。

ですが、未だ道半ばです。

その半ばを楽しみつつ(未完成)、完成に向けての努力をファンとして見続けたいと思っています。

まぁ、ともかく、

梶谷が早く復帰して欲しいです。

それまで何とか踏み留まって欲しいです。

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