中日苦境の原因 消失した1.5軍層について

先記事の補完記事です。

現在、いろいろありまして、苦境は脱しつつありますが、未だ、その影響は残っています。

そんな記事です。

前回記事では、一軍級、レギュラー級に着目した構成になっていましたが、今回は控えも含む、1.5軍級も含め、その当時の状況を確認したいと思います。

結局、この層が薄いですよね。

中日さん。

別記事で20代の1軍登録メンバーを記事で書きますが、リーグでも低い部類です。

(軸となりそうなメンバーが居ますので期待感はありますが)

関係者の努力もあり、

昨年、中日はウェスタンで2011年以来の最下位を2015年に脱出していますが、未だ影響ありますかね。

当該期間中の中日ファーム成績は

優勝→最下位。。。。。→4位→2位(2016年 現在 です

中日ファーム躍進の前兆は、

先の記事に書いてます通り、その前年に見えているのですが・・・

人によりますと、

新任監督のお蔭と評されるようです。

確かに勝敗で、大きく数字が回復したのは2016年です。

その印象で間違いないのですが、

ある日、突然チームは強くならないです。

(数字をみて欲しい。特に投手力。)

さて、2011年に中日はウェスタン優勝をしたわけですが、

一般にレギュラーを獲得するような選手に交じり、1.5軍層の厚みを増しているチームがファームで好成績をあげやすいです。

時に、悪い意味で評される場合もありますが、こういった層が重要です。

この1.5軍層が厚い事で、ファーム成績が向上します。

2011年

中日は

岩崎  211打席 打率.253 OPS.653

大島  99打席  打率.297 OPS.662 一軍で355打席 

小池  73打席  打率.290 OPS.785

谷哲也 294打席 打率.286 OPS.727

堂上兄 192打席 打率.318 OPS.832

中田  307打席 打率.313 OPS.762

中村  206打席 打率.251 OPS.585

智英   91打席 打率.308 OPS.738

平田   64打席 打率.271 OPS.735 一軍で377打席

福田  207打席 打率.290 OPS.754

藤井  257打席 打率.325 OPS.751

松井雅人138打席 打率.272 OPS.679

松井裕介191打席 打率.313 OPS.772

水田  123打席 打率.260 OPS.775

柳田  294打席 打率.319 OPS.897

一軍の試合の多い選手と、

二軍で研鑽している選手、一軍では活躍出来ませんが二軍では無類の強さを発揮できる選手・・・

これらが複合的に存在する事で、ファーム成績は向上します。

これは広島さんも同じです。

そして、互いに研鑽し合う事で、その成績を向上させ、最終的に誰かが、一軍レギュラーとして活躍でき、かつ、誰かが貴重なバイプレイヤーになります。

1.5軍層なく、一軍級のみの例を私は知らないです。

かつての中日で言うなら、綺羅星の如く、バイブレイヤーが居ましたよね。

そう言った選手が居る事でチームは強くなります。

主力級だけじゃないんです。

横浜も、倉本、戸柱を除き、今のレギュラーはがっちり二軍で鍛えられています。

そういう層が、中日の場合、一時、枯渇しているようには感じています。

そう言った状況下、

福田(一軍でも育成起用されていましたが、バッティングフォーム上の問題で右に弱かったです。あれほど勝利度外視で起用されるのも珍しいです。)と、周平が昨年、二軍で鍛えられ、今年の躍進へとつなげていますが、そう言う意味で、昨年は大きな転換期となっています。

引き続いて時代回顧です。

統一球元年にも関わらず優勝した2011年。

打率.300という項目で見ますと、

皆さん、良く打っています。

結果、中日は、この年、ファームで優勝して居ます。

これら1.5軍層が、最終的な戦力の厚みを与えます。

ですが、中日の場合、その厚みが消えてしまっています。

2012年

ほとんどの選手が、前年より成績を下げています。

岩崎 恭平とか、かなり期待されて継続起用され続けていたのですが、この年、.182と大きく成績を落してしまいました。

岩崎  211打席 打率.253 OPS.653 →.182

大島  99打席  打率.297 OPS.662 →二軍出場実績なし

小池  73打席  打率.290 OPS.785 →移籍

谷哲也 294打席 打率.286 OPS.727 →.262 OPS.620 OPSでかなり低下して居ます。

堂上兄 192打席 打率.318 OPS.832 →.205 

中田  307打席 打率.313 OPS.762 →.308

中村  206打席 打率.251 OPS.585 →移籍

智英   91打席 打率.308 OPS.738 →引退

平田   64打席 打率.271 OPS.735 →.224

福田  207打席 打率.290 OPS.754 →.347 OPS.906 で、2013年に.234 絶不調へ

藤井  257打席 打率.325 OPS.751 →.294

松井雅人138打席 打率.272 OPS.679 →.114

松井裕介191打席 打率.313 OPS.772 →.311

水田  123打席 打率.260 OPS.775 →移籍

柳田  294打席 打率.319 OPS.897 →.277 OPS.752

代わりに

周平  288打席 打率.240

岩崎達郎166打席 打率.252

井藤真吾182打席 打率.263

森越祐人137打席 打率.162

赤坂  125打席 打率.217らが出場を増やしていますが、周平以外はお試し起用的な感じですかね。

大きく期待されている選手の場合、200打席以上(日ハムとかですと400打席近く与えられますが)が中日さんの場合、与えられているようです。

2011年→2012年でみた印象ですと、

選手育成の重点が切り替わった印象があります。

世代交代が急務でしたので、移籍、引退という形で席を空けたようです。

この結果の成績低下自体は、他のチームでもあるのですが、期待して残した選手たちが二軍レベルで、足踏みを始めます。

この辺が影響して、

2013年、交流戦で谷繁がDHで起用されるわけです。

試したい若手選手の枯渇。

1.5軍層の消失です。

ルナや、和田らがDHに入り、高橋周平のような選手が三塁で起用されてもおかしくはなかったはずですが、居なかったわけです。

毎回、この事を強調しますが、

打率.200そこぞこの、ベテラン捕手がDHで起用される異常性。広島で言う石原捕手をDHで起用するような感じです。

監督的に、試したい若手が居ないわけです。

これを忘れている中日ファンが多過ぎます。

その事を忘れ、即優勝、少なくてもAクラスを主張する方が多いように感じますが、世の中、そんなに甘くはないです。

記事で、高木監督らを擁護した事がありますが、

これ監督の責任ではないです。

中日フロントです。

落合→高木→谷繁で不整合とも言える軌跡を通り、

高木監督が成績不振の責を取らされた一方、谷繁は問われていません。(就任会見参照)

そんな、ぐっちゃ、ぐちゃな環境です。

ぐっちゃ、ぐっちゃなんですよ。

そのぐっちゃ、ぐっちゃの感覚で、ファンも現状を良く理解できてないので、過剰に首脳陣を批判(程度差問題ですが)する場合があるわけです。

2014年にも夏場の失速時、あまりに場違いな分析して居ましたので記事を書いた事がありますが、

層が薄くなっており、和田離脱の衝撃をチームとして吸収できませんでした。

2014年08月22日

データでみた中日、現状分析

その遠因を紐解くと、2013年の谷繁DHに辿りつきます。

そして、その原因とは2軍。

また、中日が足踏みしている間に、

他の球団も頑張っています。

当時の傷跡から、立ち直りつつあるとは思いますが、もう少しですかね。

有力な1.5軍が、今の、中日のファームに多数、存在しているかと言いますと、その成績を見て欲しいです。

これから順次増えて行くものと思いますが、これからですかね。

尚、これ打者だけでなく、当たり前ですが投手もです。

四球病がぁっと、谷繁を批判してましたので、当時、一連の記事を書いてます。

2014年

中日の四球病、その病魔についての雑感

横浜の四球病 山口君の場合

中日の四球病、田島投手の場合

中日 守りの課題についての雑感 

中日 守りの課題についての雑感 

打者中心に記事書いていますが、

投手側も実は、渋い状態でした。

ナゴヤドームの影響もあって目だった形では顕在化していませんでしたが・・・

打者以上に顕著に数字が低下したの投手力側でした。

2011年、チーム防御率で2点台を誇ったチームが最終的に、5点近くまで低下するような状況になっています。

この結果、先発が今、枯渇気味なわけです。

2016年も山井が先発→中継ぎ→先発→中継ぎ→先発とチームの足りない所を補い続けて、5月上旬二軍降格しました。

それには理由があるわけです。

どうして山井を先発で、使うのか?でなく、本当は使いたくなかったのに、頭数が足りなくなっていたわけです。(怪我もありましたが)

中継ぎでの山井の防御率は2点台だそうですが、

首脳陣もわかって起用して居ます。

何事も、因果があります。

そして、その投手力側も、2015年ごろから状況が好転(かなり)し始めています。

ただ、ちょっと先発側で、足りないですかね。

戦力的に一軍戦力は回復して来ていますが、

二軍での混乱の影響で足踏み的な部分も感じます。

昨年の数字で言いますと、

数字の意味は、

2015 中日総括 誤算、いや計画通り?総ては2017年に向けて?

を参照して欲しいです。

簡易に説明しますと、±0で勝率5割。

-5で借金10程度予想となります。

主力ベテラン選手の離脱があり、そのベテランを補う戦力がない事で、2013年、中日は一気に戦力が劣化し、一部、ベテランが復帰する事で表面上、戻してはいます。

戻していますが、

ベテランの復活と、二軍混乱の影響。

また、世代交代を進める意味で、FA選手の離脱に、小笠原、和田の引退。

これらは戦力低下要因です。

これも別記事で丁寧に分析します。

最終的には伸びて行きそうな感覚をもっていますが、足踏み感もなくはないです。

本質的な回復は、

周平や、福田らの世代ががっちりレギュラーを確保してから以降でしょうか?

丸が初めて期待打席をクリアしたのは2011年。

菊地が初めて規定打席をクリアしたのは2013年です。

そこが一つの目安になるかとは思います。

広島や横浜との比較で野手側は本格化、一歩手前には感じています。

何度もいいますが、

就任会見のコトバ通りなら、

2016年の今年中に、谷繁野球の軸となる選手の選定が終わりそうです。

起用の仕方で見ますと、周平。

ルナを放出してまで空きを作っています。

一方、広島は、そのルナを優勝する為に獲得して居ます。

堂林、安陪、松山らが居るにも関わらずにです。

また、

成績的には福田。

二軍成績的に問題を覚えないです。

前回みた限り、あのギコチナイスイングが綺麗に修正されていました。

だから、苦手だった右腕。

横浜の右キラーの加賀からも打てるわけです。

この二人が軸に、中日の未来(2018年)が形作られるかと予想して居ます。

そう言う意味では前途洋々感もあります。

その辺の空気感が、新春予想記事の順位予想の根拠でもあります。

ですが、そうは言っても弱い部分もあるわけです。

次記事は、

中日も含む、

他球団の20歳代の現状を、

主に野手面で解説します。