2015年、V字回復した中日二軍投手成績と、今後について

福田、周平とセを代表する選手が頭角を現しつつある一方で、

野手陣における人材面での枯渇、層の薄さは、非常に難しい状況にあるようです。

二軍成績としては良くなりましたが、一軍に選手が供給されるような状況に感じません。

通例(横浜桑原らを参考)に従うのなら2017年もです。

状況的には横浜のファームにおける2012年か、2013年の状況に近いように感じました。

その時を参考にするならば選手供給(厚み、層として)され始めるのは2018年以降になりそうです。

おそらく一軍で結果が出始めるのは2019年以降かと。

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選択肢が少なく監督采配に影響を与えている状況です。

原因は2012の選手育成面における停滞。

度重なる0スタートの影響もあってか、

福田を4年ぶりに捕手にコンバートするなどして大失敗をしています。

全体的に伸び悩んでいます。

また、同時期のドラフトで世代交代期にも関わらず、野手をあまり獲得しませんでした。

枯渇するのも止む無しな状態です。

これでは・・・

一方、

二軍チーム成績に先行して佐伯前二軍監督時代の2015年に急回復した投手陣。

そちらの状況の方も確認していたきたいと思います。

野手同様、その中身を検証していきます。

その為には野手同様、以前の状況を確認する必要があります。

ある日、チームは強くなりません。

弱くなるのは簡単なのですが、難しいもんですよね。

一軍が強くなるために二軍の状態が重要です。

そして、野手同様、投手側でも2012年以降低迷して居ます。

相変わらず基準点は2011年です。

中日ファームが最後に優勝した年です。

その年のファームチーム投手成績は、

防御率2.60でした。

勿論、ウェスタンで一番です。

この数値が秋の日のつるべ落としで低下していきます。

絶対値ですと比較し難い部分もアリ、傑出度(平均に対する傑出度 平均÷中日投手成績)もあわせて記載します。

2.60(リーグ傑出度 1.15)

落合監督退任、0スタート→3.05(傑出度0.94)→4.19(傑出度0.83)

高木監督退任、0スタート→4.70(傑出度0.80)→3.44(傑出度0.98)→ 2016年 現在 3.35(傑出度1.08)

2014年に大底を迎え、2015年にV字回復(18%UP)し、その継続で2016年も成績が良くなっていそうです。

傑出度の意味ですが、

分かり易くする意味で、その傑出度から失点へと計算し直します。

リーグ平均失点、2015年の一軍の平均失点が514失点でしたので、それを参考に計算しました。

2011年の場合、514点x(1.15-1)=77点

77点平均に対し失点が少なく、

以下、2012年の場合、30点、失点が多くなり。(前年との差し引きで107も失点が増えています)

2013年は、88失点、2014年は103失点、平均から増えたとでも思って欲しいです。

打者同様、投手側でも同じ事が起きていたわけです。

つまり、

中日ファームは投壊していたわけですね。

その辺のレベルの低さは2014年、序盤における四球病騒ぎにつながっており、谷繁が、そのリードに苦労した原因なのですが、ナゴヤドーム補正もあり、目立ちませんでした。

この辺が、未だに先発のやりくりで苦労している遠因でもあります。

中継ぎ投手を中心に是正され始めていますが、結構、厳しい状況です。

もう、2012年、2013年をみても疲れるだけですので、

2014年から状況を確認しますと、

数字を伸ばしている選手としては、阿知羅。

10.64→8.10→0.53です。

祖父江も、

2014年、5.14だったのが、3.18→0.90(一軍も活躍中)

・・・

思った以上に居ない・・・です。

全体的に数字は上っていますが、一軍で通用しそうな投手と言いますと、

防御率は勿論ですが、

奪三振

与四球

本塁打 

が重要になってきます。

個人的推奨は、

濱田達郎でしょうか?

左肘の靭帯損傷の影響で約一年棒にふっていますが、奪三振能力の高さを覚えます。

覚えますが、投球回数が少ないです。

NPB公式のデータからですと、その状況を調べるのが容易でないです。

こうしてみますと、投打にわたって、これからという認識になりそうです。

中継ぎは一軍の状況見て十分揃って居そうですが、問題は先発でしょうか?

中継ぎ防御率2点台を誇り、高い中継ぎ適正を見せている山井が、

先発に何度も復帰するわけです。

尚、中日投手陣のWAR(名古屋ドーム補正や、中日守備陣の影響を除いた素の力)ですが、

リーグ最下位を争っている低水準な状態です。

2015年からリーグ最下位を記録し、

今年もヤクルトより下です。

素の力でヤクルト投手陣より劣るという感覚ありませんでしたが、リード力とかもあるですかね。

セイバーも流石にリードに関しては、カバー仕切れてないです。

勿論、WARが低くても、采配で底上げ可能かもしれませんが、

野手同様、有力な選択肢がなく苦戦していそうです。

(阿知羅ぐらい?)

2015年ドラフトで、

育成側で5人も、投手を指名した理由のようですが、キツイ状況が続きそうです。

優秀な選手は居るのですが、

バイプレイヤー的選手の供給が投打にわたり滞りそうな状況に感じます。

1.5軍層に厚みを覚える事で、チームに安定感を与えますが、その層が回復仕切ってないです。

参考

2016 7/24現在における一軍チームWAR順

1位 広島 19.5

2位 横浜 18.5

3位 阪神 16.1

4位 巨人 15.1

5位 ヤクルト 11.0

6位 中日 10.2