失われた世代(30歳代) について雑感

横浜の問題として30代前半(中堅)に、チームを引っ張ってくれる主力選手の不在が挙げられますが、

実は他所の球団も失われた世代とも言える部分がありまして、

鳥谷(阪神)、森野(中日)、東出(広島)、梵、畠山(ヤクルト)、亀山(巨人)らと、

上本、大和、丸、川端、坂本?(坂本の場合毛色が違いますが)らで、大なり小なり世代断裂が生じています。

主力級で30歳前半が少ないです。

ある時期まで20歳代前半の活躍選手が少なかったですが、

筒香、山田、鈴木誠也、北條と、桑原(ドラ4という意味で評価したいです。誇らしい。)と高卒4、5年目程度で結果(規定打席クリア)を出す選手が出始めています。

中日周平も、その枠に入れてもいいかもですが、あるレベルで各球団が環境に適応し始めている可能性を覚えます。

2015年01月0

規定打席をクリアした日本人野手数推移数と横浜の現在地

当時、記事では単純に、

2007年を軸に世代交代期のような書き方をしていますが、

野球の質が変わり始めた時期と重なっており(データ解析が洗練化され始めた時期?淘汰が激しいです)、

かつ、統一球。

統一球導入で野球が変わっています。

投手側は、

スライダーのような球が機能し難くなり(山口が、それで苦しみました。卵が先か、鶏が先かの話かもですが、シンを外すボールの横行で、スライダーのようなボールが以前ほど伝家の宝刀扱いになり難くなっています。打者側のレベルがあがっています。なぜ?スライダーが以前ほど有効に機能しなくなったかについて考察記事書いても良いかもですが)、カッターやツーシム等速球系のボールが重宝されるようになっています。

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横浜の四球病 山口君の場合

*余談

山口については、そのスライダーの使い方を変える事で成績を向上させています。

(今年は、そのスライダーを、さらに上手く使っています。高城を評価している理由でもあります。)

打者側は、

より強く打つことを。

かつ、手元で変化する為、ボールを引き寄せて打つような打撃(筒香)が志向されるようになって来ています。

坂本が、その思想で、今年、ホームランを量産し、首位打者になろうとしていますが、そう言う技術が必要とされるようになって来ています。

筒香や、坂本のような打撃手法は、MLBよりの技術なのですが、

結局、

NPBのレベルがMLBの、それに近づいているのだと思っています。

その結果、

AAAで、ただ活躍しただけでは日本で活躍できなくなっています。(+日本の弱点を徹底的に攻める野球が彼らを苦しめます)

投手側のハードルは野手との比較で未だ高くはないですが(パワーボール系が有効)、

NPBで使われる球種も、MLBに近づいていますね。

中日の二軍が投打に渡り、焼け野原になった一因に、

あの時期(統一球導入直後の重要な時期)に、

現役離れて久しい方々が、大挙してコーチとしてやってきたのは大きかったかもです。

統一球+2000年代に進んだデータ野球の潮流を知らない人たちが果たした影響。

コーチの責任と言うより、呼んだ上層部のセンスのなさを覚えますが、あそこまで綺麗に更地にしたのは凄かったですね。

その影響に未だ中日は苦しんでいるわけです。

毎年、谷繁フォロー記事(ファンなので)を書いてましたが、ファン的には、見えにくく分かりにくい部分だったかもです。

近年、あらゆるもののサイクル(スポーツだけの話でなく)が早くなっていますが、

環境適応を強く求めらる厳しい世情になっていると感じます。

そうしますと(環境適応能力)、野球だけでなく、他の分野でも通用するような素養が求められるようになるわけですが、これは別の話です。

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