点差は2点。
回は8回。
ノーアウト、1,3塁です。
代走に走塁能力の高い宮本が一塁。
誰もが思い描くシンデレラストーリーは宮本盗塁後に倉本がヒットないし最低限する事でした。
それを断固拒否したのは倉本。
初球のチェンジアップを打ちに行き4-6-3の併殺。
皆さん、いろいろ感想を述べています。
待てのサインを出すべきだったと言う意見もありました。
但し、待てのサインには明確なデメリットがありまして絶好球の取り扱いが難しくなります。
あの場面、待てに普遍性があるなら、その通りですが現実は違います。
打者によっては許されます。
最良はヒットです。
ヒットを打てれば文句出ません。
雑感①にも書いていますが、
ノーアウト1,3塁での得点期待値1.75点(一点が入る可能性は80%)
一点は入るのですが、その後が続き難いです。
そして、ワンアウト2、3塁での得点期待値は1.25点(一点が入る可能性は60%)。
ワンアウトになりますと期待値(期待得点)が激減します。
1点で、良いのなら話は別です。
あの場面、2点を奪う必要がありました。
2点を奪い、さらに追加点をいれて逆転するにも倉本自身が続く必要があります。
犠打が有効でない理由の一つがアウトカウントを相手に与える事です。
これを野球ファンの多くが理解してない可能性があると思っています。
犠打がでなくアウトカウントを相手に与える行為がNGなですが犠打がNGと解されているようで進塁打などが尊ばれています。
実は進塁打って最低限であって、それ以上でも、それ以下でもないです。
点差によっては効果的ですがアウトカウントを与えますと可能性が激減します。
後は次打者との兼ね合いもありますが次の打者は不調の神里。
倉本に託されていたのは自身がアウトになるのでなく自身も出塁する事でした。
盗塁を待つデメリットはカウントを悪くすることです。
勿論、カウントを悪くしても打てる打者いますが(難易度高いです)、
選球眼が悪く四球はわずか1つ。
三振率25%近くに達するような選手です。
宮本の盗塁を待って打たせるが有効な打者ではない可能性の高い打者でしょうか?
監督によっては、リスクを負って宮本の盗塁を待つかもですが成功率が高いとは思えないです。
宮本の盗塁を待っての倉本と、待たないで自由に打たせる。
どちらにもリスクあります。
万能ではないです。
そのどちらかで考えた時、監督は自由に打たせるを今回選んだと見ています。
本当は盗塁を待たせて打たせられるぐらいの技量が倉本にありますと里崎氏の言っているイロイロが出来ますのでベストなんですが。。。
今の倉本とですと難しいかもです。
その場合は現実に敗けちゃうわけですね。
若い捕手でありがちなシチュエーションです。
インを攻めるのに有効なボールもないのに、広くストライクゾーンを使いたいと力量差も考えずに火だるまになる。
そんな危惧を覚えます。
倉本も進塁打を意識してストレートに山を張り引っ張りに行っています。
結果、4-6-3なんですが、
そこにヤクルト中村の嫌らしさが出ています。
続きます。
次で最後です。
おまけ
倉本の現状評価としては、かなり手抜きとなっています。
書きはじめると長くなるのですがマニアックな駆け引きが一周してスタートに戻ったような感じです。
変化球に対応出来ない倉本が2016年に対策として行ったのは振り子打法。
メリットは変化球に強い、ストレートに弱い。
三振は減りましたが限界がありシーズン後半には対策されています。
その対応で中間点のような折衷案で臨んだのが2017年。
強い打球を飛ばせるようになってきました。
巨人の長野みたいな打撃なのですがインコースを投げますと倉本、高い可能性で引っ張っていきます。
引っ張る際、前で捌こうとします。
この時に相手がズラスのですが凡打の山を築く原因となっています。
変化球に対応出来てないです。
無理してインコースを2016年同様、三遊間に流しても良いですが打球が弱いです。
初球16打数 3安打 .188。
バッティングカウントで、この数字です。
かなり悪い数字です。
打てる球と打てない球を見極められてないわけですね。
ツーストライク以降の打率は1割もないですから(三振が多いので)、非常に難しい状況です。
ノーアウト 1,3塁で求められる事とは?について雑感① - 所持雑感
にて打順変えるかもと記述してましたが倉本、本日スタメン落ちです。
この数字を見ると変えたくなりますかね。
その範囲で試行錯誤しています。
今後の倉本に期待したいです。