倉本復活の理由 ラミレスが対左に倉本を起用するわけについて雑感

ぼちぼち相手も倉本に対して対策してきていますが投手性能に起因しており配球では難しそうです。

配球、采配の限界を覚えます。

野球は他のスポーツ以上に個人の技量、個別性が強く選手次第の部分があります。

桂馬が香車の動きができないように選手各個人には特性があり、その特性をラミレス上手く理解し引き出しています。

 

疑問と言われる采配の多くはファン、解説者とラミレスの間で生じる情報格差が原因と思っていますが

その間を埋める媒体が少なくは感じています。

なぜ?(特に動機面)の気持ちをもって疑問采配を解説してくれると助かるのですが、その決断に至った動機を解説してくれませんので情状酌量してくれません。

 

さて倉本です。

6/28の阪神戦で今期初先発を果たしましたが3打数3三振。

打撃になっていませんでした。

ラミレスのアドバイスにより決断するまで苦戦します。

 

ではラミレスは何を倉本に伝えたのでしょ。

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この日を境に2016年型に戻しています。

完全には戻していませんが近いスタイルになっています。

見ている人は気づいていると思いますがファール増えています。

参考記事

菅野対策①と答え合わせ、倉本のファール数はかつてリーグで一番だった件 - 所持雑感

 

さて、どうして失敗した2016年型に戻して倉本は打ているのでしょか?

打撃スタイルを変えたのは結果が出せなかったからです。

技術的に課題があった倉本が如何にして.300近く打てた理由を延々レポートしています。

興味ある方は探してみてください。

 

可能な限り短くまとめますと

2015年、変化球の見極めが出来ず打てなかった対応で変化球のタイミングで打つ振り子式に変更。

デメリットはインコースの速球。

変化球のタイミングで打つのが振り子の特徴。直球のタイミングで待つ他の主要な打撃スタイルとは違う。

振り子が主流の打撃フォームにはならないのはならないなりの理由がある。

そのインコースはファールで逃げつつ変化球ないし外目の速球、変化球をレフト(逆方向)はじき返す。

当時の課題は

スイングが弱かった。

インコースを引っ張れず逆方向のゴロしか打てなかった。←イチローなら引っ張れましたが

強い打球は少なく当てに行く打撃の為、ソフト、ミドル、ハードで打球速度を分類すると56.6%もミドルが占めていた

昔、主流だったチョコン打撃。(師匠の川端も同じ傾向あります。併殺も多い)

しっかり振り切らない打撃

 

ミドルは、その打球速度を考えると処理し易いボールになります。

そして圧倒的なゴロ。(逆方向にゴロを打つ昔の打撃)

ゴロ率60%。

 

結果、倉本は2016年シーズン後半に対策され打てなくなります。

対策は簡単でインコースに投げて外を使う際は守備シフトです。

引っ張れませんから打球くるのわかっていますからね。

 参考記事

倉本が、こうなって欲しい的なモデルケース、坂本の守備(5/18 対巨人戦)について - 所持雑感

坂本が倉本の特性を読み切ってバッテリーと共同で打ち取っています。

2016年の5月の時点で対策され始めていてイロイロ互いにやりあうのですが最後は技術的に課題があった倉本が白旗上げる形になります。

8月以降、倉本の打撃成績は打率.218 OPS.498となっています。

この辺のレポートは2016年にたくさん書いていますので読みたい人は検索して読んでください。

当時、どうして倉本があんなに打てるのが不思議でレポートしています。

あの時代のメンバーで最もスイング弱かったのが倉本でした。

欠点も多く、それでも今ある武器を駆使してシーズン駆け抜けた様は凄かったです。

 

 

2016年5月に書いた記事でも評していますが

これを打破するには、ただ流し打つだけでなく、強い打球を飛ばすか、引っ張るかが必要です。

そうでないと三遊間に守備の重心を置かれ易くなります。

この課題に延々挑み続けています。

負けん気強いので引っ張ろうしていましたがなかなか結果出せませんでした。

 

 

その辺の苦闘もレポートしていますのでブログ内検索してみてください。

探すの大変かもですが申し訳ない。

 

そんな倉本ですが

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2019年の秋季キャンプでの評論です。

指揮官は「ブラストモーションの数字を見ても、彼はこのチームで最も安定した数字を出している。

スイング鋭くなり安定的な打撃になりつつありましたがラミレスから御墨付きを貰っています。

「今の状態だったらシーズンで3割打てるのは間違いないという状況という話をしました」

 なんですが、

開幕当初打てない。

酷い打撃。

 

そこでラミレスです。

2016年型に戻してはどうかと提案しさらに

倉本の課題分っていますからインコース攻めし難い相手を優先的に選び倉本を起用しています。

それはどんな投手かというと石田や今永のような左腕。。。

 

左投手で左打者のインコースを攻め切れない投手が多くなっています。

代わりに右打者のインコースを攻める手段は多彩。

彼らの対右、対左の成績は見ての通りです。

以前は左腕の投げる外スラに各チームの主要左打者が苦戦していたのですが、その外スラに対応できないとレギュラーになれないようで苦戦する左打者が減りつつあります。

 

梶谷が左の投げる外スラに苦戦していましたが倉本、比較で見極めできていまして。(変化球のタイミングで待っているというも大きい)

外張っていれば良いですからね。

最もわかっていても打てない打者(昨夜の梶谷は外スラダメでした)もいますが今の進化した倉本なら打てるわけです。

 

倉本の

対左は19打席で打率.421 三振1 OPS.821

対右は13打席で打率.154 三振5 OPS.466 

成績も違いますが三振率の違いわかりますかね。 今の所対右に関しては宜しくないです。

 

これ大和にも言えまして

対右は56打席で打率.339 三振7 OPS.819

対左は27打席で打率.200 三振2 OPS.542

倉本ほどではないですがクロスファイヤーに苦戦してそうな数字になっています。

このクロスファイヤーを活かす球種が多く定番はクロスファイヤーの軌道で投げるインスラ―。

石田や濱口、今永らの配球みてください。

彼らは内を意識させて外にチェンジアップという王道の球があり・・各球団の右がキリキリ舞されています。

的を絞れないので各球団の対策は内か外どちらかに張って打ってきます。

その張り方を予想して指示出して伊藤に反逆されたのはついこないだ。

巨人も露骨に今永に右打者を並べてきましたが相当横浜を意識しているんでしょう。

前哨戦のようなモノをしています。

その挑発行為に負けん気の強い伊藤はえいやっしてクロスファイヤーを打ち砕かれたわけですが

直球だけではインコース攻略できず対になる変化球がある事で活かされます。

この対がたくさんある事で打者は的を絞れず幻惑されます。

 

 右野手は対左投手に強い。

この関係性が球速の高速化で変わって来ており別の側面が見え始めている現状です。

 

倉本も大和もスイング強い方とは言えませんが中井のような右打者で左に強い打者というのが減ってしまっています。

打撃フォーム、タイミングの取り方でまるで違う数字になるのが昨今の野球です。

 

巨人坂本や筒香の件で記事化していますが対左に強い、弱いが不変でなく毎年変わります。

理由は彼らが毎年変えているから。

記事では書いていませんがヤクルト山田も年により傾向違います。

中日福田も大きく特性を変えました(こちらは何度かレポート済み)

参考記事

巨人坂本、その軌跡を確認する事でトレンドの変化を想う - 所持雑感

2016年に書いた記事です。

スポナビ時代の記事は読みにくいですが

打者受難な時代から坂本のような打撃が主流になり投手が変わらなくてはならなくなる時代の変化も覚え、おそらくMLBに近くなるのですが、

一方でMLBと比較にならないほど、何回も対決する事で独自の発展を遂げつつあるNPB

若干、ガラパゴス化している懸念も覚えますが、その変化もNPBに限ってみますと興味深いです。

 どう変化して行くか、楽しみな状況でもあります。

 MLBとは違った変化を辿っておりNPBはフライレボリューションの先に進んでいます。

データで即対応しますので、あーいう隙の多い打撃はNPBでは成功し難いです。

柳田が即研究されて彼も打撃の変更を余儀なくされていますが非常にマニアックな世界となっています。

ハイボール革命などとMLBでは揶揄しているそうですが筒香のような打者に対し高めの直球を使うのは2012年からです。

各チームの主要打者、打席の多い打者に対する洗礼が日本の場合早いです。

日本の場合配球と連動して主要二遊間が暗黙の了解の元守備位置変えます。

 

手宮本とか、そんなタイプの遊撃手でした。

配球を読んだ打撃をする巧打の打者が二遊間に昔からNPBでは多かった理由と考察しています。

彼らは経験を積む事で打てるようになってきています。

 

そのような過程に倉本は居て今年、ラミレスの使い方もあって打撃復活です。

勿論、ラミレスの使い方、アドバイス2016年型に戻して左に起用する)があったのは大きいですが

倉本が基礎打撃技術を上げていたも大きかったです。

あの準備があったから今活躍できています。

但し、明確な弱点ありますから、その隙を巡る攻防でまた苦戦する可能性もあります。

ありますが、それが野球です。

その試行錯誤を見守ります。

 

尚、ヤスアキの

対右は打席34で被打率.429 三振4 被OPS.121

対左は打席39で被打率.222 三振6 被OPS.504

 

最近、こういう特徴をもった投手増えていますね。

何が原因かとみるとインコースなんですが。

平良、大貫(大貫に関しては配球変えました)の成績が安定し始めたのも課題だった左のインコースを攻めるバリエーションが多彩になったからで。

対になる変化球が今永より多く多彩であることで引き出しの多さ幻惑さ、ズラす配球のし易さになっています。

インを突いて(攻め切って)外という王道の配球が出来つつあるからです。

そこに今永や石田と違い対右は元々定評ありましたから、あの成績になっています。

ゴニョ、ごにょ上手く配球しています。

 

平田も平良、大貫に近い特徴があり彼らが通用する以上平田が通用し易いのも必然ともいえ漸く彼の実力に現実が近づきつつあります。

 

3人とも上手くずらしています。

 

これで暫く更新休みます。

チーム状態も落ち着きつつあるようですし変調来したら記事を書くかもですが

気になるのはファームの状態ですね。

中継ぎ、先発の候補が少なく巨人さんと違い上への供給が細いです。

投手では新人の坂本が早く復帰してくれるのを期待します。

野手は楠本が再度昇格してくるところをみると手薄感感じます。

投打に人材が薄い危惧を覚えています。

楠本に関しては多分にOJT的な部分もありますが神里が先発ラインアップに名を連ねるようになると一軍ベンチの外野の控えが一気に細った感あります。

 

調整中で期待できそうなのは野手では伊藤ゆ(未だ時間かかる)、細川(シーズン中には間に合いそう)、関根でしょうか?

関根使い時かな。

故障上がりですので体の状態戻れば上に上げるでしょう。

この人も楠本同様、成績だけみると下でやる事ないので上で何かを確認させる必要があります。

課題ありながら楠本を短期に昇格させているのも他に候補が居ないのもありますが確認させる為と考えています。

一軍と二軍では投打でレベルが違います。

楠本の下での成績はOPS1.0を超え素晴らしいですが三振率は32%。

四球0。

2019年の成績もOPS同じく1.0を超えていますが三振率は13%。

四球24。

打席数違いますが打撃アプローチを変えていそうです。

その確認をする為にも一軍で出場させるのだと思いますがファームで三振多いと一軍では通じにくいです。

目安が三振率13%程度。

私がブレイクすると予測できた宮崎クラスですと10%切ります。

今、一軍で活躍できている山下に限っては三振率0%。

通例に従うなら楠本の成績は一軍で苦戦するのですがわかっていて上げている可能性あります。

だから先発させません。

昨年は一軍昇格、即先発させていましたが今は、そういう段階にない可能性あります。

試行錯誤している最中。

よりよい試行錯誤をさせる為の昇格。

後は打撃改善効果が期待(普通は一軍では改善できないのですが・・・最近の横浜はちょっと変)できる一軍の眼力。

ラミレスや田代打撃コーチのアドバイス期待です。

 

投手は・・・中継ぎ左腕足りないのにも関わらずファーム成績の良い砂田の推薦がない所をみるとダメ判断されているようです。

代わりにファーム成績の悪い右の三上が上にあがる状況です。 

誰か出てくると良いんですが。

 

今のローテが通用するのも

右左右 今永や濱口をカード頭にも持ってこないのも理由があります。

さらに今永、濱口で右のインを突くので打撃崩してくれる場合あります。

記事で書いた事ありますが平良、大貫が楽できています。

 

平良、大貫が活躍できるのも今永、濱口で右打者を崩している面もあると考えています。

三戦目で相手の状態を自軍捕手が実地で把握できているのも大きいでしょうか?

データ、相手の状態も含め不変でなく変わります。

そのずれを埋めた状態でズラス配球が必要な平良、大貫をリードする事で戸柱は上手く対応しています。

参考記事

想像以上に濱口が効いていたかもしれません、今永初完封と、その雑感 - 所持雑感

2017年との時分と違い各チームインコースを攻めるケースが増えており特別調子を崩すような事はなくなりましたが、

今永、濱口の投げるクロスファイヤーはセ屈指です。

多少なりと平良らのアシストになっていると思っています。

 

最後に、

マウンドで躍動している三嶋をみると頼もしいと感じる反面、不安を覚える時もあります。

マウンドで躍動していると感じるフォームの場合、急加速と急停止の結果飛び跳ねているように見える場合ありまして。

須田、2018年後半の平良を思い出しますが体(特に下半身)に過負荷がかかり易いです。

須田は筋肉を傷め、あの躍動感がなくなったことで引退に。

平良も翌年不調を訴え、あの躍動感なくなりましたが。

(私は2019年に二桁すると思ってました)

躍動感なくても2018年後半に近い球威にしたのは素晴らしい。

 

打撃も投球も下半身の力をバットに打撃に如何に伝えるかなのですがGO&STOP、壁を作るとも言いますが力を逃がさない機構が必要です。

その機構を作る際に過負荷がかかり易く打者でも筒香などが胸の肉離れ起こしますが

人間の限界に近づいていますね。

故障起こしやすい昨今です。

燃やし尽くすようなマウンドに心を痛める部分もありますがアスリートの瞬は短く、その覚悟を躍動を見守りたいです。

三嶋頑張れ。

aaakkkaaa.hatenablog.com

 

願わずにいられないです。

彼らが報われて欲しい。

そしてファンの声援を受けて欲しい。

 今、高城、三嶋への声援、期待を見聞きすると、あの時の願いがかなったと感じる部分もあります。

三嶋への声援は不変になりそうです。

高城は、その背負ったドラマ性故に私同様応援している人も増えたと感じます。

この二人で最期を〆て胴上げなんて夢を抱き始めています。

WAR上の数字は相変わらず悪く選手層も厚いとは言えませんが今年のチームは強いと信じています。

2017年までは盛んに言っていたフレーズをまた言える事を、期待できる事を喜びたいです。

 

コメント多数いただき感謝しています。

記事更新優先していて返せませんでした。

コメント読ませて頂いています。感謝。