BOSについてもう少し語ります。
BOSとは選手、育成評価システムです。
引用
ファイターズは予算内で効果的な編成をするために、2004年にBOS(ベースボール・オペレーション・システム)を導入し、選手の数値化を図った
BOSは予算内で効果的な編成をする事を目的としています。
その手段が選手の数値化。
チームの選手、他球団の選手、アマチュアの選手を複雑な独自の公式で数値化し、順位づけの指標としてきたのだ。ドラフトの候補に挙がったアマチュアの選手がすぐにファームの試合に出られるかどうかをチェックし、そのレベルに達したと判断すれば指名する。
アマチュア選手への伸びしろも含めた独自評価が機能した事で日ハムは育成で名をはせます。
問題はその独自評価システムが野球環境が変化した事で機能し難くなった?事でしょうか?
結果論で言うなら日ハムの育成は現在、芳しくないです。
(数年後に帳尻合わせる可能性もありますが現時点では未知数)
自前で育成できなくなっておりトレードで選手獲得をしていますが
あちらこちらで穴が空き始めています。
日ハム黄金期を築いたのは現吉村GMの手腕によるものが大きいですが、その手法が上手くいかなくなると吉村GMへの依存度が高すぎて上手くできなかったようです。
主力選手が度々流出しても、その穴を埋めれる選手が控えていた日ハムですが
状況が悪化しています。
停滞中の選手が目覚める可能性はありますが層が薄いです。
ここがポイントで
ある時期まで育成が順調でFAなどで選手が流出しても補強に頼らず何度も優勝していた日ハムが
あれ?になった事です。
その原因を考えると複雑な独自公式で数値化し順位づけしていた評価が予想と違い現実とズレてきている。
ズレ易くなっている。
その結果、何が起きたかというと
二軍で重点的に試合経験を与える為に選手の数を絞り育成していたリスク。
予定通り選手が成長しなかった時にチームがどうなるのか?という現実を突きつけられています。
育成選手を絞り重点的に経験を与える方式が仇となり編成が歪んでしまいました。
成長すれば過去同様、大きいな成果を得られますが現状得られていません。
横浜の場合、日ハムほど原石系を獲得してなく即戦力重視(育成しなくても通用する選手)で選手を獲得していたため、
比較で日ハムほど深刻な状況には陥っていませんが抱える悩みは同じです。
他球団と比較すればわかると思いますがセでも悪い評価となるのが横浜です。
セで25歳以下の野手出場割合が一軍で最も少ないのは横浜か中日。
中継ぎも供給が滞ったので高齢化が進みました。
先発だけ即戦力ドラフトが功を奏し若い投手陣で形成できていますが育成というよりドラフト結果によります。
では?
この状況は来期以降も不動なんでしょうか?
そんな事はないと感じるのはファンの皆さんが感じている事と思います。
最悪だったのは2018年で、
かなり塩味でした。
過去記事を読み返すと、その予測通りに横浜の戦力は一軍に供給されませんでした。
2018年当時、ファームで育成していた選手の多くが戦力外の憂き目にあっていますが
あれから3年経ち体制が整いつつあります。
編成も今の優勝でなく長期を意識した編成をしています。
チーム戦力は停滞しましたが楽しみな状況になりつつあります。
そのまま成長するかはまた別の話ですが大村コーチらの指導の基意味あるチャレンジ、試行錯誤をしているようには感じています。
デルタが数字を公開した2014年以降勝率5割の目安のWAR+40勝を12球団で唯一記録した事がないチームが横浜でしたが
再編期から次を感じる時期になりつつあります。
2016年、2017年のシーズン結果をみて再編成期に2018年以降突入するとは私も予想できませんでした。
そのまま突き抜けてくれるものと期待しましたが、その期待は2018年に苦い結果となっています。
2017年とは別物のチームで横浜は2019年にリーグ2位を記録しています。
先の記事でドラフトと育成を車の両輪と評していましたが育成が機能しているとは言えなかった横浜は即戦力のみの片輪走行を強いられていました。
その走行は実に不安定。
片輪走行故にチーム編成バランスが悪かったです。
2017オフ以降、チームの状況と回りの期待の乖離が酷かったように感じます。
解説者の多くが横浜は強いと評していましたからしょうがないのですが
WAR+40勝を超えられるようになってから考えて欲しいです。
より引用ですが
ロッテが昨年、久しぶりにWAR+40勝を超えました。
継続して強くなっていくチームの場合、2014年の広島のように予兆として+40勝を継続して超えていく足腰の強さのようなモノが確認され易いです。
そいう足腰の強さが横浜にはありませんでした。
過去もありませんし今もあるとは言えません。
ないのでWARの数字が悪いのですが・・・
優勝するチームにあるべき姿が欠けていた横浜です。
ラミレス采配に魅せられもしかしてを考えた時もありましたがないものを作るのはやはり難しかった感じです。
戦略面での劣勢(戦力不足)を戦術面(運用)で覆す難しさを痛感した後半3年間でした。
前半の2年間は未だ届く範囲の相手(Aクラス)でしたが優勝したチームとの戦力差を想うと絶望的で。
采配次第でAクラス争いといのがラミレスに与えられたチーム戦力でした。
2015年の広島のようにセで1番のチーム戦力ありながら4位に低迷すると采配に課題あると言えるのですが(厳密に言うと采配だけの問題ではないですが修正し易いチーム状況でした)
多少の差なら可能性あったと思いますが数字上5割以下(WAR40勝)の戦力では難しいです。
常に例外あるとはいえ優勝するに相応しい編成にならないと厳しいようです。
2019年に久しぶりにWAR+40勝を超えたロッテは2020年により躍進し2021年にリーグ優勝を期待されるような立場になりつつあります。
横浜は事実として中継ぎが2014年ドラフトを最後に2019年ドラフト迄供給されなかったり野手の高齢化が進むなど課題を感じる状況となってしまっています。
そんな困難な状況故か体質転換できているようには感じてます。
巨人の育成を〇(2016年平良獲得時)→◎評価としたのは2018年オフ。
当時の記事は2016年オフでした。
あれから2年たち、巨人さんも育成を改めた結果、野手も大分、ファームの状況良くなってまして・・・
中略
ファーム野手成績は右肩上がりです。
良い素材多いんですよね。
投手も良いし、野手も良い。
っと評していました。
その巨人は2020年に投打で結果を出しています。
セでも図抜けて育成結果となっており戦力の底上げに成功しています。
状況が良くなって戦力が供給され始めるのにタイムラグが生じますが
結果出てない時に何らか改善策を図っているのが通例です。
横浜の底が2018年とするなら先々を意識したものが芽吹くのは2022年か23年でしょうか?
感覚的に巨人の育成状況に明るさを感じた2016年(人的で平良が加入した当時)の前段のような状況に横浜は位置しているようです。
2016年の巨人のように横浜の育成が軌道にのったとは言い難いですが可能性を感じ始めています。
正直、優勝するような編成にはなってなく、それ以上に巨人の育成状況が良すぎて追いつけるか見当がつかないのですが
下位低迷し難い編成状況(最下位は考えにくい)にはなっているようには思えます。
育成の底上げを目指し二軍施設の更新などインフラ整備した効果を期待したいです。