関根にみる 逆方向への意識、そのメリットと課題

関根が逆方向に意識の強い打撃をしています。

レフト方向の11打球(フィールド内に飛んだ打球)で4安打 打率.363

センター方向が4打球2安打 打率.500

 

彼のBABIP(フィールド内に飛んだヒット率)は.313。

 

では何が悪いかと言うと引っ張り方向

右方向に打球17飛んで4安打、打率.235。

 

その打撃は長打が出にくく出塁率も残念ながら芳しくないです。

長打率は.275、そのほとんどが単打。

四球は44打数で1四球。

 

OPSは.543。

 

この打者を6番に置かざる終えなかった横浜は構造的に苦戦します。

理由は明白で関根が返すべき野手の走力不足もあり単打だと怖くない。

 

そして関根の走力を活かせる、本塁に返す役割をもった打者が横浜の下位打線には居ません。

大和ぐらいでしょうか?

 

自然、彼の居場所は2番になるのですが出塁率が上位における数字でなく(四球が少ない)横浜の打線が切れる原因になっています。

 

さらに塁上に走者多かったので右方向縛りで打てない。

その得点圏打率は21年の.101に続き22年も.167。

 

佐野の得点圏打率は試行錯誤の過誤、勝負の綾(昨年も低いわけじゃないんですが打てないと思われてる節がある)とみますが

関根の得点圏打率の低さはチーム打撃を意識し過ぎるのが原因と考えています。

大和と逆ですかね。

宮崎も、大和もチーム打撃を意識しますが留意するであってねばならいではないです。

 

ベータを求め過ぎる野球をし過ぎると昨年4月の横浜ではないですが

打てなくなります。

技術不足からくる得点圏打率の低さ。

駆け引きになってないと先日の記事も書いてますが

 

ゴロを右方向に打つを強く意識するあまり遊ばれていたと先日書いてます。(実は怒ってました)

フリーハンド少ない野球は窮屈になり易いです。

技術的課題がより鮮明になりがっかりします。

 

それでも去年の序盤よりははるかにマシですが・・・

田代がベンチ入りし修正した結果が今シーズン序盤と昨年との差になっています。

 

今期も昨年と同様、開幕時打線に外国人居ませんでしたが

それでも点奪えています。

 

チーム打撃を意識し過ぎると選択肢が絞られます。

結果、相手に遊ばれる。

技術がない打者ほど無残な打席になりますがいい塩梅を目指して野球しているは感じます。

去年の4月はただただ酷かったですが・・・

 

最低限の打撃をしても良いんだよっと

最低限の打撃をしなくてはならないは似て非なるモノです。

そりゃ貧打になるよなぁっと。(去年よりは遥かにマシですが

 

この辺のバランスに苦慮している横浜です。

大和が昨年と違い無理に最低限を狙っていません。

田代コーチによりねばならい野球を修正されており、その延長線上に現体制もいますから

未だ見れのですが

 

序列低い野手ほど監督の顔色を伺うのか?結果的に立場を悪くさせるような悪循環の懸念あります。

石井コーチも苦慮しているかもです。

 

オープン戦時、柴田の打撃が良いと思っていました。

理由は逆方向の打撃が良かったからです。

彼の課題というと左投手。

その左攻略に通じそうな打撃をしていたのですが引っ張りが・・・

 

シーズンに入ってから柴田の打球の半分以上はレフト方向ですがヒットになりませんでした。

相手が左中間に意識のある柴田に対して、そういう投球をしたとも言えますが

打てない

 

何だかなぁっと

横浜のチーム戦術を織り込んで相手も配球して来ます。

最近、対応が早いんですよね。

昨年も即対応されて貧打の原因になっていましたが(待ち球気味な野球の裏をとられた)

その欠点を突く。

 

右中間に強い意識(左打者は左中間)をもって野球をしなさいと石井、鈴木両コーチは教えているようですが

 

引っ張れない打者に、それを強く意識させすぎますと打てなくなり易いです。

柴田は昔、ほどほど(小力タイプで素晴らしい投手からホームランを打っています)に引っ張れる打者でしたが

2019年、20年に彼が記録したキャリアハイの安打性打球の50%以上は引っ張り。

 

打球方向も半分以上が右中間でしたが今シーズンの柴田は左中間に半分以上(全体の70%)飛んでいます。

結果、今の所打率.000。

 

じゃーなんで

そんな事をするの?って話ですが

 

外の攻防に関して逆方向に打つは打撃の基本だからです。

柴田の課題は左投手との外の攻防。

彼の対左投手打率は2019年.146、20年.191でした。

 

その対策に通じるのが左打者にとっての左中間への意識となります。

 

関根、楠本の対左の打率良いですが

 

左打者のインコースを攻め切れる左投手少ない結果、外の攻防で有利になれる事と関係しているとみています。

技術的な話で駆け引き上、打者有利なわけです。

 

この力関係を関根も、楠本も、柴田もわかっている上でやっています。

石井コーチらも理解しているわけですが

 

引っ張れないと後がないです。(倉本のような関係性になり易い)

ソトが石井コーチの指導により右方向に技術を感じる打球を飛ばしていますが

あーなると理想的ではありますね。

 

石井コーチの指導により花開く野手に実績ある野手が多い一方、

彼が指導していたヤクルト、広島、巨人3球団での結果をみる範囲では実績上1.5軍層の状況芳しくないですが

 

選手に出会うと独特の表現をする石井コーチです。

嵌る選手と嵌らない選手の乖離が激しいイメージあります。

そして指導の結果広角に打てる打者と石井コーチ相性良いイメージあります。

 

広島時代の田中など2016年に打撃内容がジャンプアップしましたが

四球が大幅に増え左中間へのヒットが増えています。

この人がモデルケースでしょうか?

 

ソトは石井コーチと嵌ったかもです。

元々、結果芳しくありませんでしたが昨年もそういった打撃をしていたのでソトも求めていた指導だったかもです。

 

今のところ関根は四球が前年以上に減って(アウトをとるべき野手扱いになってる)いますが

 

打球は昨年より強くは感じるので頑張って欲しいです。

その関根より良く感じていたのが楠本。

内容的に後少し選手なんですが(開幕前にも似た寸評しています)

どうなるか?

 

関根、楠本の状態をみるには引っ張りの打球の強さでわかるかもです。

関根に長打力を求めるのは難しいですし得点圏の低さは技術的な問題ですから使うなら2番。

その課題は出塁率

楠本の方が未だ得点圏打てるかもです。

 

後はランナー一塁での打撃。

ここで関根は昨年、21打数10安打と打っており今期も6打数で3安打。

 

ランナー無(相手の配球縛りがない)で21年が84打数16安打、打率.190。

今期が.214。

ここもう少しあがるとレギュラーに近づくかも。

 

その逆が楠本で22年はランナー無(相手に配球縛りが少ない)で.280も打っており充実度を覚えます。

楠本の評価が若干高く後少しと評している理由はクリーンアップが強力だからこそゾーンで勝負され易い2番で及第点のOPS.683(2番としては?はあります)ながら結果を出しているからでしょうか?

 

開幕前の記事を読みと楠本にもう一歩と感じていたようですが

もう少しかなぁ。

 

代わりにランナー一塁で昨年と違い今の所打てなくなっていますが意識強すぎると苦戦し易く感じています。

バントしているよなモノですかね。

この辺シーズン通して楠本に関しては改善するかもしれないので後少しと評しています。

どうなりますでしょうか?

 

この辺の試行錯誤を織り込んで今シーズンは野球しているようには感じます。

去年も、そういう野球ではあったのですが

手段と目的が入れ替わり気味の野球していたのは連載記事で報告している通りです。

 

21年横浜は過去10年で最悪の失点効率に得点効率でした。

チーム成績の割に得点を奪えず失点も多く、その得失点も投手起用の不味さなどあり悪く

何もかもが悪かった横浜。

 

チームWARなどから計算される期待勝率と実際の勝率で過去10年でワースト記録していますが

今期の横浜は悪いなりに野球しているようには感じます。

昨年ほどの乖離はないかもです。

そこ今期の総括で注目しています。