今期、森以外にも何名か打撃改造、アプローチを変えた野手がいます。
ソトは2021年OPS.738でしたがOPS.815まで復調?しています。
復調と言うより昔のソトとは違う打撃アプローチなので新生感強かったです。
ソトも石井コーチに感謝していました。
問題はソト以外が芳しくなかった事です。
22年桑原も積極打法を封印した結果、一時深刻な不振に陥ってしまいました。
途中から積極打法に戻しましたが・・・
柴田も酷かったですね。
小力タイプのプルヒッターでしたが・・・逆方向の打球が増えました。
来期以降立場が厳しくなりそうです。
さて、森です。
まず、大きく変わったのはゴロが増えました。
相対的にフライが減ってます。
かつ、柴田や桑同様、積極的に打ちに行かず我慢強い打撃スタイルを指導している節を覚えてます。
チーム自体は途中であきらめて積極打法よりになり快進撃始まりましたが
粘り強い野球をするにも時間がかかります。
2,3年、我慢してくださいと石井コーチが呼びかけていた理由です。
彼等の目指す野球自体、方法論として確立している手法です。
過度に否定しませんが
積極打法でも点を奪えまして(実際快進撃した)・・・
このいい塩梅がチームのテーマとなっています。
21年開幕序盤はチーム全体が待ち球をしており酷い状況になりましたが
失敗経験をチームは活かしている感じです。
参考記事 当時、積極打法をチームで封印した結果(出来る限り我慢しよう野球)、深刻な打撃不振に陥っています。
チームが復調したのは田代コーチがベンチ入りした時期からでしたが・・・・
そして打球方向的に森も逆方向への打球増えています。
逆方向に関してはチームがテーマとして取り組んでいる印象あります。
昨年ほどねばならないで野球してないのですが
テーマとして取り組んでいる横浜です。
逆方向の意識自体は方法論としてありでありです。
問題は逆方向の意識だけではダメでして・・・
インコースの速球に対応する為にも引っ張れないとダメです。
倉本が逆方向を意識しインコースの速球はファールでカットする振り子打撃で2016年に3割近く打ちましたがヒットの45%ほど(左中間で75%)逆方向。
かつゴロがほとんどという極端な成績だった結果シーズン中に攻略され2016年8月には打率.200程度になっています。
参考記事
菅野対策①と答え合わせ、倉本のファール数はかつてリーグで一番だった件 - 所持雑感
この課題に対応できなかった事で倉本は横浜を離れる事になりましたが・・
ゴロを増やしているのは内野安打を増やしたい?チーム打撃をする為?
消極的な打撃スタイルは四球を増やしたい(結果、出塁率が上がる?)という事と推論していますが難しい野球にチャレンジしている感じです。
この手の指導で結果出た野手って最近いるんでしょうか?
今期の森なみにゴロの多い(フライの2倍以上)野手で結果を近年出した選手というとヤクルト川端(今は以前ほど多くないです)、2016年倉本、昔の横浜宮崎らです。
その後、川端と倉本は不振に陥り倉本は今期でチームを離れます。
宮崎は横浜の人工芝を変えたあたりでゴロを減しています。
関連記事
フライの2倍以上。
ゴロの多い打者の多くが成績が安定せず苦しんでいるのは過去記事で報告している通りですが新たなアプローチを目指しているのかもしれませんね。
どんな理論で臨んでいるは不明ですが
以下、忘備録です。
2021年 森
打率.194 長打率.272 出塁率.272 OPS.513 三振率(PA/k)3.77
ゴロ、フライの比率 1:1
初球ヒッティング15%
打球方向
左31% 中33% 右36%
ヒットの打球方向占有率
左25% 中40% 右35%
打率 内野安打含む
左方向 .217 中方向 .333 右 .270
2022年
打率.234 長打率.292 出塁率.292 OPS.586 三振率(PA/k)4.00
ゴロ、フライの比率 2:1
初球ヒッティング率10%
打球方向
左42% 中23% 右35%
ヒットの打球方向占有率
左38% 中35% 右27%
打率 内野安打含む
左方向 .276 中方向 .461 右 .230
21年との比較で左中間への打球の打率が良くなっていますが
代りに右方向の率が悪化しました。
打撃成績トータルで成長の跡も覚えますが
同様に石井コーチが森を評し
物足りなさを指摘していますが同じ理由かもです。
もっと練習しましょ。
努力は報われます?と言いたいですが
今の森ですと打撃に関しては努力しても報われないかもしれません。
それでも器が大きいのでOPSで0.700ぐらい打てるかもですが(横浜の遊撃手の打撃能力的に一番手になりかねない状況)
伸びどまりしそうな感じを受けています。
大きく育って欲しかったですが優等生タイプ過ぎるのかもしれませんね。
筒香はチーム方針と自分の理想のギャップに悩み、苦しみ二軍に落され秋季キャンプにすら連れていかれなかった事で大村コーチと濃密な時間を過ごし2014年に覚醒しましたが
そういう良い意味での試行錯誤感を森には感じないんですよね。
回りに指導されちゃってる感が強いです。
石井コーチの影響が強すぎるのかもしれません。
石井コーチの言う選手に出会うという表現。
石井コーチも自身の指導の限界を覚えてるが故に出会うという表現を使っています。
石井コーチの指導に嵌る選手と嵌らない選手が居て森は嵌らない感を覚えています。
嵌らないタイプでは?っと過去記事で書いていますが懸念強くなり始めました。
ソトのような実績ある選手の指導には長けているのですが
森のような実績ない選手の指導実績は良いとは言えません。(一軍打撃コーチというのもあるかな)
森は高卒3年ぐらい下で自分との対話に注力させた方が良かったかもです。
もしくは
筒香や二番打者として育成されていた梶谷が2013年二軍で自分をホームラン打者と再定義したように一回、下に落しちゃうかですが
当時、期待はされても現実的な戦力として除外されていた筒香や梶谷と違い来期、森は一軍で居ないと困る戦力となっています。
チームに余裕がなくなりました。
21年の期待先行の一軍帯同もどうかな?っと思いましたが
編成状況が森の成長を待ってられない状況になっています。
押し出せれるような形で森がチームNo.1遊撃手評価になり始めています。
一軍でOPS.700弱程度期待(個人的には0.650ぐらい?)できちゃうのが彼にとってマイナスになるかもです。
ライバルの知野と比較である意味凄いのですが・・・
知野はOPSで0.600も期待できない状況になりました。
チーム打撃目指すといろいろ副作用でます。
チームが2,3年待ってくださいと言った副作用かもです。
知野も予定通りお休みとなりました。
そこからの巻き返しを期待しています。
参考記事
2番知野にみる渇望感 そして知野への悪影響に思う - 所持雑感
21年開幕前は二軍でOPS.800程度打てる実力評価でしたが
引用
二軍でOPS.800程度打てるぐらいだった選手の姿は最早ありません。
やり直しかな。
21年オフに予期した通りやり直しないし一見すると停滞となりました。
概ね、森に近い事をやってる感じです。
森に対し辛い評論でしたが難しい野球に知野と違って不十分ながらも未だ対応している所は流石と言うべきか・・・
複雑な想いも抱きつつ私の懸念が覆される春の打撃を期待したいです。
キャンプを通じて変わる選手居ます。
期待しています。
尚、石井コーチもオーバーティーチング副作用を知ってるハズなので
自分でもっと考えろっと促しているのかもです。
それが森に対する石井コーチの評価。
「プラスアルファで本人の努力がないとね」
に繋がり
この努力に関して
森の個人のうちから出るモノと評しても良いかもです。
ただベースがランナー1,2塁でクリーンアップピンチ論を唱えるガチガチのスモールベースボールです。
そのベースの考えに基づき自分で考えなさいというスタイルの可能性があり不安を覚えています。
これも野球ですかね。
その物語の結末を見守りたいです。
不安、期待も含めて、それが野球でしょうか?
その思考錯誤の過程が横浜の血肉になる事を強く期待しています。