セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の3 交流戦前に

交流戦始まりますと、DH、対戦相手が違う等々、ノイズも入って来ますし、

また、交流戦前後で数字が、どれだけ変化するかも、個人的注目点ですので、一回、まとめてみました。

使用する数字、チーム被BABIP、ゾーン(UZR1200)については、前記事を参照願います。

参考記事

セイバーでみたセ・リーグ短観と雑感

セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の2 (2016年5月)

5月13日は以下の通りでした

各チーム被BABIP

1位 中日 .283

2位 ヤクルト .293

3位 広島 .296

4位 横浜 .306

5位 巨人 .309

6位 阪神 .312

1位 横浜 .288=(1-.288)x100=71.2% 簡易DER

2位 ヤクルト .295

3位 巨人 .295

4位 中日 .300

5位 広島 .301

6位 阪神 .303

全体的に差が縮小しています。

野手、投手両面で、調子の悪い選手が二軍に落ちたり、上ったりすることで、ある範囲で例年通りの数字に収束していく傾向の強い数字です。

個人的には、こんなもんかという感じを覚えています。

トピック的には、横浜の状態が良く、短期とは言えど、リーグ首位となっています。

いったいいつ以来でしょ?

守備得点(どれだけ防げたかと言うレンジ系の推計)という観点で見ますと、最後にAクラス入りした2005年の+53(失点防いだと推計)が球団史上最高得点らしいです。

これが横浜の場合、交流戦前、首位とは言え、昨年は、とんでもなく悪かったです。

去年は-52点で守備で定評のある巨人との差は110点もありました。

参考記事

2015年05月

横浜優勝へ向けて注目しているモノとは

筒香や梶谷の怪我。

中継ぎ陣の疲弊等(タナケンが脱落しかけていました)、様々、昨年はありましたが、今年は、そう言った事がなく、かつ優勝するチームの特徴として相関の強いチームDERが良いわけです。

良い感じで交流戦に突入です。

一方、UZR1200は、

1位 ヤクルト 2.2 

2位 広島 1.7    

3位 中日 0.4

4位 横浜 -3.2

5位 巨人 -3.5

6位 阪神 -7.7

だったのが、

1位 横浜 4.2

2位 広島 1.1    

3位 ヤクルト 0.6

4位 中日 -1.0

5位 巨人 -2.1

6位 阪神 -5.0

ゾーンでも横浜がリーグ一位です。

意味合い的に、チームDERが野手、バッテリーも含む数字として考えられるのなら、ゾーンは野手のみの数字です。

解釈的にチームDERが5位の広島さんの場合、UZRは優秀ですが、その守備力を活かせるような打球が飛んでないと解釈出来ます。

逆にUZRが悪い巨人さんの場合、バッテリーが上手く対応していると考えられます。

素性で言いますと、広島さんの場合、投手が(一時、先発が大ピンチになっていました)。

巨人さんの場合、投手の素性ですかね。直球が横浜に次いで質が良いです。(wFA

投手だけでも、記事書けるかもですが、発散しますので、投手の素性が良いとでもさせてください。

直球だけでみますと(配球は直球だけではありませんが)、

wFA(投手側からみたストレートの得点期待値。現在の数字が良いからといって、将来もそれが良いとは限らない点には注意)

1位 横浜 +5.5 平均球速 140.4

2位 巨人 +2.6      140.5

3位 中日 -5.0      138.8

4位 阪神 -7.5      140.6

5位 広島 -7.7      140.8

6位 ヤクルト -25.7      136.5

ヤクルトさんが極端に苦しんでいます。

中村捕手のリードを問題視する人も多いですが、そもそもヤクルトさんの場合、投手側の素性が良くないです。

平均球速で139.7キロあったストレートが136.5まで落ち、さらにコントロールが乱れてそうで、苦しい状況に感じます。

配球の軸がないです。

采配がぁ理論ではないですが、配球にも限界あります。

競馬では馬8騎手2ぐらいと言われますが、同じように大本は投手です。

あるレベルの力がないと苦しいです。

その辺は、ご容赦願います。

詳しく語る必要があるかもですが、まぁ、参考程度に。

個別寸評

横浜

前回記事では数値を落していましたが、予想通り、数字を回復させました。

ただ、一方で、ここまで数字を戻すとは思ってませんでした。

大きいのは石川の復調ですかね。

復調気味だったのは承知してましたが、まさか、この数字でプラスを出すまで急速に改善するとは思いもよらなかったです。

数字上、堅守です。

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広島

チームDERは5位と結果は出ていませんが、野手の守備力は横浜に次いでリーグ2位。

状態は良いです。

投手側の状態が悪い感じです。

ストレートの平均速度はリーグ一位ですがコントロールできてなさそうです。

シュートボーラーが多いので、本来、野手守備力が良い=チームDERが向上してもおかしくないのですが、噛み合って居ません。

チームDERについては、その内、上がってくるでしょう。

因子たくさんありますので自信ないですが、二遊間の連携上っています。

ヤクルト

投手側の問題が大きいですが、内野守備力も低下しています。

川端や、畠山の体調不良が大きいかったかもしれませんね。

中日

平田の状態が悪いです。

というより、外野全体(大島も)の動きが悪いです。

どうしちゃったんでしょう。

こりゃ、厳しい。

二遊間が良いだけに、勿体ないですね。

怪我人が相次ぎ、苦しい試合が続いています。

忘備録的に 平田 RngR-4.2 大島 -2.5 ナニータ -2.7 

二遊間で稼いだ利得を、外野で吐き出している感じです。

平田の場合、怪我ですが、大島も何かあったんですかね。

巨人

こんなに守備の悪い巨人はどれぐらいぶりですかね。

阪神

選手起用を変えたので数字上りましたが、2014年らいの傾向ですので、トレンド的に厳しくは感じます。

守備重視で起用しているわけでもないので、数字が安定するようにも感じませんが今後に期待です。

全体短観

守備力という意味で、横浜が頭一つ抜け出ています。

混戦は、混戦ですが、暫く横浜が走りそうですね。

横浜は、倉本次第です。

捕手は高城というバックアッパーが居ますので、ある範囲内(成績は落ちるかもですが)で対応可能を覚えますが、倉本が抜けた場合、攻守で、そのダメージがありそうです。

おそらく、横浜の野手陣で一番抜けると困る人かもです。

スタミナ大丈夫なんですかね。

凡事徹底対策もあり、軸を決めて起用していますが、この部分は倉本に賭けている感じです。(当然、予測しているでしょう)

柴田の守備は実績上、平均以下です。悪いと言っても良い評価です。

昨年の倉本と同様、経験不足が原因と思われますので、難しい感触を覚えます。

白崎を回す手もありますが(平均的)、回す気ならオープン戦で試しているでしょうし、捕手側で高城を準備している一方で、遊撃側は準備不足を強く覚えます。

エリアンが、そのバックアッパーになってくれると助かりますが、どうなんでしょうね。

混沌としていますが、全球団、ハラハラしながら楽しめそうな状況だとは思います。

皆さん、楽しみましょう。