常にバントが手堅いとは言えない事に想う リスクを負ってバントを選択したチーム、時に強行こそが手堅く感じる事について  24.06.28

交流戦総括でパの野球は犠打多く素晴らしいという記事があって苦笑しましたが

 

www.sponichi.co.jp

引用

記者は連勝中に「おっ」と驚く序盤の攻撃を目にした。それは14日の西武戦。0―0の3回無死一、二塁で9番の井上が犠打に成功。その後に2死二、三塁から度会の遊撃への内野安打で先制し、5―1で勝利して5連勝となった。

最初の楽天日本ハムオリックスソフトバンクの4カード、12試合を終えた時点で5勝7敗。この間に記者はパ・リーグの野球の質の高さを実感した。

最も印象に残っているのは2日の日本ハム戦の3回。1―2と相手にリードを許す中、無死二塁で2番・松本剛が犠打をしっかりと成功させた。22年に首位打者に輝いた安打製造機が役割を果たし、続く郡司が左前適時打。この試合、DeNAは2―9で大敗した

 

犠打をすることが質が高い?とは?

 

14日の井上のバントは基本通りの三塁前。その見事なバントは攻撃にリズムをつくった。今後は順位争いが激しくなってくるだけに、持ち前の強力打線に犠打や盗塁がバランス良く絡めば、リズムはさらによくなる。

 

うん?

 

まず、井上のバント成功自体は良いんです。

野手の60%も成功しない難しいランナー1,2塁でのバントです。

成功して当然ではないです。

そしてランナーを3塁に送るのは効果的です。

ランナー1塁から2塁に送るような効果の薄いバントとは違います。

得点期待値を下げるにも関わらず得点確率は変化なしです。

その効果のないバントを横浜以上に忌避する新庄日ハムの意図を読み解くことなくただバントしただけで褒めたたえるのは如何なものかと。

 

そして昨年リーグ一位のバント企図数を記録していた三浦横浜が一転して今期、バントを命じていません。

しかも以前と違い進塁打至上主義からの脱却です。

振らせています。

但し、ゴロで一点を奪えるランナー3塁の場面は除くで、結果、その打率は・・・

 

そういのをしっかりレポートして欲しいんですが残念に感じています。

命じている背景、理由。

記者は、その価値をランナーを二塁に送るバントと三塁に送る事を同価値と見做しているように思えます。

その時点で頭が痛いんですが・・・

比較が日ハムのランナー一塁から二塁に送ったバントです。

言わんとしているのはバントを、進塁打を細かな野球をっという事なんでしょうが・・・

 

この野球して巨人がどれだけ損しているとか気づかないんですかね。

因みにこの野球、三浦監督初年度に非効率の極みを記録し田代コーチがベンチ入りしてなかったら終わっていたほどの貧打の原因になっています。

 

シチューエーション次第でバントは非効率になりかねない作戦です。

アウトカウントの重みは数字で見れば明らかです。

相手にアウトカウントを与える。

その重みが日本ではリズムというコトバで擁護されてしまう事に強い違和感を覚えます。

 

そもそも日ハムは進塁打の査定を禁止するほど意味ない攻撃に対する忌避感強いチームです(進塁打を意識しすぎると打撃が悪くなる)。

 

記者は、その本質を理解しているんですかね。

 

そういうチームが試合序盤で犠打を命じているわけです。

もっと深堀りしてくださいよ。

犠打しただけで褒めたたえるとか・・・新庄監督独特の直感なのか何か裏付けがあったのか不明ですが(進塁打は嫌いますがバントは命じます。理由は打撃崩れないから)

 

同様に井上の場面、ランナー一塁でバントを三浦監督命じたんですかね。

おそらく序盤なら横浜命じないはずです。

ランナー1,2塁だからこそ命じたかもしれない。(よくまぁ難しいバントを命じたとは思う)

ならランナー2塁なら?

 

シチュエーションの議論なくバントしただけで質が高いと評し礼さんしている記事をみるとがっかりします。

要はアップデートされてないわけです。

この情報化社会に不思議でならないです。

サイコロ振ればわかるでしょうに・・・確率の初歩です。

次打者の相性や、点差、相手がどう考えるかがないと・・・

 

阿部巨人をみていると21年三浦横浜をみる思いです。

巨人は三浦横浜が苦戦した先人の類似例を研究してないわけですが

 

戦力上位の巨人がかってに転んでくれている。

昨年は岡田阪神が同じように勝手に転んでくれると思ったんですが岡田監督は存外、古き良き野球してなく・・・

むしろ横浜がでしたが

 

青年監督的な人たちの方が野球に対する理解が先祖返りしているとも感じ不可思議に感じています。

 

どういう背景で彼らは数字を無視した野球しているんでしょう。

シフトは無意味と断じた谷繁にも通じます。

 

そんな数字(シフトは効果的という現実)は価値がないと断じていた所に闇の深さを覚える状況です。

 

っと記事を下書きで書いて放置してましたが

また・・・

 

 

 

 

はい6/28の試合です。折角なので下書きに加筆して6/28のバントについて語りたいです。

以下、本文。

www.asahi.com

今回は記事化します。

今回のバントを手堅い作戦と評して良いのか・・極端にダメとは言いませんがリスクある作戦だったと感じます。

走者、命じた打者のバント能力、そして打者の実力、期待度をみると強攻の方が手堅く感じる場面でもありました。

 

さて記事引用です。

 

1―0の五回だ。  

先頭の宮崎敏郎が二塁打で出塁すると、山本祐大は初球をバントし、一塁線に転がす。打球が強くなり、一塁手は三塁に投げたが、この送球を三塁手が後逸。

望外の2点目を挙げた。  

DeNAは試合前まで27犠打。27日現在、12球団で圧倒的に少なかった(11位はオリックスの44犠打)。

強攻策が多かったチームが、手堅く追加点を取りにいった。

 

ここでのポイントは打率.301、OPS.748で出塁率は.362,オースティンに次いでの数字を残している6番山本に命じた理由です。

まず、ランナー一塁では山本にバント命じてないだろ点です。

二塁から三塁に送りたい。

昨年のシーズン途中までは進塁打を意識させていた場面です。

しかし進塁打意識させると打てなくなるのでバントを命じない時は振らせるようになってきています。(阪神さんと同じ基準

 

参考

aaakkkaaa.hatenablog.com

 

昨年は期途中からバント指示が増え進塁打を意識させる場面を絞って打撃を戻しています。

これをシーズン当初から阪神岡田監督同様、やっていればと口惜しさのあまり記事書いています。

三浦監督になって課題でチーム戦力に蓋をかけるような行為をし続けていたんですが今期、状況がかなり改善しています。(年々改善しているともいいますが)

 

理由は言うまでもなく進塁打を強く意識させる場面を絞ってるからです。

かつ昨年と違いバント企図させず振らせています。

これがチームに勢い(より多くの得点を奪いやすくなっている)を与えています。

 

追い込まれると進塁打意識するような打撃もしますが基本は打て。

但し、ランナー三塁で一点奪えるシチュエーションですとゴロ打てになります。

これは多少おkなんですがやっぱり難しいわけです。難しいので打てないと。選手が堅くなってる、打てなくなると谷繁に言われています

 

これが拗れるとあのリスクある采配。

ゴロGoならぬ、打球見ないでGOのスクイズのような作戦。

 

hochi.news

 

ゴロGOのギャンブルスタートはわかるのですが文字通りのギャンブルスタートしています・・・打球確認せず本塁に神里が突入しライナー併殺を喫しています。

三浦監督らしい勝ち気でリスクある采配なんですが

あまり見ない作戦なのは理由があるわけで、、、

 

CSなど特別な試合でも良くみますがリスクある強気の采配を監督、好みます。

毎年苦言を呈していますが

 

その意味で一点を奪う野球をいろいろやり過ぎていて3塁にランナーいると谷繁曰く、

 

aaakkkaaa.hatenablog.com

っとなります。

制約ある場面をかなり絞った事で過去と違い打撃良くなってるんですが3塁の場面は制約かけていて今はあまり打てません。

 

将来的には関根のように相手と駆け引きする事で打てるようになるかも(関根は今期得点圏ダメですが駆け引きしようとはしています)ですが実績、今は芳しくないです。

 

一点どまりで終わるケースが多い事で気持ち、勢いが止まり易い原因かな。

 

参考記事

試金石と感じる広島戦と 5/24(金曜)のポイントについて雑感 - 所持雑感

参考記事にも書いてますが序盤バントを命じないですがランナー3塁いると最低限おkの野球しています。

中継ぎが疲弊しており大量点必要だったのですが・・・

簡単にアウトを献上しちゃうんですよね。

 

一点奪えていますがアウトカウント献上して点をとるケースが多く打率として非常に宜しくないです。

そしてアウトカウントを献上するという事は得点が増え難くなります。

一点で終わり易いです。

これ題材にして今期もいくつか記事書いてますが・・・試合展開読んでやる必要があるんですがやや不満な部分です。

 

過去、横浜はランナー一塁いると呪われていたんですが

今は三塁に限定して強い制約かけています。

影響強いのはどちらかというと場面多いのはランナー一塁の場面。

ここで平均的ないし以上の打撃を出来るようになってきています。

昔はランナーでると打てないので期待OPS以下の得点しかあげれませんでしたがかなり良くなっています。

 

故に三塁に送る打撃も比較で多いです。(3塁に送りたがる)

だから冒頭の場面、序盤でもランナー1,2塁でバントを井上に命じ6/28の試合でも3塁に進める事が出来るので山本にバントを命じています。

 

では、これが良いのか?

 

今回はまぁ良いかなはあります。

 

まず、中継ぎがそこまで疲弊してなく大量点が必要でもない点。

5回の表1対0、中日打線の状態が良くなく次の一点、追加点が大きい

相手が高橋で手ごわい

試合は5対1で勝ちましたが1点入れる事で2対0にでき余力生まれ始めます。

1点と2点差ですとゲームメイクが変わってくるんですよね。

ソロホームランおkですから。

相手も2点差だと一点おkの差配がし難く、横浜は逆に一点おkの差配が出来ます。

リスクを負って前進守備敷かなくて済むのも大きいかな。

 

そして次打者が曲者の関根。

こういうシチュエーションで何かしてくれる打者です。

 

思い出すのはあの試合ですが

 

aaakkkaaa.hatenablog.com

引用

他の野手の成績は・・・ずらっと並ぶ打率.200を切る状況。

関根一択でしょうか?

ソトに代走を送り柴田に初球バントさせた時点でみえてる局面。

関根打てです。

関根は左に強い左打者。

 

そして関根がしたのは意表を突くプッシュバント。

これで相手動揺して桑原が苦手の伊藤からホームラン打ったのですが

 

 

記事の著者は矢野監督に代打関根は頭になかった場面と評していますが

矢野監督も三浦監督も、お互いに頭にあった場面でしょうか?

 

そしてランナー1,2塁にする事で流し方向の打球を封殺する。

左中間をしめ右中間が空く守備になり球種も直球系になる、なってしまう。

味付けで変化球あっても直球系がメインになる。

 

さて、そこで関根はどうしましょう?

なんですが

意表を突いた初球プッシュバント。

関根でアウトにするというより1,2塁走者をアウトにする事を念頭においた守備陣形でしたから二塁は後ろ気味に位置していたのは当然で

 

伊藤の直球は早いとは言えない。

遅いから引っ張るだろう。

そして関根はゴロが多く長打(長打率.292)が少ない。

左中間に寄せた守備で二塁は後ろに構えるとは思いますが。

右方向にゴロ打たれても一塁走者を二塁でアウトにする布陣です。

 

最悪、内野抜かれても外野で本塁勝負できるような陣形を強いており

定石とも言える形で対応した阪神さんでした。

この場面相手が最も嫌がるのは外野を抜かれる事でしたが

 

その初球を関根はバントを仕掛けて成功させています。

相手と自分の特徴を理解し相手が何を意識、投げるか予測し待っていたわけです。

先の先。

先の記事でも書きましたが

相手を意識し先の先で仕掛けたわけです。

 

嫌らしい打者なんです、関根。

代わりに打撃は個では弱い方なのでシチュエーション打撃が必要な事が多いです。

相手が考えてくれない、打者集中できるような場面ですとあまり期待できないです。

 

関根の特性を活かすには試合展開、前後の打者による所が大きいです。

今回の場面もまさにという所です。

次の打者が京田、投手と続くのでバント抜け落ち易いですよね。

しかも失策で点を失ったことで動揺しています。

そこをついた初球バントでした。

おそらくベンチが命じたモノではなく本人の意思で行ったバント(だとみています)。

相変わらずの曲者ぶりを見せつけています。

 

その後は同じ初球を京田がタイムリー。

山本、関根、京田と3者連続で初球に仕掛け相手の隙をついてます。

落ち着く暇もなくという感じです。

この攻撃も上手く行かないと雑とかいわれかねないのですが・・・(私は言いませんよ)

 

続く投手ジャクソンが送って桑が犠飛

計3点の追加点で試合の方向性を決定づけます。

 

記者は

野手の陣容はリーグ随一。だが、競った展開で1点を取る攻撃がチームの課題だった。打線の脇役がつないだ五回の3得点に、混戦のセ・リーグを抜け出すヒントがありそうだ。

 

っと総括していますが

OPS.748の6番山本にバントを命じているのは状況次第ではダメで。

というかダメなケース多いんです。

今日の試合は展開的に嵌りましたが(次打者が関根で3塁に走者いると相手も難しい)

 

7番に関根が常にいるわけでもなく打者次第で先日のスクイズモドキのギャンブルスタートさせちゃう監督さんです。

スクイズの成功率、プロでは確か50%ぐらいなんですが

そんな作戦を4番牧で採用するとこに横浜の弱さがあります。

ゴロ打つのも難しいんですよね。

相手もゴロを嫌がるので。

しかも牧はゴロの多い打者ではないです。

リスクあるスクイズのようなギャンブルスタートなんですが

それを命じる所に勝ち気な監督らしさを覚えます。

 

監督采配に関してはリスクをとって仕掛ける監督さんです。

不安を覚える事が多いでしょうか?

山本が3塁に送り相手失策がなくランナー3塁、宮崎の場面で監督、変な事をしかねないかもしれず

 

そもそも3塁走者、かなり足の遅い宮崎です・・・

 

うん?バント妥当なんでしょうか?

あるレベルの走力あるのなら打者関根で3塁にいるは面白いシチュエーションです。

しかし宮崎の足は遅い。

それでも宮崎を3塁に送ったところをみると二塁から単打では還って来れない事が大きく長打力があまり期待できない打者が続くから3塁に送ろうとしたとも考えられますが

 

期待の山本で送る事が正解なのか。。。

そして

山本のバント、タイミング的に微妙でアウトかもしれず

 

www.chunichi.co.jp

これ犠打手堅いで語って良い場面のか・・・

 

山本が犠打失敗していたらどうなっていたんでしょうか?

個人的にはリスク込みでありかもしれませんっと語ったと思います。(今回に関してはバント失敗しても批判記事書かないです。)

しかし、あまり褒められた場面ではなく相手がエラーせず3塁で宮崎憤死していたらどう?反応されたか?

 

おそらくチームで2番目に安定度のある打者にバントさせたことが責められていたと思います。

何より7,8,9と下位の打順に向かう訳で・・・

 

山本がもっとしっかりとしたバントしてくれていたら話は別なんですが・・・良い印象なく因みに山本の犠打成功率.667で割合、失敗多いほうです。

 

もう少し山本のバント上手ければ・・・

記事でも指摘されていますが山本のバントは一塁線上に強いゴロとなっています。

山本祐大は初球をバントし、一塁線に転がす。打球が強くなり、一塁手は三塁に

 

そして走者が宮崎でなければ、走者宮崎だから微妙なタイミングに・・・三塁手の捕球エラーで救われましたが

山本のバント遂行能力、走者宮崎を考慮すると結構リスキーな作戦だったと思います。

 

記者は

強攻策が多かったチームが、手堅く追加点を取りにいった。

 

っと評していますが

あれを手堅い作戦と評して良いのか悩みます。

バント自体は良いかもなんですが山本のバント能力(不安)走者が足の遅い宮崎と言う点で・・・手堅く感じません。

 

今回のバントに関しては

チームの意図も理解できる方ですし絶対ダメとも言えないのですが・・・。

山本のバント遂行能力と走者宮崎という点でリスクある作戦採用だった気がします。

バントを命じる=手堅いわけではないです。

 

一点を奪い難い打線、走者なのが今の横浜なわけで

無理して一点を奪いに行くのが正解なのか非常に判断が難しいです。

 

横浜の場合、打線バランス、打者能力、走者的に強攻こそが手堅い、勝つ確率あげる作戦と感じるケースが多いです。

今期、ランナー一塁で進塁打意識させず振らせることで打率良くなっていますが

 

バントは常に成功するわけではなく、足の遅い走者の場面ではバントの練度、走者の走塁能力次第で手堅い作戦というわけでないです。

そして下位打線に向かう6番にはバントを命じるケースが少ない作戦です。

 

勝ち気な采配が好きな監督さんです。

手堅いでなくリスクをとって仕掛けた、リスクを負ってランナーを3塁に送ったという方が私にはすんなりします。

リスクある作戦が手堅いと評されることにバント記事全般に感じる問題点を覚えます。

バントに関しては、こういう記事が多いんですよね。

う~ん。

 

選手起用に関して(戦術といよりやや戦略)は初年度を想うとかなり良くなっていて普通の采配と評する記事を今期、複数起こしチームの可能性が広がったと書いていますが

 

性格なのかリスクを冒して勝負したがる作戦(戦術)が多く嵌れば良いのですが

 

勿論、戦術より戦略の方がシーズンへの影響強く改善されたチームマネージメントによりチームは上手くやりくりしています。

しかし目立つのは6/28の試合のように戦術面です。

 

昔より少なくなったとは言えちょっと気になる部分ですが

この旺盛な闘争心が上手くかみ合うと面白く今後に注目したいです。