阪神、投壊と打線の今後について 現況分析シリーズ阪神編

4/19の試合を終えた、現在、12勝8敗、ゲーム差2で2位につけていつ阪神についてです。

シーズン前の様相とチーム状況がかなり違うような感じですが、阪神の現況について分析を行い、今後について予想したいと思います。

まず最初に打撃面。

これは文句なし。

ともかく良く打ちます。

チームOPSは巨人の.814に次いで、リーグ2位の.781。

なんですが、巨人の挙げた得点の91に対し、阪神はリーグ1位の115。

成績以上に、なぜか?得点が入っています。

打線のつながりが良いんでしょうね。

犠打、盗塁、内野安打率等、諸数値は相変わらず悪く、所謂、小技系が苦手ですが、それを補ってあまりある攻撃力で得点を重ねています。

ただ、気になるのがBABIPの数値。

前項の広島とは逆に、阪神は.336とかなり高く、今後、打率という意味では下がって来そうです。

打線は水物の格言通り、大体、.300程度に収束しますので、これ本塁打が多いとは言えない阪神の打線特性を考えると、今後が気になります。

因みに、どんな打者のBABIPが高いかと言いますと、

上本の.479を筆頭にゴメスの.451、マートンの.414。

特に要注意は上本とゴメスです。

横浜総論2013でも書きましたが、広角に打てない打者のBABIPは大抵さがります。

ベイの梶谷の成績が去年ほどでないのは、梶谷のBABIP.396の反動と考えています。

(広角に打てない打者なので余計に下がったと思います)

打率に関しては、その実力を証明するのに900打席必要との事ですが、まさに梶谷は、その洗礼を受けている最中です。

おそらく、上本(比較的に広角に打っているので梶谷ほど落ちないかもしれませんが)とゴメスも、これから洗礼を受けるんだと思います。

マートンに関しては、割合BABIPが元々高い打者なので、落ちるにしても、そう極端には落ちないかもしれません。

そして、崩壊中の守りに関して

先発も救援も良く点を取られています。

QS自体はスタンが抜けた分、丁度落ちたような感じで、去年の63.2%(リーグ1位)→50%とリーグ4位に落ちています。

先発が抑えれば、その勝率(QS時)は.800(8勝2敗)と機能していますので、先発が頑張れば、昨年同様、なんとかなりそうですが・・・

さて、どうなんでしょ?

阪神投手陣もですが、他の部分で、阪神の場合、変調をきたしてまして、守備が・・・あれ?になっているかもしれません。

チームDERが679と昨年の1位から4位(横浜、ヤクルトと変わらないレベルです。)まで、どどっと落ちています。

結果、投手本来の防御率を予測する疑似防御率3.98に対し、実際の防御率が4.98と大幅に悪化しています。

昨年の疑似防御率、3.62を3.07にまで良化させていた守備力が消失しています。

まぁ、DER.679ですから、仕方がないんですけどね。

出したランナーの残塁率を示すLOB率も、当然ながら悪化してまして、昨年77.2%だったモノが今年は、67.3%とリーグ最下位レベルです。

前項で説明した広島における守りの関係性が阪神の場合、逆転してまして、尾を引きそうな感じです。

元々、内野安打率がリーグ最下位なので、守備範囲に問題のありそうな選手が多いのですが、昨年の中日同様、守りが破たんしかけています。

非常に危ういです。

そして、和田采配。

開幕戦で清水に先発マスクを任せたと思ったら、見切って今は藤井なのか、鶴岡なのか、 梅野 なのか、こう、腰の定まらない采配をしており、大事な捕手を、どう考えているのか気になります。

他にも犠打が上手く行かないので、仕方なく強攻をしたら、成功した等とコメントしていましたが、いやぁ、まぁ、スモールベースボールに適した甲子園という地の利を、どう考えているのか?気になる状態です。

打撃も、守りも、やや心許なく感じます。

今は勢いで野球をしていますが、高いBABIPの数値が平常に戻った時に、試練が訪れそうです。

そこを乗り越えられば、良い秋が迎えられそうですねぇ。

参考

阪神 2013年総括と展望