横浜、戦力分析 改訂 戦略的優位性が失われつつあるかもしれない

ここ数日で大きく、投手陣側で、その余力がなくなってしまった。

横浜現状分析と、その伸び代について雑感 

では余力ありそうな書き方をしたが、

そんな感じではないようである。

あの起用を総括するなら、

焦り。

焦りを感じる起用であった。

須田の代わりが居ないのはわかるが(大本を言うと、味方のピンチを救う藤岡のような投手が居ないので、須田の代役を務められる投手もいない)、十分、その起こるべき事態に対処できる時間、調整時間があったハズと思うのだが、

野手陣への準備との比較で、

投手陣側の準備が遅れを来してしまった。

ロマックについては、ロペス怪我に備えた準備の面もあったのではないかと記事で書いた事があるが、

投手側の、この遅れは、何だろう?

熊原を先発調整させたのは好感が持てるが、結果、

他の中継ぎ陣の戦力整備に後れを来し、

あの起用だ。

かなり不味い。

投手起用に関しては、投手コーチと監督で齟齬があるのか、

野手陣のような危機管理に基づく起用も、きめ細かな配慮も感じない。

第三捕手だった柳田や、他の選手にも出番がなくならないよう野手陣に感じる配慮が、投手側には感じない。

いや、あった。

熊原や、小杉、野川らの起用は、徐々に慣らすような起用で好感を持てたのだが、それとの比較で、

あの起用である。

未だに怒っているわけだが、

そして、あの降格。

落すのは構わないのだが、落し方というのがあるハズでしょう(技術上、二軍でやりきれてない部分のある選手と違い、二軍で十分出来ている以上、何が通用し、何がダメだったか確認させる必要がある、メンタルに問題を抱えている以上、なおさら)。っと言いたい。

小杉と立場を変えて様子をみれば済む話のハズだったのだが。。。

チームもわかっていたと思うのだが、その余裕がなくなってしまったのだろう。

そう考えると納得はできないが、合点がいく部分でもある。

さて、

本来、須田代役を勤められる可能性があった平田のメンタルを棄損させ・・

追い展開での投手も必要だろうに・・・、それほど須田の代役探しが急務なのはわかるが、

それなら、熊原を、もっと早くに落として調整させるべきだったし(中継ぎに空きを作る事で試す)、

積極的に平田や、長田ら、他の投手も試しておくべきだったのだが、

準備出来なかったわけだ。

バケツに穴が空いたから、塞ごう的手法を、

対処療法と言うが、

失敗すべくして失敗している面もあると感じる。

投手陣に関しては、

現有戦力の底上げ、掘り起しでなく、現有戦力の維持のみだったようである。(中継ぎを過度に使わない)

野手陣の起用との乖離を覚える状況である。

大本は戦力読みの甘さなわけだが、

これ、今後に、かなり響きそうである。

先発に関しては、

9連戦が終わるまで、降格させ難いだろうし(再編し難い)、オールスター明けまで難しい状況である。

今永を、即戻して良いのかわからない状況だ。

何より、シーズン通して、問題なく投げた事があるの投手が、

ファンは、あまり知らないかもだが、

先発では久保のみ。

リーリフでは、4、5年前ぐらい前の実績で大原、長田のみと言う状況であり、

近年というカテゴリーで言うなら2年前の久保だけなのだが・・・

あの井納ですら、途中でへばって離脱した実績しかない。

横浜の場合、投手個人の能力(実績がない)と言うより、層の厚さ、バックアッパーの優秀さで、その戦略的優位性を担保していたハズなのだが、その優位性が失われつつあるようだ。

一年を通して投げた事のない先発陣の降板が早まるのは想定通りの展開であり、

そこで、層の厚い中継ぎ陣が上手くカバーし合う展開を、個人的には想像していたのが、いったいどういう展開を考えていただろう。

平田の、非常に乱暴な一軍登板と、

その降格背景を考えると(余裕がない)、思っている以上にドタバタし始めてるのかもしれない。

比較で、他のチームよりマシな面も覚えるが、

決して、悠長に言える状態ではなさそうである。

 一年を通して働いた事の少ない先発投手陣に

 一年を通して働いた事がない中継ぎ投手陣

 そして、経験のない捕手陣である。

プラス、

野外球場横浜で、バックアッパーの準備は欠かせないハズだったのだが。。。

そのバックアッパーに対して、あの起用、あの処遇である。

その背景に危機感があったとは思うが、

どうも、

横浜の優位性が大分、失われていそうだ。

(一方で野手陣の守備力はあるので、去年のような展開にはならないかもしれない。)

ところで、

平田、長田(なんとか頑張って欲しい)の代わりの、代役いるのであろうか?

実は居ない。

加賀は右のワンポイントとしては機能するが、一回を任せられるような投手ではない。

二軍成績だけ見ると、極めて優秀ではあるが、左は大の苦手。

普通の左打者が王貞治になるかと錯覚するぐらい実績上苦手。

一回を任せられた右の須田の代役とはなりえない。

加賀と林(もしくは大原)のコンビなら、それもありかもだが、その場合、野手を一枚削る必要が出て来るし、長い回を任せられない以上、

さらに+αの投手が必要かもしれない。

結構、渋い状態なのだ。

須田の状態自体は軽傷という話だが、展開的に、怪我が理由でなく疲労で二軍に落としざる追えない状況もあり、

藤岡に、相当する選手の発掘をせず、そのまま放置し続けたツケが、

平田の、あの乱暴な起用であり、本人のメンタルを棄損させるような即日二軍降格であり、

長田の、乱暴な起用につながっているのだろう。

シーズン当初から、妙な混乱を投手側に関しては感じているが、

野手出身の監督だからなのだろうか?

準備と言う面で、非常に手抜かりを覚える展開になりかけており、

その手抜かりが響きかねない状況になりつつある。

賢い監督なので、

来シーズンは、アジャストするかもだが、

惜しい状況だ。

助っ人外国人が、セで最もモノになってない状況で戦えている時点で、

その頑張りも覚えるのだが、経験不足。

その経験不足故に、

読み切れなかった部分があったのかもしれない。(危機管理に属する話)

しかし、

味方の残したランナーを、

そのピンチを救えそうな投手が、

今の所、

須田、タナケン、長田(実績上)、大原しか居ないのも、ちょっと苦しくは感じる。

福地にしろ、野川にしろ、ザガーにしろ(三上も、山崎も)、回頭から起用する事で持ち味を発揮しそうな投手でもあり、この部分で経験を積ませられなかった事が悔やまれる。

状況的に、

陰りが見え始めてるが、

どう挽回するのか、そのマネージメントを個人的に注視して行きたい。

今の状況だと、平田を乱暴に起用し、乱暴に落したツケを払わされることになるかもしれない。

平田降格を褒めていた人は、後日、須田不在を嘆くかもだが、その時は、その平田の事は忘れ、須田の代役を準備していなかったチームの戦略性のなさを詰るような気がする。

そんな滑稽な事が、現実になりそうな状況でもある。

9連戦を控え、負け展開で、

何が通じ、何が通じないのか、確認させても良かったと思うのだが、猶更、口惜しい。