横浜、二軍育成状況確認 阪神ファーム成績と一軍に戦力が供給され始めた状況について

本来ならカテゴリー違いですが、

横浜の二軍成績を評価する為の参考資料として位置しています。

前記事

横浜、二軍育成状況の確認の 序論 前資料

ご了解願います。

横浜の状況を理解して頂くには、他球団との比較をした方が分かりやすいです。

中日の二軍状況を俯瞰する為に、前資料として、

横浜の育成状況記事を書いた目的と同じです。

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中日の育成状況 その確認の前に横浜のモデルケースを

以下、阪神さんの状況です。

4年目北條、飛躍の裏にある阪神の新育成システムと超変革の融合

とありますが、

阪神の状況が良くなり始めたのは、和田監督2年目以降。

切っ掛けは中村GMの就任が大きかったように感じます。

もっと言いますと、

南球団社長就任以来、陰に陽にチーム強化に取り組んでます。

中日さんのような派閥争いが原因の強烈な断裂ではなく、球団として失敗体験も成功体験も共有していたのが強みだったかもしれません。

金本阪神と、谷繁中日の大きな差ですが、

前任者が畑を耕し、種を撒き、その芽が芽吹きつつあった状態だった事は大きいです。

かつ、阪神ファンさんが、今は芽が芽吹き始めている状態で、その収穫まで時間がかかると認識できている事も大きいでしょうか?

ファンに支持され難い監督は、その場を維持できないです。

名将の条件の一つかもですが、球場を、ファンを味方にできない監督は流れを失いやすい場合が多いです。

今年も(高木監督の解任理由が成績不振であり、順位も4位であった事で成績に関しては不寛容でしょうか?)、Aクラスにすら進出できないのは谷繁に責任がある論を展開していた中日系さんとの温度差は大きかったように感じます。

その一方で、

戦力分析上、より上位だった(評論家諸氏が上位進出を予想しています)金本阪神が最下位になっても、スポナビ系の阪神プロガーさんは割合、自重的に記事を書いてくれるそうな気がしています。

和田阪神が記録していた3位より順位が下ることを許容してくれた阪神ファンさんと、そうなるように空気作りをしてくれた阪神前フロント(数年の成績低迷を許容するような空気感の醸成)。

そうなるよう、前任球団社長が道筋を作ってくれた事が大きいです。

60歳で退任なさりましたが、普通はないです。

球団とファンの現状認識を埋めてくれています。

球団が、その姿勢を明確にし、情報の非対称性を埋めてくれていた事に対し、中日さんは、その逆だったわけです。

球団による支援も、

金本阪神と、谷繁中日では違い過ぎます。

金本監督的に、やり易い環境が整っていたわけです。

巨人さんも、清武の乱の影響か?、妙な世代間断裂が生じていますが、苦戦しているようには感じます。

1.5軍層すら自前で確保できていません。

クルーズが重宝がられ、脇屋が巨人に復帰した理由ですが、内野を中心に次世代の選手が育ってないです。

その証左に、井端が一塁を初めとして様々なポジションを守り、中日では、おそらく起用されなかったであろう吉川が、巨人では起用されています。

その吉川の巨人での二軍成績ですが、

2015 打率.217 出塁率.255 長打率.261

2016 打率.205 出塁率.268 長打率.300

来年、25歳になりますが、23歳の桑原や、高城、乙坂らとの比較で、成長しているとは感じません。

原監督だから、上手く起用できたのかもですが、

そんな吉川を押し退けて、一軍で起用される若手選手が巨人に居なかったというのが現実です。深刻な状況とも感じます。

厳しいです。

(高橋監督も、本人もわかっていて監督受けています。谷繁もですが。最も、巨人さんの場合、死亡遊戯さんが、上手く球団とファンの情報格差を埋めている部分もありますので、論調的に落ち着いている感触を覚えています)

ある日、突然、チームは強くならないわけです。

その萌芽という意味で、阪神さんは努力(種を撒いていた)し続けていたわけです。

その確認の為に、阪神さんの当該期間中の二軍成績推移(主要野手)を確認していきます。

今年、阪神さんでブレイクした選手と言いますと、

北條(350打席)。

後は原口(310打席)、中谷(130打席)という所になりますでしょうか?

彼らの二軍成績を確認しますと、

2012年 ドラフト2位 北條 高校生

2013年 84試合 266打席 打率 .199 長打率.258 出塁率.271 PA/k=5.7←長打率との兼ねあいもありますが、一軍で通用するかをみる上で重要な指標となります。三振のし難さを表す数字です。長打率との兼ね合いもありますが、目安として7以上でしょうか? 

技術的に確かな横浜宮崎を基準とするなら10以上です。

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2014年 102試合 396打席 打率 .259 長打率.336 出塁率.367 PA/k=5.5

2015年 112試合 463打席 打率 .243 長打率.367 出塁率.318 PA/k=5.3

2016年 一軍へ

まず、気付くのが、育成の方針が長打を伸ばす事に注力している事です。

阪神さんと言いますと、右打ちという印象があるのですが、強く振るを推奨しているようです。

当該期間中、一貫して長打率が向上しています。

(上本や大和世代とは育成方針が違う? この年代の育成状況を確認しても面白いかもですが)

 

二軍成績だけみますと、未だ完全に出来上がっているとは感じません。

早く上げすぎますと、横浜荒波のように未完成の状態で出来上がってしまう危惧もありますが、

順調に数字を伸ばしていますし、一軍でも十分、戦力となっています。(来年、壁にぶつかる可能性もありますが)

2010年 ドラフト3位 中谷 高校生 ←横浜や中日と違ってドラフト上位に高校生野手を獲得しています

2012年 90試合 302打席 打率 .225 長打率.304 出塁率.268 PA/k=4.0

2013年 100試合 353打席 打率 .201 長打率.249 出塁率.279 PA/k=6.4

2014年 93試合 298打席 打率 .190 長打率.314 出塁率.241 PA/k=5.1

2015年 94試合 361打席 打率 .290 長打率.424 出塁率.355 PA/k=6.8

一軍へ

2016年 43試合 145打席 打率 .276 長打率.488 出塁率.366 PA/k=5.0

中谷も、北條同様、二軍でも三振が多いですが、長打率を伸ばして来ています。

また、停滞した年もありますが、育成とは、そう言う面があります。

横浜の大卒、高卒選手が今年、苦しんでいますが、彼らの多くは1,2年目の選手です。

彼らの状況をもって、育成能力が落ちているというのは、早計な判断とは思っていますが、その辺は注意願います。

時間かかります。

2009年 ドラフト6位 原口 高校生 

横浜と違って下位にも高校生野手を指名しています。横浜は全般的に少ないでしょうか?

横浜や中日と違い、二軍野手に駒が豊富です。

そして、両球団に共通するのは、原口のような選手(高卒で6,7年かけて育成した野手)が少ない事です。

高卒4年程度で結果出せ的な記事を中日さん系プロガーさんが中日首脳陣を批判して書いてましたが結構、厳しいです。

4年で結果が出るのは最良パターンです。

また、巨人さんのように出ない場合もあります。

以下、原口の経歴です。

2010年は、ほとんど試合に出てないです。

2011年 48試合 95打席  打率 .329 長打率.544 出塁率.424 PA/k=6.8

2012年 16試合 38打席  打率 .189 長打率.243 出塁率.184 PA/k=12.7

2012年、腰を痛め、ほぼ1シーズン、棒にふります。

この年、育成選手契約へ

2013年 17試合 20打席  打率 .263 長打率.316 出塁率.263 PA/k=5.0

左手の尺骨を骨折 再度育成契約へ

2014年 57試合 129打席  打率 .264 長打率.455 出塁率.310 PA/k=8.0

2015年 131試合 131打席  打率 .220 長打率.364 出塁率.290 PA/k=6.0

原口に関しては、打席数わずかといえど、2011年に開花の兆しを覚えます。

100打席という単位ですが、素養がありませんと、こういう成績を残せないです。

度重なる怪我があって、その大成を阻んでいたようですが、期待されていたように感じます。

阪神さんの育成選手の場合、DeNAや、日ハム系(育成いませんが)に近く少数精鋭(2名、かつ実績のある選手)。

限りなく契約選手です。

埋もれていたより、大事に育成されて来た感じでしょうか?

プロ入り、7年目の24歳です。

怪我もありましたが、体は十分出来上がっています。

倉本は、体が未だプロの体になってないです。

去年よりは太くなりましたが、細いです。(体幹

要は、一軍で活躍できるだけの素地が完成していたわけです。

阪神の今後について雑感

横浜で今年活躍している宮崎と違って、完成しているとは言えない阪神でブレイクした選手たちの多くは三振が多くなりそうな状態です。

三振が多いというのは、頭(目線が動く)が動いているケースが多く(もしくは去年までの中日福田のように体が開く)、北條、中谷、原口も停滞(2年目の壁)するかもです。

ですが、次につながる成績を残せるだけの素地が彼らには十分あったわけです。

そして、

それだけの時間が彼らに与えられていた。

それが重要です。

種は撒いていました。

後は、芽吹き始めた若き木々が、最後まで成長仕切るかです。

一方、

横浜の選手はです。

次記事で本題の横浜二軍選手をみたいと思います。

最後に、

4年目北條、飛躍の裏にある阪神の新育成システムと超変革の融合

の引用を、

平田チーフコーチ「フロントとの戦略で、選手をどうするか、トレーニングを含めて相談して、プランを立てながらやっていた。日本ハムや他のチームも参考にしながらね。

中日が今、苦戦しているのは、

それが2011年に途切れ、2013年に再度途切れ、そのシステムを構築中だからです。

高木監督政権下、付け焼刃的に福田を4年ぶりに捕手に復帰させ、その成長を大きく阻みましたが(深刻な打撃不振に陥っています)、

その重みを理解して欲しいです。

その結果、2013年に、DHで高城並の打撃成績だった谷繁を起用するような悲哀に中日は陥るのですが、その深刻さを理解して欲しいです。

落合GMが勝つための組織を3年で作ると言ってましたが、それは、そのシステム再構築を意味しています。

その3年目が2016年なのですが、そうファンに認識されていません。

回りが努力、継続している中での中断の意味は大きいです。

徐々に回復傾向ですが、その重みを球団首脳陣、ファンが理解してなく、バラバラなわけです。

ファンにそっぽを向かれると、その財務上の問題で、監督人事問題が出て来ますが、

情報の非対称性。

応援したくなるチーム作り。

波乱含みです。

ある程度、チーム状況がわかっていますと、

2016年07月29日

セイバーで見た堂上と横浜・倉本、その比較について、他雑感

少し時間がかかって、8月後半から、なんとなくですが、広島さんを苛めるような気がします。

広島さんと中日さん、対戦が多いですよね。

と、

その編成状態、起用状況から、

その復調を予想できるのですが(打線を固定出来るか、どうかは大きいです)、

どうして中日が苦戦したか、過剰に谷繁采配を指摘していた方々は、森代行のお蔭と総括するのではないかと想像しています。

中日低落の原因は、周平の怪我と、荒木の不調(ゾーンの数字が悪化して居ましたので体調が悪かったと想像しています)が原因と分析していますが、

全体的に怪我人の多かった中日さんは、その二人の離脱(荒木の場合、離脱ではありませんが、戦力ダウンになっています)を補えませんでした。

福田が出場し始めたのは7月。

周平が怪我の状態が悪いのに出始めたのが7月末ですが、

これで、大分打線を組みやすくなっています。

一塁には森野が入り(来季も外国人を中心起用する予定なんでしょう)、戦っていますが、

打線が固定され始めますと、チーム状況好転しやすいですが、そう言う状況なんですよね。

(チーム状況が悪いと、打線を固定出来ないです)

粘り強く点をとるには打線の固定、大きいです。(守備も含め)

結局、選手層の問題になるでしょうか?

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失速気味のベイスターズと中日の共通項、そして雑感 ある意味で順調です

共通項は、

有力な代替案がない事です。(層が薄い)

横浜の二軍状況を確認しますと、記事趣旨で語りつつ、居ないと言っているような状況ですが、

結果、我慢の采配になり易いです。

悪い意味で手詰まり感とでも言うのでしょうか?

周平離脱、2番荒木の状態が悪化した5月以来の3連勝(5連勝へ継続)を、中日がしている理由でもありますが、状態が上がってくるまで我慢していたわけです。

谷繁も、そう言う起用をしていましたので規定路線とも言えますが、

それを解説してくれる中日系のプロガーさんの場合、少ないように感じています。

出来ない(情報の非対称性。その判断、決断をする事情を知らない)から7月の状態をもって、更迭(毎年ですが)を強く希望していたのは、ご承知の事とは思います。

監督は大変です。

そして、そんなファンの多い中日の未来は暗いと思っています。

それを埋める努力(情報の非対称性を埋める努力)が、阪神さんとの比較で、球団側に乏しいですし、苦戦必至と思っています。

だから、谷繁辞めて、ほっとしています。

本当に、お疲れ様でした。

辞めるべきと記事で書いていたのは、ファンと、球団と、チームで溝(ギャップ)があり過ぎてバラバラだからです。

勝ち続けるとチームは弱くなると言う事ですが、

(原さんでなく、なでしこJAPANの状況に近いです)

チーム状況と回りの認識がずれる事で、そのギャップに関係者が苦しむわけですね。

横浜も、中日を他山の石とせず、参考にして欲しいです。

*中日の未来像

記事にも書きましたが、

中日のレギュラー陣(福田、周平、堂上)は、素晴らしいです。

後は、それを支える層の構築。

怪我しないというのは、なかなか難しいです。

福田らが前年2015年に、谷繁に勝敗度外視で鍛え上げられているですが、多分、評価されないでしょうね。

口惜しいですが、そう言うモノとして理解しています。