DeNA史上 文字通りの意味でリーグ一位の打線に想う 何気に打撃もマイナスだったラミレス時代 

ラミレス横浜というと打撃のチームと言われますがリーグ傑出度でみると高い数字を記録できませんでした。

強み?と言われるには疑問な数字を記録し続けています。

 

RC(得点創出力)を元に計算される各年度におけるRCWIN(リーグ平均に対しどれだけ勝利貢献できたかの?数字)でみると 

 

2015年 中畑横浜最終年  +0.48勝 リーグ一位は優勝したヤクルトの+4.86勝

2016年 初のCS進出   -1.08勝  リーグ一位は優勝した広島の+12.50勝

2017年 日本シリーズ進出 +0.88勝 リーグ一位は優勝した広島の+13.87勝

2018年 人工芝張り替えた年-1.72勝  リーグ一位は優勝した広島の+8.49勝

2019年 初の2位      -1.41勝   リーグ一位は優勝した巨人の+7.34勝

2020年 ラミレス最終年  +3.43勝 リーグ一位は優勝した巨人の+3.71勝

 

まず基本的に横浜は2020年を除き強打のチームとも言えない数字だった点。

優勝できて当然と言われてましたが戦力足りないのは過去記事で書いてる通りです。

 

(改修入る前では)打者有利な球場を使用していたのにも関わらず2020年を除き優勝チームと+10勝程度の戦力差が打撃で生じてました。

 

これ、そのまま10ゲーム差と考えて良いです。

そこに守備、走力(除くベースランニング。盗塁、犠打に関してはRCに組み込まれています)らのマイナスが入るわけで・・・

埋めがたい差が生じてました。

これで優勝できて当然と言われても・・・

確かに横浜にはタイトルホルダーいましたが他の野手が打てなかったんですよね。

 

ソト二塁という守備に大きなマイナスを与える布陣を敷きながら打撃でマイナスを記録していた横浜です。

せざる終えないとでも言うべきか・・・

ソト二塁で起用して何とか打撃におけるマイナスを抑えていたとも言えます。

 

そのラミレス横浜が2020年に打撃成績を大幅にあげた理由は

①、ドラフト9位で入団した佐野の首位打者  筒香の穴を埋める活躍

②、梶谷の故障からの復活 2017年以降 年間打席100ほどしか立てないほど故障に苦しんでいます

③、オースティン加入(故障で269打席しか立てませんでしたが

④、やっと2019年以降、柴田が引っ張るようになった 

2020年にキャリアハイの276打席に立つ

 

でした。

この流れを壊したのが三浦横浜により行われたかつて上手く行っていた野球への回帰。落合中日の野球です。

これが上手く機能しませんでした。

 

新方針により神里や細川が苦しみ柴田(本格的にダメになったのはコースヒットを目指すようになった22年以降)が打てなくなったりしています。

大和が右打ち練習し過ぎて愚痴ったり不振の神里を気遣って佐野がもっと初球を気楽に打ちたいと思いませんか?やら

投打にチーム成績を押し下げています。

 

にも関わらず2021年に横浜が記録した数字は

2021年 三浦横浜初年度 +3.24勝 リーグ一位は優勝したヤクルトの+5.58勝

二塁牧加入が大きかったです。

新方針により選手が戸惑っていたのに強い。

最下位ですがあまりに強かった。

aaakkkaaa.hatenablog.com

その横浜をみて21年の失敗経験をもとに普通の采配すれば優勝できるじゃないかと予想してましたが

おそらくしない(できない)とも思っていて

参考記事

ヤクルトと横浜の差について雑感 埋められると思っていた時期が私にもありましたが・・ - 所持雑感

22年優勝できる戦力あると思いつつも

今期、開幕に外国人、東、今永らが不在。

かつチームを混乱させるチーム方針(連載中のテーマ)を掲げたにも関わらずヤクルトに近い数字を記録した横浜。

 

チームが慣れれば。。。

これ、そのまま来期への期待になっていた時期がありました。

多分ダメだろうと21年にオフに書いています。

そして実際ダメでした。

 

 

2022年 最下位からの2位 石井コーチ加入 

+0.33勝  一位は優勝したヤクルトの+8.47勝

前年より数字下げた原因はオースティン故障と前年.300打った桑の不振です。

チーム打撃方針は相変わらず最低限やってまして・・・

aaakkkaaa.hatenablog.com

 

投手面の歪みは中継運用を除きほぼ解消できたのですが

打撃指示がダメでした。

それでもリーグ平均でみるとプラスを記録しています。

 

そして23年 リーグ一位は+7.42勝の巨人。優勝した阪神は+2.74勝。

現ドラで三振するなで調子を崩していた細川をだし彼が放出先の中日で大活躍したのもあってチームに変革の波が訪れます。

RCWIN+0.75勝と前年より数字を上げていますが

大きな流れとしては石井コーチが三振を許容し始めてまして

梶原の抜擢

anatherWeek 今日からの見どころについて、梶原他 23.07.25 - 所持雑感

引用

③、横浜に勢いを与えるかもしれない梶原

課題は明白で選球眼。

二軍での三振率(3.73打席に一つ三振を喫する)みてわかる通りで本来は一軍で通じ難いです。

ボール見逃し率は45%と非常に低く(ソトが74%)。

ストライクゾーンスイング率は88.5%(ソトが73%)。

ゾーン空振り率は17%(ソトが14%、柴田が7.4%)と非常にわかりやすい打撃をしています。

 

選球眼の問題があり初球で勝負が決まる打席が25%(これかなり高いです)もあります。

横浜の求める1番ではないですが選球眼を考えるとドンドン振っていけという事なんでしょうね。

これチームへのメッセージかもで迷いを覚える選手が横浜に多いですが

どんどん行きなさいって事かもです。

打撃は荒いですがチームの停滞感打破に必要な感じです。(必要性を覚えてる?)

ここが24年に通じるポイントだったかもです。

因みに24年梶原には

 

www.chunichi.co.jp

引用

当てにいくことで打撃が小さくなる危険もあるが、あえて「三振しないように」と厳命。

これ。

林の打撃改造もですが基本は当てに行くよりの指導をするんですよね。

森もでしたが

強いスイングをっと言う人が当てに行く打撃も重視して指導しています。

ランナー進める打撃を重視するので当てる事に重き置いてしまっています。

この辺難しいのですが

若い野手には以前ほどは言ってない感じを覚えます。

横浜も期待の若手にプルヒッター多くなりましたからね。

 

ここに明かりがみえていた2軍の育成状況もかみ合って24年につながっていきます。

 

(育成に関しては時系列で記事でまとめる予定 ポイントは大村コーチ再招聘と動作解析専門コーチ就任、横須賀二軍施設の完成でしょうか? ラミレス時代は投打に供給されませんでしたが)

 

 

 

 

 

2024年 今、リーグ一位のRCWIN+8.20勝

リーグ2位が+1.82勝を記録している巨人。

リーグの平均的な打撃成績に対し+8勝以上積み上げている横浜です。

 

過去の三浦横浜は様々な方針が仇となりチームの出力落としていましたが今期は大分影を潜めたと記事で書いている通りです。

最低限を意識するあまり窮屈な打撃を強いられる場面が減っています。

唯一残ってるのが得点圏です。

 

23年にランナー一塁の場面で最低限の意識を緩和したのが大きかったでしょうか?

 

aaakkkaaa.hatenablog.com

 

 

いろいろテコ入れすると球団社長が言明していた通り今期、いろいろ差配がよくなっています。

そこに故障がちだったオースティンが本来の力を発揮し捕手山本が標準以上の打撃成績を残した事でDeNA史上初めてリーグ一位の傑出度を誇る打撃陣を構築できています。

 

ここに石井コーチが関わってるのは事実なんですが

2,3年待ってくださいと言った打撃が今のチームでないのは間違いないです。

難しいんですよ。

彼らの目指す野球。

そしてラミレス時代の横浜をして強打のチームでいつ優勝してもおかしくないと石井コーチは語ってましたが

何処が、強打のチームなんだよっと言っておきます。

 

長所全ぶりの嵌ると強い野球故の幻想。

 

これを見誤っていたのが石井コーチだけでなく優勝できる戦力があるとラミレス批判していた高田前GMもです。

石井コーチらが悪いというよりNPBの常識と一致してなかったと過去記事で書いてる通りでハレーション強かったです。

いまだにバントしないから勝てないと横浜は語られやすい原因でしょうか?

 

この辺に横浜迷走の原因があるとみています。

この影響もあってこれだけの時間、コスト掛かったのかもしれません。

その積み上げ、石井コーチらの試行錯誤の上に今期の打撃成績あるとみています。

 

現首脳陣への批判強く退任求める方も多くなってるようですがやっとここまで来ました。

正直、ここまで時間がかかるとは思わなかったのですが様々、今年は本当に良くなりました。

その先を見守りたいです。

 

若い選手が多く、コーチらの不満もありチームバラバラにも感じたラミレス時代を想うと時間かけたかいあって良いチームになっています。

チームにダメージ与えるような敗戦あっても選手が勝手に立ち上がります。

 

news.ntv.co.jp

 

相手がいるので確約できませんが

今年ダメでも数年以内には優勝できそうな予感もあります。

 

ラミレス時代は、そういう感覚皆無でしたからね。

ラミレスで無理やり底上げして優勝って感じでした。

一年、一年が必死。

即戦力ドラフト以外戦力供給されませんでした。

積み上げ大事です。

 

 

そして奇跡の優勝にむけて先述の

長所全ぶりの嵌ると強い野球故の幻想。

これを全面に押し出して横浜は戦う必然性があるですが今期に限ると幻想ではないのが強みです。

当時はリーグ平均以下でしたが今年は文字通りの意味でリーグ一位です。

 

 

投打のバランス悪いですが何処まで行けるか

残り試合、ゲーム差考えると優勝出来たら奇跡と言われると思いますが

9月、過去一で可能性ある理由です。

 

今の流れは来期以降にもつながると考えています。

不満強い方も多いようですがチームの試行錯誤見守ってあげてください。

 

残り22試合、首位巨人とは4.5ゲーム差。

巨人、広島、阪神の4チームがゲーム差4.5内。

 

横浜は今日9/10から首位と2.5ゲーム差の阪神と3連戦。

首位巨人は広島と3連戦。

自チームだけでなく相手チームの勝敗も気になる混戦です。