ファンの力で勝たせたい山口編 メンタル論でみた対広島戦5/29回顧

追記

とても、すんなり来ましたのtmutuki さんのコメントを追記させてください

今回の崩れは山口なりにチームを勝たせたいと考えて次の失点でゲームが決まると感じてたんだと思います。凄い進歩だと思いますよ。

ヤクルトの原投手の時立ち直れなかったけど内野陣が常に励まし、声をかけてました。

そうやってピッチャーを勝たせて行くのがチームだと思います。

スタジアムの雰囲気もピンチの時ガックリじゃなく信じてるぞって雰囲気になれば彼の力になると思います。

逆に言えばファンの力で勝たせられるピッチャーだと思います。

とても共感しました。

明日から交流戦ですが、暫く日曜の広島戦を題材に連載したいと思います。

日曜の試合は野球の面白さを感じさせる試合でしたね。

主に広島さんが、その練度の高さを見せつけましたが、その試合を振り返りたいと思います。

まず、

最初のポイントは(横浜的には初回、これが痛かった)4回表 広島の攻撃。

非常に良い投球を続けていた山口が突然、崩れます。

切っ掛けは田中への死球

ここで広島さん、横浜を揺さぶって来ます。

ツーストライクの後、走ってくるですよね。

山口も盛んに警戒してましたが、緩急で言う所のカーブを投げ難くなっています。

また、フォークも空振りを狙うようなファークでなく、二塁へ投げやすい変化の小さいフォークになっていたように感じました。

要は的を絞らされたわけですね。

かつ、田中への死球が効いていてインを攻めづらい空気になっており、外角、速球系に的を絞られてしまうわけです。

菊地もわかっていますので、最低でも進塁打の意識で対処しています(これが桑原との差ですが経験値が違いますからね)。

桑原も意識していたかもしれませんが、桑原はフライを打ち上げ、菊池は逆方向にヒットを打つわけです。

さて、山口、田中の盗塁を警戒しつつ、最初から対処はしていたのですが、面白いもので、いざ動かれると、より慎重になると言いますか、2球目、4球目で投げていたカーブを投げづらくなっています。

ツーストライクですので、盗塁=ストライクの場合、エンドラン的になります。

逆方向の意識の強い打者って、カーブのような球、投げづらいですよね。

結局、仕掛けられ始めた5球目以降(カウント、1B 2S)、空気が変わります。

ツーナシングっと追い込んでいたのにイーブンになったような空気です。

そう感じました。

そこまで空気が変わるのなら、別に盗塁されても良いから、打者集中もありと言えばアリなんですよね。(犠打と思えば良い。)

投手タイプや、試合展開にもよりますが、大量点と、一点では違いますから。

そもそもワンアウト2塁って、そんなに点が入らないです。

(ノーアウト1塁とワンアウト2塁では、一点が入る得点確率は変わらない。ノーアウト1塁で懸念すべきは併殺。)

得点確率として劇的に変わるのは1アウト3塁です。

これが試合展開によっては、一番、追い込まれ易いシチュエーションです。

勿論、2塁でも、メンタルに問題を抱えちゃう投手も居ますが、三塁は結構、来る投手多いです。

パスボールを懸念されるようなボールを要求しづらくなりますし、犠打・犠牲フライを警戒しますので高めも使いにくくなります。

投手タイプによっては、かなり追い込めます。

(横浜の初回攻撃もです。あれ大チャンスでしたね。ほぼ同じシチュエーションで広島は先制点を挙げ、横浜は失ったわけです。監督も心の中で舌打ちしたかもですが、まぁ、監督のことですので直ぐ切り替えたでしょう。)

結局、菊池の注文通りの球。

外角にストレートが来て、逆方向に打たれるわけです。

これは多少しょうがないです。

前提で二塁にランナーを進めさせたくないと思っていたわけですから。

一球、インに投げているだけで、菊池に対して優位に立てたと思いますし、バッター集中で考えても有利に立てたかも知れません。

二塁にいかせても、良いやでも心理的に有利に立てたかもですが、

その面で負けたわけです。

駆け引きと言う面で絞られされています。

駆け引きで絞らされましたが、山口の場合、素性が良く抑え切れた場合もありましたので、そこまでのミスとも思わないのですが、

これを引きずるですよね。

個人的に、この場面、山口が心理面で優位に立ち易くするとしたら、

打線が先に2,3点取って上げているケースでしょうか?

そうなっていたら、昨日のデキを考えますと、山口、あのまま完投しちゃったかもしれません。

そうなると、初回の焦り。

采配(監督)でなく梶谷のメンタルがなんですよね。

そこは、もう少し掘り下げたいので、次記事で。(桑原の打撃にも関わって来ますが)

結局、山口は、先制点を与えたくなかったわけです。

ここでメンタルを摩耗した結果(しかもヒットを打たれた)、次の丸で凡ミス(判断ミス)を呼び、中途半端な形になります。

三塁に投げようか、併殺にしようか考えちゃうわけですね。

これもメンタルなのですが、状況の優先順位を整理仕切れてないわけです。

併殺で3塁と1アウト、1、2塁では、断然前者ですが、三塁にランナーを進めたくもない(打ったらランナー、足の早い左の丸ですし併殺自体難しい)ので悩んじゃうわけですよね。

予め、優先順位を何におくか決めておくべきなのですが、メンタルに問題があるので準備できませんでした。

微妙なタイミングでしたので、余計に始末が悪かったかもですね。

この一瞬の逡巡の結果、

中途半端な対応になり併殺崩れで、ランナー1、3塁になります。

その判断ミスを引きずるような形で松山に集中力を欠く投球をして、四球出塁させます。

そして、例の凡ミス。

倉本と筒香の隙を突かれ、先制点を相手に与えるわけです。

最も、エルドレッドに投げた初球の失投。

高めのフォーク。

この時点で集中力を欠いてます。正直、危なかったです。

先ほどの話ではないですが、犠牲フライも警戒していた場面ですので高めは厳禁です。

リスク覚悟で投げても良いのですが(配球絞られますので)、高めのフォークは流石にないです。

当然、低目のフォークを要求したと思いますが投げ切れない。

場合によるとジエンドでしたが、エルドレッド調子悪いんですね。

まぁ、あれは田中に上手く隙を作られました。

タッチアップされないだろう的に感じた守りの隙のようなモノを突かれたと思っています。

先日も、乙坂が、相手が回らない的に判断して(振り向きざまの返球の動きが緩慢に感じました)、鈴木を長躯一塁から本塁にまで返させています。

若いチームなので妙に隙を感じる場面がありますが、経験を通じ、ガンバって欲しいです。

そして、

ツーアウトという事で、バッターに集中でき鈴木を打ち取ります。

ワンアウトと、ツーアウトでは気持ち変わり易いですが、まぁ、分かり易い状態でした。

そして、問題の6回。

5回の裏の大チャンスを逃し、試合展開的に追加点を与えなくない状況で、先頭打者の田中を出してしまいます。

ここで大事なのは試合展開的に追加点を与えなくない状況っと山口に思わせちゃっている事なんですよね。

それは、それで、その通りなのですが、

結果、気持ちが逸って犠打を処理仕切れず、ノーアウト1,2塁にしてしまいます。

ここで、

面白いのが

同じシチュエーションで前の4回で広島は送らず、この回、犠打を選択した事です。

一点の重みが試合展開的に重たくなったからなのですが、山口のような投手には効きますね。効いちゃいました。

何か、ぽかーんっとしたような、糸が切れたような感じにボールが行き、それを見事に丸に運ばれています。

メンタルに問題を抱えている今の梶谷だったら打てなかったもですが、まぁ、しょうがないですね。

残念。

今回、ラミレス監督が珍しく苦言を呈してましたが、

「五回までは良く投げていたが、(バント処理は)一呼吸置いて、スローイングしてほしかった」

この一呼吸が出来ない投手なんです。

ガンバって欲しいです。

で、本人も、

丸に打たれたボールを、

「簡単に入りすぎた。(バント処理を)切り替えができなかった」。

っと反省していますが、

白くなっちゃうんです。

配球とか見ていますと、メンタルで優位に立てず、視野が狭くなり状況判断が絞られる投手に共通するイメージですが、狭くなる。

白くなる。

真っ白になっちゃうんですよね。

高城は、それを見越して、対応しないとダメです。

昔は、一緒に白くなっていたんですが、この辺は、2014年の序盤を乗り越えて以降、前向きに対処しているとは感じます。

あえて苦言を呈するのなら、配球に引き出しを覚えないと言うか、三浦と組んだ時のようなキレを感じないですよね。

良い経験なので、頑張ってください。

荒れ球なので、悩むとは思いますが。。。

良く野球は流れのスポーツとは言いますが、

横浜が先制点を上げていれば、山口は完投していたかもしれない的な、展開のアヤを指しているんだと思います。

以前、数字で、流れはあるかシリーズを延々書いていた事がありますが、数字では見えませんでした。

プロの場合、相手に流れを渡さないように、交互に頑張るですよね。

(勝負所を弁えないと生き残れないです)

マチュアの方が、明確に流れを失やすいとみていますが(メンタルに問題を抱えやすい)、それを身近に感じる投手が山口です。

そして、それを助長させたのが、広島の1,2番。

ポイントで言うなら先制点の場面です。

菊地、良い2番打者になりました。(中日の荒木と重なりましたが、流石に、それは褒め過ぎですかね)

2500打席。

その経験が、その気持ちを、メンタルを、その技術を裏付けています。

あそこで一点を失った結果、より6回が重い展開になりました。

そして、やっぱり5回の裏の大チャンス。

あそこで、点が入っていれば、全く違った展開になっていたわけですね。

じゃー、その流れを辿っていくと何処なのになりますと、横浜の初回攻撃。

メンタルですね。

打撃編に続きます。

余談

山口のような完投していたかもしれない投手の場合、メンタルを殊更、問題視するよりは、完投し易くするような展開をチームが作る必要があると思っています。

彼の能力を十全に発揮させるべきです。

勿論、可能なら、メンタル面を鍛えて欲しいですが、今は、難しいわけです。

山口も苦しんでいると思いますし、頑張っていると思いますが、それでも、出来ない人に詰るような批判は、逆効果になり易いです。

頑張っている人、苦しんでいる人に、なぜ?頑張らないの?出来ないの?的に問いかけても、わかると思いますが、決して良い結果を生みません。

私としては、山口の能力を高く評価していますので、

その能力が発揮し尽くされるようなマネージメントを、采配面で何処まで出来るかわかりませんが、そう言う戦い方をして欲しいと思っています。

おそらくラミレス監督も、それに近い考えを持っていると思うんですよね。

これが教育者中畑監督ですと、また違うのですが、これ、いつか記事ネタで書いてみたいと考えています。