セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の4 2016年7/31

最初に簡単ですが、これまでの経緯をふりかえります。

開幕序盤、横浜は深刻な打撃不振により成績不振に陥ります。

最大で借金11を積み上げましたが、一方で、去年、崩壊した守備がV字回復しています。

この辺、

必然とも言えるセNo.1投手陣について-ラミレス監督の目指しているモノとは? の

で書いている通りですが、

崩壊と言うより、去年の場合、大崩壊だったんですよね。

べいすボールと揶揄されていましたが、

セイバー的には、それ以上の感覚でした。

そりゃ、最下位になりますよ。

もっとも、継続は力なりでV字回復する可能性も十分、備えていた横浜でもあります。

2016年04月13日

セイバーでみたセ・リーグ短観と雑感

開幕序盤も、その素地を見せていた横浜です。

2016年05月13日

セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の2 (2016年5月)

横浜は、その素性の良さを発揮し、チーム成績も戻していきます。

記事中、

前回同様、全体的に混戦模様です。

セの借金(-7)を独占している横浜が、打撃面で、かなりチーム状態を戻していますので、その差、縮小傾向です。

と書いてますが、

混戦感が強い様相でした。

そして、

2016年05月29日

セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の3 交流戦前に

借金返済です。

予想記事が主体のプログですので、

横浜は、倉本次第です。

捕手は高城というバックアッパーが居ますので、ある範囲内(成績は落ちるかもですが)で対応可能を覚えますが、倉本が抜けた場合、攻守で、そのダメージがありそうです。

おそらく、横浜の野手陣で一番抜けると困る人かもです。

スタミナ大丈夫なんですかね。

そんな感じに状況を俯瞰しています。

以下、現在の数字について。

5/29における被BABIPです。

1位 横浜 .288=(1-.288)x100=71.2% 簡易DER

2位 ヤクルト .295

3位 巨人 .295

4位 中日 .300

5位 広島 .301

6位 阪神 .303

これが、

1位 中日 .292

2位 巨人 .297

3位 広島 .300

4位 阪神 .302

5位 横浜 .303

6位 ヤクルト .317

ヤクルトさんの状態が良くないです。

年間ヒット数に計算しますと、5/29との比較で言いますと(チームk/9を7として計算)、

Yx0.705=20アウト 

k/9が7ですので、9回を投げるには残り20アウトを野手が処理する必要があります。 

簡易DER=1被BABIP=0.705ですので、そこから計算して、28.4打席必要。

これが簡易DERで0.683と悪化しており、29.3打席必要となっています。

つまり、約一打席余計(この場合はヒットが増えている)に増えているわけです。

年間換算で143x0.9=128.7本のヒットが増えるわけですが、これ痛いです。

同様な観点で、

横浜をみますと、横浜も20÷(.712)-20÷(.697)=28.1-28.7=0.6 

143x0.6=85.8本ヒットが増える計算になっています。

この悪化要因ですが、

野手陣(ゾーン評価)の守備力を見る事で、投手側(バッテリー要因)かどうか、ある程度、みる事ができます。

UZR 1200 

1位 横浜 4.2

2位 広島 1.1    

3位 ヤクルト 0.6

4位 中日 -1.0

5位 巨人 -2.1

6位 阪神 -5.0

だったのが、

UZR 1200

1位 中日 2.6

2位 広島 1.3

3位 ヤクルト 0.5

4位 横浜 -0.4

5位 読売 -1.7

6位 阪神 -4.3

横浜のチームDERの低下の要因には守備陣も深く関わって居そうです。

関連記事

セイバーで見た堂上と横浜・倉本、その比較について、他雑感

倉本の数値が、良くないです。

疲れもあるかもですかね。

初めてのフルシーズンです。これも含めて経験は重要と思います。

踏ん張りどころです。

一方、ヤクルトは、投手側の方に問題が大きそうです。

イニングも増えて来ましたし、UZRでみますと、

1位 中日 17.3失点防ぐ

2位 広島 8.2

3位 ヤクルト 3.1

4位 横浜 2.3増える

5位 巨人 -10.8

6位 阪神 -28.1 ← 野手起因で増えたと思われる失点を除きますと、総失点がセで一番少なくなります。

となります。

堅守と言われるチームで言いますと、SBが計算上38.7失点防いでいますので、中日さんで、その半分程度の力と考えて下さい。

広島さんと言いますと、堅守のチームと言うイメージがありますが、今の数字は平均より、やや良い程度ですかね。

中日さんは、二遊間でのプラスをチャラにしていた平田、大島の守備成績が上がり全体でみますと大きく数字をあげています。

チームDERでもセでトップとなりました。

全体短観

神がかっていると言われていた広島さん。

確かに一時、神がかかってまして、本当は、あんなに勝てなかったとみています。

神がかっているというのは、接戦をモノにし続けていたわけで、素の力で10ゲームも差を付けるようなチームではないです。

5ゲームぐらいかなぁ。

それでも十分なんですが、接戦をモノにできるようになった素性の良さも覚えます。

去年までなら、

横浜と一緒に、

広島と横浜って良く似ているなぁ。。。というか、巨人って

微妙な差で負けていたのですが、それが勝ちに転化しているわけです。

この微妙な差が大きいです。

これが経験なんですよね。

ある日、突然チームは強くなりません。

監督が変わっただけで、二軍が強くなったと言っている中日ファンの方。

何度も連載記事で書いていますが、もう少し、過去をみてください。

今を語るには過去が重要なんですよね。

その意味で、広島さんは強いわけです。

(ただし、中継ぎだけは・・・ですが。怪我人が出ない事を祈ります。これも、ある意味で過去の経緯が絡んでいます)

広島さんの13番、特に菊池の嫌らしさは、全盛期の中日を思い出します。

この2チームと対戦すると、2番重要(元気だったころの荒木とか、ホント、良い仕事してました)だよなぁっと、つくづく思います。

記事を読みますと、ラミレス監督も反省しているようです。

https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/npb/2016/07/26/post_784/index_3.php

2番石川だけには、監督、タフな要求を求めるのですが、確かに気持ちわかります。

そして、

山口がノックアウトされた(中村が投げた試合)、あの試合で、まざまざ、両チームの2番の差を見せつけられましたが、あれが経験の差なんですよね。

当時、横浜は桑原2番を試していましたが、しっくりこなかったようです。

関連記事

ファンの力で勝たせたい山口編 メンタル論でみた対広島戦5/29回顧 

尚、

勝敗と相関の強いQS率でみますと、

1位 広島 62%

2位 阪神 60%

3位 巨人 56%

4位 横浜 51%

5位 中日 50%

6位 ヤクルト 40%

この数字に異変が生じた時に、従来懸念されていた中継ぎでドミノ倒しが起きるかもです。

ですが、後ろ3人が広島さん、今の所、安定していますし、このまま大丈夫ですかね。

また、広島さんの、総括記事を書くとしたら、塞翁が馬と表現する予定です。

当初編成が目論んでいた、助っ人編成。

野手2、投手2だったら、どんな状態になったか・・・

良い感じで怪我してくれたお蔭で、怪我気味のエルとルナを交互で使えましたし、強力な控え野手陣を活かしきることが出来ています。

中継ぎ投手との比較で、野手陣は陣容が厚いですよね。

関連記事

2016年 広島の可能性 雑感

もし、広島さんが優勝を逃すとしたら、後ろ3人に異変が生じた時とは思っていますが、

大事に起用していますので、あまり考えにくいとは思っています。

本当に優勝を逃したとしたら、編成起因です。

シーズン前、橋聡文を獲得していたら、優勝候補予想(単勝一番人気、軸不動。2.03.0倍的な感覚)としていたのですが、若干、編成側で、その読みの甘さを覚えます。

高橋、今は登板過多が祟り成績を落していますが、

序盤、良い活躍していましたからね。

意外と重要な中継ぎ、橋聡文的な役割 真のファイヤーマンとは誰か?

横浜で言うなら、須田、タナケンが担当し、広島さんで言いますと、今村なのですが、

この分野で、このレベルの投手が登板しますと、接戦をモノにし易いです。

勝ち限定でなく追い展開でも出てくる投手です。

当然、試合数多くなりやすい傾向があるのですが、それ故に疲弊しやすい部分なんですよね。

この部分に今村&高橋何て、凄い楽だったんですが、惜しい。

横浜は、この分野で藤岡が欠けた事で何戦か、落しています。

昨晩、ザガーが、ぎゃーになりそうになりましたが苦戦気味です。

ミドルセットアッパーと呼ばれる分野です。

ここが分厚いと試合が壊れないですし、接戦をモノにし易くなります。

ブロードウェーイを補強していますし、藤岡も投げ始めていますので、完全にアウトはないと予想していますが)

広島さんで言う中継ぎ左腕、ミドルセットアッパーと言いますと、補強どっ真中だったハズの高橋です。

この補強を見送って頂いたお蔭で、もう少し楽しめそうです。(っと思っています)

そして、この分野が壊れると後ろ3人にも影響を与え始めます。

かなり優位にペナントを戦っている広島さんですが、思った以上に、優勝決定時は遅くなるような気がしています。

中日さんとの対戦が広島さん、9月に多いですが、結構、苦戦するじゃないですかね。

丁度、その時期ぐらいに中日の軸が完成しそうですので、最後まで楽しめるじゃないかとみています。

(願望こみです。)

早々にペナントの帰趨が決まるのは寂しいですし、ストーリー的に、つまらなくなるので、終盤、よりアツいドラマが展開する事を強く、強く希望します。

横浜は、調子が戻りつつある阪神さんと、週明けから3連戦です。

ここで負け越すようですと、阪神さんへの苦手意識は決定的になりかねないです。

そんなチーム力差(阪神、横浜を比較して)はないですけどね。

面白いもんです。

そんなわけで筒香に、お願いをです。

日本の夏、筒香の夏です。

ベイの優勝を信じてやまない太郎さんから、無断借用です。

すみません。

ゴロの響きが良くて気にいっています。