暫く捕手関連期の記事が続きます。
伊藤がインしたのは大きな切っ掛けになるかもですが現時点では『かもしれない』。
可能性の世界です。
一方、高城流出により失ったものは確定しています。
掲示板などでの高城への批評を聞きますと彼への評価が低すぎる気がします。
今回、彼の良さを改めて確認するとともに、横浜の後半戦に向けての懸念を記事として書きたいと思います。
まず第一に高城は横浜の捕手陣の中心だった点です。
戸柱、嶺井は経験不足です。
嶺井はまずまずな領域に辿りつきつつありましたが戸柱の経験不足は所々で確認されます。
新人時代よりはマシですが捕手は時間がかかります。
彼らの引き出しは少ないです(嶺井は大分良くなりました)。
一方、高城の場合、番長や藤井に鍛えられた経験、記憶があり引きだしが比較で豊富です。
今の横浜投手陣とは比較にならないほど脆弱な投手陣でリードしていた経緯もあり失敗経験も豊富。
何度も干されかけ、その度に這い上がってきていますが、そこには理由があります。
年齢は捕手陣で一番若かったですが経験が比較で豊富な捕手でした。
故に、彼が捕手陣の中心になって様々アドバイスをした結果、横浜の投手・捕手陣は力を発揮できていた面があったと思っています。
何度か、このブログで紹介しているワイガヤ。
どうやって抑えようを投手陣を含めた試合前全体ミィーティングで行っているそうです。
さらに、捕手陣のみの試合後ミィーティング。
チームとして情報共有と改善を図っていたそうです。
究極の競争社会ともいえるプロ野球で富士通の成果主義とは真逆の世界が、そこにはありました。
なぜ?それができたかと言えば捕手IQを彼らに求めていなかったからです。
だから経験不足の戸柱が起用されていました。
そして、その改善例で一番変化があったと言えば濱口でしょうか?
彼、2017年の開幕当時とCSでは別人のような投球になっています。
2017年開幕当時の濱口をみて、
監督、10勝は出来るとの見立てでしたが、確かに10勝出来そうです。
えげつない、クロスファイヤー投げます。(右打者苦戦しそう)
ただ、コントロールが安定しないので、10敗もしそうですが、そんな投手が貴重です。
私は10勝10敗の投手と評価しています。
粗削り。
日によってばらつきのありそうな投手。
それがシーズンを経るに従い、引き出しを増やしていき悪いなりに耐えるようになっていきます。
当初は高め中心に腕を振るボールで勝負していましたが、いつからか低めもうまく使うようになってきており剛腕というより上手いと呼べるような側面も見せ始めています。
コメントで高城は濱口の使い方を知らないと指摘された事がありましたが丁度、濱口の配球が変化していた時期で10勝10敗から、あれ?に変化し始めた時期でしょうか?
球威が落ちて、えいやっで押し切れなくなった時期でもあります。(その後、機能不全で二軍落ち)
濱口の球威が落ち気味の時に書いた記事です。
この当時は高めを多めに使っていましたが、その高めを狙われ始めています。
この後、試行錯誤があるのですが最終的に。
故衣笠さんから濱口の方向性が見えないと言われたのは懐かしい記憶です。
開幕時の剛腕一辺倒投手が9月には上手いよりの特性も見せ始めてまして10勝10敗投手が貯金を作るに至っています。
まぁ、衣笠さんの気持ちもわかりますかね。
戸惑います。
様々、異例な数字を濱口は残していますが
この点は私、濱口、高城バッテリーを見誤っていました。
普通はリタイヤですが、
シーズン通して、様々、試行錯誤を続けています。
濱口、高城バッテリーは観ていて 本当に面白かったです。
濱口のコントロールが悪すぎて見えにくいのですが一年を通してみると本当に変わりました。
同様な事が高城居ますと他の投手でも起きてまして投手・捕手全体がレベルアップするような状態でしたが、、、
その高城が居ません。
将来的には伊藤ないし嶺井や戸柱が、そうなれるかもですが今年は無理かもです。
伊藤はセの打者、自軍の投手の特徴を知りません。
戸柱は未だ経験不足。
嶺井は、大分良くなりましたが高城のような引き出しの豊富さは覚えません。
不安定な投手と高城を組ませると成績が出せる場合があります。
不調投手と高城を組ませると復調する時がありました。
高城には調整役、アイディアマンのような機能があって、その情報を投手、他の捕手と共有することで成績を向上させていたのですが、
その機能が、あるレベルで失われそうです。
そして解説の野村氏が語っていましたがライバルは味方。
捕手陣で上手い情報交換ができるのか。。。おそらく出来ないのですが(人材のタコつぼか、成果主義の末路)。
(他多数)
個々の成果を追うあまり組織として成果を出せず崩壊しました。
個々の利益が全体の利益にならいのは良くある事です。
合成の誤謬、ゲーム理論などもありますが個々が合理的な利益追求をすると全体でみると損する現象です。
全体最適化と部分最適化は時に相反すると記事で書いたことがありますが競争が激しすぎると、そのようなことが起きやすいです。
捕手評価に捕手IQを求め始めてもいる横浜。
激しい競争。
誰かを軸に起用する。
競争に負けたものは二軍。
彼らの年齢を考えた時。
その意味は重いです。
その劇薬が、どのような結末をもたらすのか?
その結末を見守りたいです。
チームもわかっていてやっています。
ある種の賭けです。
今シーズン最大の賭けなのでは?っとコメント頂きましたが間違いなく劇薬です。
今の捕手陣をもってセ一番とは私は評さないです。
方向性が違います。
競争しなさい。
それが今回の移籍劇を主導した編成のメッセージに思えます。
その競争の先の結末を見守ります。
なお、高城が横浜で果たしていたような機能はオリックスでは発揮できないです。
当たり前ですが自軍投手並びにパの打者の特徴を知りませんからね。
暫く時間かかるでしょう。
最も、オリックスには高城に相当する山崎(ベテラン捕手)が居ますので役割被るかもですね。
ですので他の能力で高城は頑張って欲しいです。
ブロッキングを重視するあまり、かなり負荷のかかる守備をしていましたが濱口いませんし疲労軽減も視野に見直してください。
フルで出続けられる事を念頭にした体づくり守備をお願いします。
応援しています。
しかし、ベンチの応援役、気遣い、様々高城は頑張ってましたが本当に残念です。
野球選手としては物足りないものがあったのも事実ですが彼の存在大きかったと思っています。
高城に対し厳しい批評が多いですがチームに貢献してなかったわけじゃないです。
居なくなったことでチーム力が向上するものと錯覚するようなコメントもありましたが現実は逆に作用する可能性もあります。
その貢献を覚えておいて欲しいです。