の続きです。
ファーストストライクを捕らえて打つという戦術自体昔からある思想です。
別に新しくもないのですが非常に評判が悪いです。
前記事で改めてファーストストライクについてまとめています。
その有用性は間違いないです。
一つの手段として確立しています。
その手段を有効活用してリーグ制覇したチームは原巨人、現リーグ覇者の広島さんと多数の成功例があります。
そんな戦術を頭から否定される昨今の世情に頭を痛めますが手段自体はありです。
そんな手段が否定される原因は一部若手選手の選球眼の問題とコンタクト率の低さ(ボールが前に飛ばないのでアウトになり易い)があると思っています。
打ちに行っても自滅しているような選手が横浜に多いわけです。
成功体験より失敗体験の方が記憶に残る事で批判されやすくなってしまいました。
尚、佐野の逆転グランドスラムは初球打ちでしたが、同じ初球打ちして凡退した場合ラミレスがぁで批判されるのは失策がより強く記憶される事情と同じと考えています。
まぁ、そんな心理描写分析(気持ちはわかりますが)は本論の目的ではないのでファーストストライクについて続きです。
問題は、その手段の使い方なわけですが・・・
比較的マシな批判者として谷繁の言を借りるなら
ファースト・ストライクから打っていけという指示は、未だに続いています。選手はその方針に従うしかありませんが、その中でできること、やるべきことがあるのも事実です。好球必打といっても、全ての打球が前に飛ぶわけではない。その時に、粘る、投げさせる、選ぶといったことも、試合の中では重要になるわけです。
ラミレスにより打ちに行かされているという批判ですね。
さて、ラミレスの現役時代の数字を確認して見ましょ。
初球ストライクゾーンにおけるラミレスのスイング率はストレートで28%弱。
カーブのストライクゾーンにおけるスイング率は40%弱です。
コースや高さを絞り込んで初球を待つ傾向があることが読み取れたのだが,その傾向を持たない選手が1人いた.巨人のラミレスである.グラフからみても,高低やコースによるスイング率がほとんど変わらないことが読み取れる.では何を基準に待っているかというと,どうやら球種であると想定される.
このことより,ラミレス選手はコースで絞るのではなく,ストライクゾーンに来たカーブを狙っているといえるのである.このように球種,球速によるスイング率に差がある選手は他にもいるが,球種,球速のみによる差が顕著な例はラミレスだけであった.
現役時代のラミレス自身がストライクだからと言って何でも打ちに行ってないのですが、なぜか?強制されているという形で訳され流布されています。
自分が現役時代にしてなかった事を選手に求めるのでしょうか?
ストレートで言いますと当時、ラミレスはゾーンの70%超見逃しています。
この数字をもって何でも打ちに行っているというも厳しいと感じるんですよね。
日本で初めて外国人として2000本安打打った選手です。
野球とベースボールには様々違いがあると思っていますが、そんな文化が違う環境下で適応した監督が見下され、頭が悪いとされるわけです。
何かが変とは思うのですが。。。
一方、横浜の結果を出せない野手に関しては谷繁言う通り、
好球必打といっても、全ての打球が前に飛ぶわけではない。
を実践しており、その低いコンタクト率は柴田をみるまでもなく低いです。
打ちにいっても前にボールが飛ばないわけですね。
好球必打を実践できているわけではないです。
参考記事
柴田ですら10回に一回ちょっとしかボールが前に飛びませんでした。
ファール含めないでです。
ヒット1.5本に対し8.5アウト奪われるわけで振りに行けば凡打なわけです。
そうなると谷繁の言う粘る、投げさせる、選ぶといったことをしなさい。
キミは打てないのだから打ちに行くな。
カットして粘れとなるのですが。
これ選手萎縮しませんかね。
実際、神里とか調子が悪くなった際に浅いカウントで打って出れなくなって出塁率下げてしまいましたが・・・
浅いカウントで凡打しますと谷繁ではないですが、何をしている(怒)というバイアス強いです。
広島さんがドラフト哲学で初球打ちを気持ちの強い選手と評しているのは上記が理由です。
失敗を恐れないチャレンジ精神を広島さんは尊んでいるわけです。
それに対し失敗した事を考えて行動しなさいと未熟な打者たちに要求したらどうなるか?
一時の神里のような状況になるわけで打てなくなると。
楠本も2番に座ると他所向きの野球していましたが違和感を感じるんですよね。
そんなに選手を萎縮させたいでしょうか?
ラミレスがファーストストライクを強調するのは萎縮させない意味もあると思っています。
要は戦術の選択を選手に選ばせているわけですね。
その結果責任次第で選手を選択しています。
初球打ち、ファーストストライクの権化の倉本が結果をだせず今、二軍にいます。
筒香のストライクゾーンスイング率は64.7%。
チームで柴田についでゾーンスイング率低いタイプですが彼は横浜の4番でありチームの中心選手として座しています。
そして柴田は、おそらく交流戦で9番野手で先発されるわけですね。
いやねぇ、柴田のようなタイプも好きなんですよ、ラミレス。
というかチームを勝たせるのが目的ですから。
昨年来、クワや倉本らが度々二軍に落ちていますが柴田は一軍に居続けています。
参考記事に書いてます通り出塁軽視と言われますが実態は出塁率順に選手を起用しています。
この点、彼はリアリストでして、その手段に拘りないです。
やりたい野球があるのは初年度に垣間見ていますので知っていますが。
交流戦時に柴田と佐野は起用されやすくなるとみていますが私柴田ではないかと想像しています。
内野で計算できる選手を作りたい。
調整させたい。
ソトや宮崎を2番で起用して調子を戻したように打順を手段として使う傾向ありますので9番柴田で交流戦使われそうな予感あります。
ファーストストライクを打って凡打しても、それを理由に怒らないってだけです。
トータルで考えて何が出来るかを決めて良いよっという単純な話です。
そのためにも選手を萎縮させないプロセスとして初球打ち自体を認めているに過ぎません。
盗塁増やしたいチームが積極盗塁の結果、失敗を批判していたら本末転倒に感じまずが、そういう話です。
この場合、盗塁そのものを否定するのでなく、その技術不足がフォーカスされるべきですが今の論点は、それ以前になっています。
無理に走った結果、批判された日本シリーズありましたが、その是非を決めるのはファーストストライクの場合、選手に選択権あります。
いつ絶好球くるかわからないのに打ってはダメですと・・・
昨年の記事を思い出しますね。
あれは、あれで柴田のような選手には可能ですが。