広島Bクラス時代の迷走と今後 2013年 総括と展望

あけまして、おめでとうございます。

昨年からの引き続きで、ヤクルト、横浜、中日と来て、広島の2013年、総括と展望です。

2013年広島は、97年以来、16年ぶりのAクラス入りでした。

広島ファンの皆様、おめでとうございます。

ばっと過去を振返ってみますと、故根本陸夫さんが監督をするまで、非常に弱かったです。

その基礎を根本さんが作って以降(山本さん、衣笠さん達)、古葉監督時代に黄金期を迎え、巨人と長らくセリーグの覇権を安定的に争っていました。

余談ですが、根本さんが関わった球団、基本的に育成・スカウト組織がしっかりしている印象があります。

っと言いつつ、低迷期に、気の迷いを起こすのですが、ベーシックなところでは、ちゃんとしていると思っています。

そんな広島の低迷が始まったターニングポイントは90年代のFAと逆指名制度が、一つの契機になったのは間違いありません。

間違いありませんが、

個人的に取り上げたいのが、広島低迷期に行われたハイリスク、ハイリターン的なボールの選択。

文字通り超飛ぶボールを採用していた時期があり、その時代の広島のパークファクターは、なんと

2.4倍。

他の球場より2倍以上、ホームランが出易かった時代がありました。

結果、投手が育たず、守備力も大いに低下しています。

低迷期、基本的に広島は、ほぼ全年代にわたり、打者有利なボールの選択をしています。(パークファクターで1.3倍程度が最低ライン)

結果、守り勝つという意味で、その力がかなり落ち込みます。

(黒田は例外。だからこそ、打者天国のヤンキーススタジアムで活躍出来たのかもしれません。)

広島黄金時代と言いますと、強力投手陣を軸とした堅守だったと思いますが、その時代の力が、一度、Bクラス時代になくなっています。

Bクラス時代、センターライン、特に要と言われる二遊間、捕手でゴールデングラブ賞を獲得できた野手が少ないですが、そう言った事も影響しているかもしれません。(攻撃力重視で選手起用していた影響)

それが今年、大いに改善されリーグ3位の守備力を保持するに至っています。

この守備力の安定と、ボールが統一球になった事。

そして、野村監督がスモールベースボールを志向する事で、黄金時代の輝きを徐々にですが取り戻しつつあります。

盗塁の損益分岐点

http://archive.baseball-lab.jp/column_detail/id=146#comment_form

犠打

http://www.sabrmetrics.info/baseball/0024.html

数年間の実戦を基にした練習期間もあり、盗塁成功率は70%。

犠打率は85%程度まで盛り返してきています。

盗塁も、犠打も、1点を奪い取る戦略なのですが、1点がとれるかもしれない代わりに、それ以上の得点期待値を、つまり総得点を、落とす面があります。

リスクを冒して奪い取った、その一点を守りきれるだけの投手力、守備力がないと、マイナスに作用してしまう場合があります

2013年の広島は、その一点を守りきれるだけの状況が揃いつつある過渡期だったと思っています。

(菊池が二塁に、長期間にわたり鎮座するであろう広島は強くなると思います。)

良い意味で過渡期。

つまり、上昇気流を感じるが故に、2014年シーズンの広島、前途洋々に感じています。

そこは、多くの広島ファンさん共通の想いかと思います。

2013年シーズンは、先発投手を温存(中6日体制)し、シーズン後半の勝負所で中5日にしてますし、野村監督の采配も、良くなってきています。

結果的に前年より成績を落すかもしれませんが(他のチームとの兼ね合い上)、チーム力と言う意味では上昇傾向にあります。

今後の広島に期待大です。

次回、成績詳細について触れつつ、個別寸評したいと思います。