前記事の続きです。
苦しい横浜をポジティブに語ってみる、倉本、そして、ノリハルが居ればと思う草々
最初に、
前記事の要約です。
投手
投手陣は、監督が温存していた面もあり、堅調と思っています。
陣容の厚みは4月との比較で細りはしましたが悲観するほどの状態ではないと考えています。
三上の状態も登板間隔があいた事で復調したようですし(フォーシム中心の投法から観音投法に戻りました)、中継ぎは砂田(配置転換するような話もありますが)をはじめ計算できそうな状況です。
守備
ゾーンでみた際、一時、リーグトップに立った守備力はリ-グ4位にまで後退しています。
UZR
1位 広島 +20.5
2位 中日 +20.1
3位 ヤクルト -0.8
4位 横浜 -6.1
5位 巨人 -6.2
6位 阪神 -25.9
ポジション別でみますと横浜は二遊間で大きなマイナスを出しています。
遊撃で-12.1、二塁で-10.5です。
二遊間が記録している、この数字は阪神を別とするなら12球団でも際立って悪い数字でもあり、打たせてとるタイプの投手に大きな影響を与える可能性のあるものでもあります。
最も、昨年と違って他のポジションの数値が良くなっており、2015年に記録したチームUZR-49.6という数字からは大きく改善しそうです。
前記事では倉本を中心に記述していますが、コンディションが良くなかったです。
投手同様、野手に関しても筒香や宮崎に関して、そのコンディション維持に気を使っていた監督ですので、その起用に乖離感を覚える状態ではあります。
あの4月の時よりポジ要素が少ないのは残念ですが、シーズン終盤とは、そう言う面がありますし、
それほど悲観するような状況でもなく、チームが強くなる過程と考えた時、順調とも感じます。
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昨年との比較で投手,守備ともに改善傾向が確認されますし、戦えないというほどではないです。
問題は打線です。
打撃
7月絶好調だった横浜打線。
投手が月別防御率で5.03(今永、山口不在に中継ぎの不備)と、低調な状況を補う活躍をみせ、7月 14勝10敗と勝ち越す要因にもなっています。
7月のチーム打率は.274 得点は127(24試合)を記録しています。
夏場になりますと、春先との比較で投手に勢いがなくなり、打線が優位に立つケースが多く、昨年とは違い、打線に厚みも出て来たので、このままいくと思ったのですが・・・
8月のチーム打率は.213 得点は49(19試合)と前月の半分程度の打力にまで落ち込んでいます。
その主因を読み解くと、
筒香と勝負しなくて済む打線
その一言に尽きると思います。
ストライクゾーンに相手が投げてくれません。
筒香単独ですと限界があります。
筒香を活かす為にも、その前後の打者が重要になるのですが、後ろを打つ二人が深刻不振に陥ってしまい打線として機能不全に陥っています。
勿論、筒香の前を打つ1、2番も機能してなかったのですが、打線が寸断されており余計に得点力を落す結果になっています。
その原因を読み解くと、
今年と言うより今までの経緯が強く影響していると思っています。
要因 昨年の状況との比較
昨年、横浜が記録したチームRC(得点創出力)は546でした。
その内60%を、筒香、梶谷、ロペス、バルディリスで占めており、打線として機能し難い状況でした。
2015年07月
RCでみた得点予測値と実際の得点のひらきについて
概ね、その当時の貧打を今年も継続しているような状況です。
より正確に言いますと、2013年に、その因果の萌芽がありますので、殊更、今年のチームを批判するような話ではないのですが、やはり時間かかりますね。
(別記事で書いても良いテーマと思っています)
2016年は、倉本、宮崎、桑原らの成長もあり、昨年ほど中軸に依存はしていませんが、打撃成績も、ある日、突然良くならないです。
要因 昨年以上に状況の悪い8月の打線
昨年も、横浜は8月の打率が良くありませんでしたが、打線としては機能しており86得点しています。
今の49得点は、かなり酷い状況なんですよね。
じゃーなんで得点が奪えなくなったかと言うと、筒香が機能したか、機能してないかの差でしょうか?
ロペス(.344)、バルディリス(.266)が打っており、筒香を避けにくい状況だったのは大きいです。
筒香を機能させるには?について雑感
筒香の後ろと前、どちらに軸をおくかなのですが、筒香と勝負させるという意味では後ろになります。
歩かせるか、どうかの判断材料について
167、.171と続き、長打も少なく三振をとれる打者なら、迷わず歩かせる事が出来るのですが、これが打率.300、358ですと歩かせ難いです。
例
宮崎四球出塁→梶谷二塁打 ランナー二、三塁 筒香。
四球
満塁でロペス 三振
同じく倉本、三振or併殺
得点0
例
倉本三振 ロペス三振 筒香四球
宮崎 四球
梶谷 二塁打
得点1
本来、これではダメなのですが、筒香の前の選手の出力に課題がある以上、
筒香で終わるより、筒香で起点になった方が得点の入り易いです。
その状況を避けたいと相手バッテリーが考える結果、勝負してくれるわけです。
後ろがしっかりしてくれれば筒香も無理して打ちに行きません。
また、5,6,7に続きますと、そこから代打攻勢もできますので終盤筒香を避けにくくなります。
3番ロペスの意味について
ベースランニング評価でみますと、リーグで下から2番目の選手です。
その適性を考えますと5番とは思いますが、今の打線ですと、宮崎、梶谷を後ろに配置した方が得点力が増す可能性が高いです。
また、リーグで最もベースランニング評価の低い倉本を2番で起用していたぐらいですので、どん詰まりに関しては多少、覚悟で全体の復調を模索していると感じます。
梶谷の走力を考えますと、筒香の前に配置したいのは事実です。
解説者がロペス3番を手厳しく批判していたようですが、意図的には、上記のような感じになるかとは思います。
また、梶谷、筒香と並べてしまいますと、ワンポイント左腕をぶつけられ、終盤のチャンスを逸しやすいです。
そう言うのも意識した上での配置とは思います。
1、2番の出塁力が改善し、全体の得点力が上がってきたら3番に梶谷が復帰できるかもですが、3ロペス、4筒香、5宮崎、6梶谷、7番倉本の並びは暫く固定するような感触を覚えます。
キーマンはロペス
筒香が活躍し、梶谷が本来活きる3番になるためにも、ロペスの復調はチームにとって必須条件です。
開幕序盤低調(勝負を避けられていたので出塁率は.400を超えては居ました)だった筒香も、後ろのロペスが打つに従い打ち始めましたが、筒香と勝負して貰う環境の整備が肝要になります。
後は、いつ?ロペスが復調するかですが、底を抜けつつあるような感じでしたので、そこに期待したいです。
ロペスに関しては、私もわからないですよね。
ボール球を強引に振って打っちゃってヒット、ホームランになるのか、空ぶるのかの差であり、
インコースのボール気味の球を打ちに行って、ファールになってカウント球として稼がれるか、どうかの差でもあり、その打撃状態の判定が難しい選手です。
三塁側にファールがたくさん飛んでいると、体が開いている時に多い不調サインなのはわかっているですが。。。
普通は、もっと成績悪い打者なんですよね。
新春記事で、私の評価的に今年は打てないかもと記事でもふれていますがボール球に手を出し過ぎるのは昔からの傾向ですし、そのボール球がヒットになるのもロペスです。
監督としては平均的に.260打ってくれる選手の方が計算しやすいのですが、好不調の波が激しい選手なのは巨人時代からの傾向でもあります。
その辺は織り込んで付き合っていくしかないと思っています。
一方で、そのまま沈みぱなしにならいですよね。
ボール球投げても抑えられない神モードが発動すると、手がつけられなくなりますが、その復調に、どれだけ時間がかかるかになります。
兆しは見え始めていると思っていますので、そこは期待したいです。
今後
3番ロペスというより、5,6番で宮崎、梶谷を使うのが筒香復調に向けて効く可能性が高いです。
倉本も7番に入りますと、相手の状況をみるのが上手い打者ですので、5,6で苦戦している状態を見つつ打つ事が出来ます。
緊急避難的な処置としては今の打順良いかもです。
3番ロペスというより、5、6番に宮崎、梶谷を配置した結果の、3番ロペス。
そう解しています。
後は2番なんですが、ここはしょうがないですかね。
白崎なり、飛雄馬なり起用しつつ凌いで欲しいと期待したいです。
通例に従うのなら打順が固定され始めますと、打線の状態が上向く事が多いです。
1番 桑原
2番 ?
3番 ロペス
4番 筒香
5番 宮崎
6番 梶谷
7番 倉本
8番 捕手
9番 投手
緊急避難的部分もありますが、上記打線で、暫くいけそうな感触を覚えました。
5、6番にロペス、倉本を配置していた時よりは筒香と勝負してくれそうですし、その結果、全体の打線回りが良くなると思いますので、徐々に上がっていくものと予想します。
ポジ要素として前向きに、その点は強調しておきたいです。
この打線が機能しないとしたら5番宮崎の出来が落ちた場合になります。
が、彼、あまり好不調覚えないタイプの打者なんですよね。
度々、記事で取り上げている昨年の楽天戦で喫した三振の時に感じた予感を信じたいです。
変な打者(他の打者と違う雰囲気をもった打者)というのが、その時感じた印象深さの原因なのですが
梶谷から天才と評されるバットマンの実力に期待したいです。
次記事で、ファームの状況を俯瞰しつつ、現況報告を終えたいです。
結局、調子の悪い選手を使わざる終えないのは、選手層が薄いからなんですが、どう説明したらいいですかね。
ファームの育成機能に問題があるなんて意見もありますが、
ファームで育成していた選手が一軍に昇格しちゃった面もあり、代替選手が居ません。
1,2年目の選手中心にファームでは試合に出場していますが、
二軍成績的に伸び悩んでいるのは、桑原、高城の同期である渡辺(外野)と、乙坂(外野)ぐらいで、
内野は入団1,2年目の選手が中心です。
現状、内野のバックアッパーとして機能してないのは事実ですが、野手の育成は1、2年で結果でない場合の方が多いですかね。
むしろ、中堅選手内野手の不在。
内村であったり、山崎憲晴の影響が大きいと思っています。
思っていますが、いい機会ですので、一度、横浜のファームの状況をまとめてみます。
打線テコ入れのための選手を紹介する記事になります。
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中日の育成状況 その確認の前に横浜のモデルケースを
中日、威勢のいい若手が二軍で見当たらない原因について
中日さんの状況を分析する為に、横浜を比較しましたが、
有力な内野手、編成上の問題(一軍に供給された)で二軍に不在だったと記憶しています。
というより居ないです。
百瀬、山下、柴田と言う入団一、二年目の選手中心に起用されています。
本当は、白根が、もう少し打てると良かったのですが、二軍としては三振が多いですよね。
一応、
モデルケースとして、
飛雄馬を記事で取り上げましたが、二軍成績上、順調に伸びています。
野手は時間かかりますかね。