下記記事でも書いてますがラミレスさんだけでなく前任者の中畑さんも好球必打でした。
参考記事
チーム四球数でみた横浜と広島比較-広島になれなかった横浜 - 所持雑感
その方針を批判する人が多い横浜です。
横浜だけでなく2012年から3連覇した原巨人や2016年から3連覇中の緒方広島もファーストストライクから打て、好球必打なのですが横浜ファンが激しく批判し続けているのは周知の事実です。
その状況をみるに、その重要性を一番理解できてないのは横浜ファンかもしれません。
場合によるとファン歴が長く野球経験者の方がより違和感を感じるファーストストライク。
ラミレスが勝てない原因の一つとされています。
広島ファンさんからも横浜ファンって不思議ですねっと指摘されましたが。
球界のトレドから外れたことを強く主張しラミレスが勝てない理由としているのですから参ります。
頭ラミレス、愚将という言葉を、そのまま返したいです。
好球必打の概念自体、新しいものでもなんでもなく古くからある概念です。
手段でしかない好球必打がよりクローズアップされるようになったのは奪三振力の高まりが理由でしょうか?
歴代三振率上位5人のうち3人が90年代以降から活躍した選手というのも偶然ではないです。
その意味で言いますとアンチラミレス的な思考を持つ人たちは古き良き野球を知っている人たちかもしれません。
さてセの三振数を1980年から辿りますと以下のようになります。
1980年 4730(143試合換算で均しています)
1985年 4568
1990年 5560
1995年 5726
2000年 5860
2005年 6092
以下、先の記事を引用し
2007年5835
2008年5664
2009年5819
2010年5865
2011年5743
2012年5461
2013年5848
2014年5976
2015年6013
2016年6130
2017年6335
2018年6302
チームとして好球必打をし始めたのはセでは第二次原監督・清武・橋上コーチの巨人さんと広島さん(ブラウン監督)と記憶しています。
ほぼ同時期に同じアプローチをチームとしてし始めていますね。
広島ファンさんが好球必打を良く知っている理由です。
背景としては80年代との比較で90年代以降奪三振力に優れた投手が活躍し始めていた事があります。
球種としてはスライダーが標準装備された事も大きいでしょうか?
右投手が右打者により有利になった理由です。
スライダーを投げない投手なんて今は居ないと言っても良いかもですが昔はスライダーを投げない投手も多かったです。
90年代に入ってエグイっと評せるようなスライダー使いが増えましたが伊藤智仁とか衝撃的でした。
横すら、縦すら、スラーブ、まっすら(斎藤雅樹や大野が一世を風靡、この二人も80年代から90年代の選手ですかね。カットボールです)。
バリエーションが多く投球の幅が広がっています。
スライダーと前後し80年代との比較で球速も上がっていたかなぁ。
転がせ信仰も強い時代でした。
あの時代は、それで成績を出せたんですよね。
空振りをしないは重要な要素でした。
重いバットを使う選手も多かったですし時代を覚えます。
そんな時代から軽いバットへと変化してきています。
軽いバットを使う理由ですが直球と変化球への対応です。
90年代以降、空振りし易くなってきていまして打撃アプローチの変更が求められ始めます。
そんな背景もあり早めに仕掛ける必然性が増してきていた時代でした。
そこに統計学的アプローチが入る事でバッティングカウントでの重要性が認識され始め好球必打が従来以上に重視されるようになってきています。
上記手法が効果的なアプローチだったのは当該期間中に原巨人が最初の三連覇をした事で証明できており他のセの球団も参考にし始めます。
三振の増加自体は90年代に始まっており、その対応として今なら数年で起きただろう変化を当時は10年ぐらいかけています。
過渡期でもあり、待ち球で成績を出せていた選手も多かったでしょうか?
未だストレートの平均速度が今との比較で5キロ遅く、高反発球だったことも関係しているかもでしれないです。
ラミレスがファーストストライクを強調するのも当時、原巨人に在籍していた事と捕手と駆け引きしてカウントを整えていた経験も影響していたと思います。
ファーストストライクに批判的な人はカウントの整え方を理解できてないように感じます。
彼らは配球もわかってないわけですね。
配球の要諦の一つがカウントを整える事なんですが(打者、投手双方がカウントを整え主導権を奪い合います)、その重要性を理解できてないわけです。
その結果生じる技術的課題も当然理解できてないわけで私などからすると誹謗中傷と感じちゃうのですが・・・
1980年代のようにカウント(三振の少ない時代)に関係なく打ち易ければ良いですが今は環境的に厳しいです。
柴田のような打撃アプローチが昔有効で、今、技術難度が高いのは上記理由です。
勿論、柴田がカウント関係なく1980年代のような打撃結果を示せれば話は別です。
ただ、その技術難度、以前との比較で高くなってしまいました。
高橋由伸も早打ち打者でしたが2000年代は鳥谷はじめ各球団の主要打者の多くが積極打法を信条に活躍しています。
チーム三振率が5台だった1980年代(低いチームは4.6とか)と7.5を超え最優秀は8.5の時代では打撃に対するアプローチが変わるのも止むえず、その流れの中で好球必打がより重要視されてきています。
1980年代との比較で追い込まれると厳しい環境にあるわけです。
その流れを知らないファンが横浜にはあまりに多いです。
プロが選択するには、その選択の背景、理由があります。
その理由に思いを馳せないのもラミレスに批判的な人たちに対する共通項と思っています。
出来ないのには理由があります。
高城がインコースを選択しないのにも理由がありました。
彼らの多くは事情を忖度してくれないです。
どうしてしない、出来ない。。。
厳しい批判の声に溢れてました。
素人が思う当然と思う事をしない=愚かと決めつけるのでなく、その理由を考えて欲しいです。
見落とす事情があります。
こちらに来る方のコメントに、そんな考え方があるのかと知る事でクールダウンできるそうなんです。
相手の考え、事情を知るのは大事です。
その知るを疎かにして欲しくないと願っています。
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