チーム内の序列についての雑感

前半戦首位から最下位転落……

DeNAに足りなかった勝者の精神

の後半、

「レギュラーの固定化」を駒田さん、提言していますが、

実は、中畑監督、レギュラーの固定化自体、何度も試みています。

明確な序列を敷いた状態で、シーズンをスタートさせる事が多いです。

(一度見切られるとなかなかチャンスを貰えませんでした。今年は未だ、チャンスを与えた年と感じます。我慢して起用すると言うのは、割を食う選手も出て来ます。)

今シーズンで言うなら、シーズン当初、明確な序列がなかったのは、センターぐらいだったでしょうか?

昨年、遊撃手として最も出場した山崎は、今年、遊撃で、ほとんど出場出来ませんでした。

二軍のポジションみてもわかりますように、

白崎が二軍で守っていたのは二塁。

倉本に明確なレギュラーポジションを与えていたのは明確です。

一方、山崎は、

第三捕手的(守備交代選手としても見られない、基本的にリスク管理上、最後まで出場出来ない選手)な評価を受け、その結果、試合出場数を大きく減らしています。

そこには明確な序列がありました。

結果、どうなったかと言うと、

「意図的にレギュラーを作り上げる」が横浜の場合、上手く行かなかったように感じます。

結局、白崎は二塁で準備していたハズですが、遊撃で起用されましたし、

二軍で、三塁で起用されていた宮崎は二塁へ。

玉突き的に選手が移動しています。

横浜的には、倉本の打撃(本当は守備も)、かなり誤算だったんでしょうね。

実績のない選手を起用するリスクを織り込んでいませんでした。

「意図的にレギュラーを作り上げる」のは難しいです。

梶谷も、結局、覚醒したのは2013年(二軍での経験が活きています)。

無理して起用した2012年は、伸びませんでした。

伸び時と言うのがあると思うのですが、技術的課題をクリアせずに一軍出場させ続けますと、伸びません。

高城、黒羽根、石川・・・そして倉本と、苦労している事も多いです。

成功例として、筒香を駒田さん、指摘していましたが、それは、それに相応しい実力があるからです。

無い場合、

2012年、無理して筒香を起用しても、問題があると、2013年のように活躍できません。

本格的に活躍し始めたのは、2014年。

大村打撃コーチが二軍で筒香を指導し始めたからと思っています。

始まりは2年前。DeNA筒香嘉智はいかにして覚醒したのか?

広島の堂林もですが、使われべくして、使われませんと、本当のレギュラーになれません。

中日の福田もですが、技術的な課題をクリア出来ずにシーズンを終えています。

無理して起用しても、チーム勝敗を悪くするだけで、選手の成長につながらない場合もあります。

相矛盾するのですが、

育成段階から長期プランをしっかりと立てて、強くなるための土壌を作っていかないといけない

それが大事です。

一軍で起用するに相応しい技術的土台があってこそ、

序列が有効に機能するのですが、

その力が当該選手にありませんでした。

この場合、駒田さんが言うように、無理して序列を決める形はマイナスに作用します。

以前、仁志選手が言ってましたが、

序列とは、自然に出来上がるモノで、、

http://sports.yahoo.co.jp/sports/baseball/npb/2014/columndtl/201404270002-spnavi?page=2

使われべくして、使われないと、真のレギュラーとはなれません。

高城が、2012年、2013年と、一軍で、チャンスを与えられましたが、

使われるべくしてでなく、若いから(期待)で起用されています。

結果、

その当該期間中に、高城が伸びたかというと、私は感じませんでした。

厳しさがないと言いますか、こう、ワンプレイ、ワンプレイが雑だった印象です。

高城が一人前になったと感じたのは、

第二捕手すら奪われそうになった2014年の前半です。

あの時、彼は自力で、その場を奪い返した事で、今につながっています。

その経験があるから、

その拙いリードで、井納の専属捕手ですら剥奪された2015年初戦での失敗に腐らずに、奪いかえせたとみています。

黒羽根が自信喪失し、レギュラーを失いましたが、

そこで、奪い返せるかで真価が問われます。

公平な競争を通じ、序列が決まることで、

選手は頑張ります。

残念ながら、横浜の場合、レベルが低いので、

選手たちがそこまで頑張らなくてもチャンスをもらえた

というのはあったと思いますし、3000打席を超える石川が試合出場数ほど、レギュラーらしく感じないのも、真の競争を経ずに試合に出ていたからと感じます。

以前のベイスターズは、TBS時代、DeNA問わず、弱かった事もあって、期待で優先的に起用されています。

駒田氏は、今年に関して言及しているようですが、私個人は、今年に関して、頑張らなくてもチャンスを与えられたとは考えていません。

与えられたレギュラーですと、逞しさに欠けるものとみています。

これは2012年の高城や、筒香をみてです。

また、ライバルらしい、ライバル不在だった石川に対しても若干、そう言う弱さを覚えてます。

>世代交代はチームが優勝を目指す中で自然と行われるべきであり、無理やり敢行されるべきものではない。

の、一方で、「レギュラーの固定化」。

相矛盾する課題とも感じますが、

やはり基本は、

筒香や、梶谷のように、使われるべくしてレギュラーになるのが一番と感じます。

やっと、本来あるべき姿で、

競争を通じて、レギュラーが決まりつつあるのかもしれません。

中堅、二遊間、捕手で、私は明確な序列をつけるのが難しく感じていますが、

その激しい競争の結果、

本来あるべき序列が形成される事を期待しています。

その選別(チーム内序列)を、中畑政権下で出来きるのが理想だったのですが、結局できませんでした。

チームの成長は一時的に鈍化するかもしれません。

その競争を通じて、本来ある形に正常化する事を望みます。