完成している菅野と、未完成の藤浪について雑感

前田の後を継ぐのは?

っと言う意味で、他のプログで議論になっていましたが、

前田と、菅野のフォーム比較で言いますと、

巨人・菅野智之投手のピッチングフォームを分析する

にありますように、

菅野は上半身の使い方に課題を抱えてはいます。

勿論、ご本人、並びに巨人軍も、その課題を承知していると思いますが、

今のフォームでも試合では十分通用しています。

これが、難しい所です。

一方、藤浪の場合、元が元だけに(クロスステップを修正したり、様々試行錯誤しています)、修正せざる終えず、

その理想に向けて、着々と、挑んでいます。

さて、

ほぼフォームが固まっている菅野と、

フォームが固まり切っているとは言えない藤浪。

その評価は、どんな感じなのでしょうか?

QSや、安定度、WHIP等をみますと、投球が安定している菅野が藤浪を圧倒しています。

藤浪の与四球率は菅野の約2倍ですし、藤浪の被出塁率は.310です。

RSWIN(リーグ平均の投手と比較して何勝出来たか?)で比較しますと、

菅野の2.94(リーグ3位)に対し藤浪は1.14(リーグ7位)。

統計学的な評価(数字)において、安定度の高い菅野は藤浪より評価が高いと言えそうです。

一方、現時点で、藤浪のストレートは菅野を凌駕しています。

菅野もMAX155キロのストレートを実績上投げれますが、藤浪は、荒げずりながら、もう既に、その上を行っています。

未完成の状態で、その上を投げているわけですので、当然、藤浪への期待値は高くなります。

投手として非常に総合力が高く完成していると感じる投手菅野と、発展途上の藤浪。

伸び代と言う意味で、どちらがより魅力的に映るかは明白です。

最も、菅野も、現時点で素晴らしい投手なんですけどね。

リーグタイトルをとるような投手です。

悪いわけがないです。

ただ、ストレートの質と言う意味で言いますと、これ以上は難しいと感じる部分もあります。

(菅野が投じる155キロぐらいで空振り率が期待値で8%程度あると考えていますが、巨人の場合、打たせてとる野球をチームして志向していますので・・・)

一方、藤浪の、それは、158キロで、空振り率10%近くまで来ています。

長い回を投げる先発投手で、かつ、変化量の少ない直球で、空振り率10%を狙える投手は希少です。

もっと言うと、短い回を投げるリリーフでも希少です。

昨年、その10%を超えられた投手は、中継ぎでは、中日又吉、阪神呉、巨人マシソン、ヤクルトバーネット、オンドルセクぐらいでしょうか?

先発は、広島前田7.6%、巨人マイコラスが7.5%、阪神メッセが8.8%です。

長い回を投げる先発投手として、藤浪の直球は次元が違う領域に達しつつあります。

そもそも、比較となった前田、直球より、スライダーをより多く投げる投手です。(直球の比率は30%)

菅野と前田、実は配球スタイルが良く似てます。

投球スタイルで似ていると言う意味では、菅野方が近いかもです。

試合を作ると言う意味で、前田と菅野場合、共通点が多いです。

この辺、低めを強く意識している巨人と広島で、似た傾向があるかもしれません。

まぁ、どちらが下か、上かでなく、

その成長を、その知恵を野球ファンとして楽しみたいです。

その成長を楽しむ為にも、前田の右ひじを、警鐘として、投げ過ぎには気を付けて欲しいです。

前田、爆弾を抱えていた右肘を読んで雑感