読者の方に、お願いされた事だったので、
個人的な雑感を。
本来的には、統一球の反発係数をみるのが正解ですので、それを知らない以上、かもしれないの世界です。
以下、それを前提の上でお読みください。
昨年、前年との比較でホームランが大きく減った事(セ738→696本=42本)で低反発球とも言われたプロ野球でしたが、実際の所、どうだったのでしょう?
このファクターだけみますと、低反発球になったとも感じます。
ところで、
ホームランに関係する数字とは、反発係数以外に何があるのでしょう?
打者の技量
投手の技量
球場の広さ
ストライクゾーン
・
・
・
っと幾つか、
主要ファクターがあり、一つの因子の影響だけと言い切れない場合があります。
打者に関しては、主要外国人打者が怪我で離脱していた為、大きく数字を落しています。
代表的な選手としては、バレンティン、エルドレッド。
この二人だけで、68本→20本と48本減らしており、セの減少分の・・・、この二人のホームラン減少だけリーグ的なホームラン数の減少の話が終わっちゃいますね。
投手の技量
ゴロボーラーが増えている影響(ツーシム、ワンシーム、etc)で、ホームランが減ったかもしれません。
代表的な投手としては、黒田、ジョンソン。
とも関係しますが、相対関係で議論されるべき話になります。
球場の広さ
セでは球場改修ありませんでしたので関係ないです。
ストライクゾーン
ボールが当たりません。
個人的に、この影響が大きかったのではないかとみています。
試合時間短縮目的で、ストライクゾーンを広めにとったようですが(ストライクか、ボールか悩んだらストライクと指導したらしい)、
この結果、春先、
セ、パ伴に、大きくホームランを減らしています。
交流戦ぐらいから、ストライクゾーンが元に戻った感ありましたが、モヤモヤ感自体、覚える状況でしたね。
次に低反発球になると、他の数値も変化するのでしょうか?
一番、影響を受けると思われるのは、野手のインプレーのヒット率。
2011年、統一球が導入された際、このインプレーのヒット率が下がります。
当たり前ですが、反発係数が低くなりますと、打球詰まりますので、DER(BABIPが低下)が上昇するのですが、
このDERが低下したチームが2つありまして、
阪神と横浜です。
リーグ平均でみますと、前年よりDER自体は上昇しているのですが(神宮のDERが上昇している)、この2チームは…
もし、昨年が低反発球だったするならば、
この2チーム、相当、守備力が落ちていたと考えて良いです。
勿論、そういう解釈も成り立つのですが(阪神、横浜のゾーン守備をみますと、評価が芳しくなかったので否定できない部分もあります)、
確信をもって低反発球とも言えない数字が昨年の場合並んでいたわけです。
2011年の場合、関係する諸数値が、総て、
低反発球と見られる数字の挙動を示しており、そうだったのねっと納得できたのですが、
今回(2015年)は、相矛盾する数字もあり、怪しく感じてはいます。
尚、2013年、前年との比較で高反発な統一球が使用されましたが(加藤コミッショナーが辞任した件)、
この時も、
高反発と思われる数字の挙動。
具体的には、BABIPが上昇し(DER低下)、ホームランが増えています。
大きく反発係数が上下しますと、他の要因を打ち消すような勢いで数字が上下します。
それらを踏まえますと、反発係数が2011年、2013年並みに大きく上下したとは考えにくいのではないかとみています。
(かもしれないですが)
尚、このBABIP、反発係数以外のモノも関係して居まして、
具体的には、芝。
ヤクルトが、球場の人工芝を張り替える事で、チームDERを上昇させた面があったかもです(チームDERが大きく上昇しています)。
西武・秋山 新人工芝は安打減?「ゴロヒッターには厳しい面も…」
ホームランが減ったから、反発係数が低いのでは?は推論としては成り立ちますが、
これは、
防御率が悪いから、反発係数が低いという推論と同じ面があり、注意が必要です。
ある因子だけ取りあげて、こうに違いないと断定するのは難しい場合があります。
結果を構成する因は多々あり、
その因数が多ければ、多いほど、一概に言えない場合があります。
ホームランとの比較で、防御率の議論が難しくなるのは、失点するという果に対し、
それに影響する因子が、ホームラン以上に多々あることで、わかるかとは思います。
(故に防御率の年度相関はホームランとの比較で悪いです。これは打率についても言えます。BABIPが運不運の数値とも言われている所以ですね。)
以上、私の、かもしれないの雑感でした。
低反発球ではない についての雑感
余談
人口芝の張り替え、遊撃大引、捕手中村・・・
等々の影響もあり(あったとみています)、
神宮のヒット、
ヤクルト側の守りで(投手)、前年の611(ホームラン除く)→513本。
攻めで(打撃)、 573→425本。
合計しますと、1184→938本 ホームランが関与しないヒットが250近く減ったわけです。
率にして20%も、インプレイの安打が神宮で減少したわけですから、インパクト大きかったですね。
長打力のある打者や、技術のある川端は除きますが、
それ以外の打者は、今年も苦戦するかもです。
この辺、他球団もヤクルト対策の一環で、ゴロは打つと、詰まり易いというのは承知していると思いますので、どう対応するのか興味深いです。