セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の2 (2016年5月)

前記事から一っか月たちましたので、時報のような形で守備力短観についてです。

4月13日

セイバーでみたセ・リーグ短観と雑感

意外に思われるかもしれませんが、混戦模様なセの状況です。

っと、当時の短観記事にも語っていましたが、その予想通りに、混戦模様が漂い始めています。

今回、攻撃面に関しては語りませんが、結局、万全なチームがなく、ポジとネガが交互に点滅しているような感じで混戦感に拍車がかかっているような状態でしょうか?

今回、バッテリーも含む結果であるチーム被BABIPと、守備力だけみるゾーン評価で、前回と同様、短観と雑感を語ります。

尚、横浜に関しては別枠で。

これは、これで面白く、ラミレス監督が石川を起用する一端かもしれませんね。

メンタル云々記事も書きたいのですが、此方は生もの(変化する数字)ですので、忘備録的に書き留めておきます。

さて、

まずは、チーム総失点と相関の強い被BABIPです。

一種の打率のようなものです。

ゾーンは結果というより、その数字を出す為の根拠なようなモノで、走塁能力(盗塁)における50mタイムみたいなモノです。

50m走早くても、盗塁が上手いとは限りませんが(他の問題で結果が出ない)、そう言う関係性です。

ゾーンが悪くても、被BABBIPが投手側からみて良い場合(打球を殺している)、それはバッテリーによる力が大と私自身は理解しています。

4月13日は以下の通りでした

各チーム被BABIP

1位 ヤクルト .276=(1-.276)x100=72.4% 簡易DER

2位 横浜 .286

3位 広島 .286

4位 中日 .291

5位 巨人 .311

6位 阪神 .317

被BABIPの意味合いについては、前記事にもふれていますので、その根拠につては省略します。

計算上、1位 ヤクルトさんと、6位 阪神さんでは年間ヒットで228.8本程余計にヒットが打たれおり、かなり勝敗に直結し易い数字と考えて欲しいです。

では、この数字がどうなったかと言いますと、

1位 中日 .283

2位 ヤクルト .293

3位 広島 .296

4位 横浜 .306

5位 巨人 .309

6位 阪神 .312

になりました。

一方、ゾーンは、

4月24日

倉本、守備でも頑張っています、URZでみた各チームの守備力について雑感

数字はURZ1200です。

http://1point02.jp/op/gnav/leaders/tm/tfs_advanced.aspx?sn=2015&lg=1&tm=0&ps=0&pn=-1

より

1位 ヤクルト 6.2 

2位 中日 4.8    

3位 横浜 2.9

4位 巨人 -1.3

5位 広島 -2.4

6位 阪神 -3.3

1位 ヤクルト 2.2 

2位 広島 1.7    

3位 中日 0.4

4位 横浜 -3.2

5位 巨人 -3.5

6位 阪神 -7.7

です。

被BABIPは、バッテリー要因も大きく、誰が投げて(シュートとか持っていると低くなります)、誰がリードするかで上下する部分もあり、個別寸評は省きます。

URZについては、簡単に寸評を。

ヤクルト +6.2→+2.2

URZ1200で+15.2(チーム遊撃+3.7ですので、大引以外の他の選手は良くないようです)を大引が記録していますが、他の選手が数値を落しているようです。

昨年も大引が守るか、いなかで、山田や川端らの数字も上下していた印象があり、この辺、横浜と同じ理由かもです(石川を批判するつもりはないですよ)。

現在、遊撃は大引が継続して出場し続けていますので、そう大きな落ち込みはないとはみています。

石川の数字変化をみてていて思うのですが、守備(指示)も、試合勘みたいなものがあるかもですね。

広島 -2.4→+1.7

大きな所ではルナ離脱による守備力強化と、菊池の状態が上がって来ている事が影響していそうです。

昨年、両ひざを痛めた状態で強攻出場していた影響から、完全には戻ってないようですが(守備範囲の数値をみる限りでは)、良くはなっていますね。

二遊間の連携も上がって来てますし、プラス材料とは思います。

確か、守備範囲を表す数値がマイナスでしたからね菊池。

今は+0.6ですので、期待したいです。(2014年は、その数値が+12.4でした)

中日 +4.8→+0.4

開幕当初、周平、三塁で良い数字を出してましたのですが+20→+3と大きく数字を落しています(印象に残っています)。

後は、レフトに定着したナニータ(-25)が数字を押し下げています。

遊撃-15のエルナンデスの代わりに堂上(+4.5)が出場し、荒木(+8.0)と居ますとので、これ以上は下がらないと予想しています。

4位 横浜

記事を起こします。なかなかに興味深いです。

数字で急低下したのは、倉本(+10.6→-6.1)です。

個人的にはポジティブに介したい所です。

横浜の将来的な伸び代と言いますか、やっぱり倉本って空気読める子な気もます。

私の倉本評とも合致しますので、その方面で語る予定です。

ラミレスさんの野球と相性が良いかもです。

心配させちゃうと良くないので、一言。

個人的な予想では、この辺で下げ止まる予定です。

5位 巨人 -1.3→-3.5

大きなマイナスを記録していた坂本の状態が復調気味です。

下半身の状態も、戻って来ているようですね。

マイナスから+12と戻しています。(RngR守備範囲 +1.9)

坂本も、菊池同様、病み上がりなのですが、昨年記録した守備範囲RngRの指標+25.0に向けて、何処まで数字を戻して行くか注目したいです。

後は、まぁ、村田さん、ギャレット、クルーズと大きなマイナスを記録しており、+を記録(規定以上の守備イニング必要です)できているのが、小林一人ですので、状況的に数字上りそうもないです。

片岡・坂本の二遊間を押し出せば、昨年と同様、他のマイナスをカバーできるかもですが、今は、ちょっと苦しそうですね。

6位 阪神 -3.3→-7.7

ヘイグや横田が二軍に降格し、守備評価の高い大和や、三塁も今成が守っていますので数字上昇すると思ったのですが、むしろ悪化しました。

二遊間の数字が大変良くないです。

全体短観

投手も含む守りの力

あれだけ怪我人が出ている中日が、粘り腰を発揮しています。

先日まで対戦して居ましたが、本当に嫌らしい打線でした。

ただ、一方で先発不足による中継ぎ投手陣への負担はボディブローのように溜まっていくハズですので、今の勢いが何処までつ続くか難しいかじ取りが続きそうです。

巨人は、もう、かなり中継ぎがぁ。。。

これはヤクルトさんもですが、何処かで誰かが離脱しそうです。

特に巨人さんの場合、

意外と重要な中継ぎ、橋聡文的な役割 真のファイヤーマンとは誰か?

にも書いていますが、高木らの離脱が響いてまして、登板過多気味になっています。

尾花コーチもわかっているとは思いますが、今は我慢と言いますか、2軍調整中の実績ある投手が戻ってくるまで、ともかく耐えるしかない状態です。

この部分が脆弱ですと、横浜の藤岡離脱と同様、ドミノ倒しに影響を受けかねず、本当にイタイです。

ヤクルトさんは、例年通りですので(チーム準備している)、やり切れる気がします。

昨年、やり切りましたし、その実績を重視したいです。

高津コーチの存在が心強いです。

広島さんは、先発が割合、長い回を投げていた影響で、それほど中継ぎ投げていません。

降格再編もあり集中的に誰かという状況にはなってないです。

居ませんが、ご承知の通り、先発ローテが抜けてしまい、頑張り時を迎えています。

阪神さんは、横浜を除く他のセのチーとの比較で先発ローテが安定していますが、岩田、藤川が開幕ローテを外れています。

一方で、巨人で言う高木や、横浜で言う藤岡に相当する高橋が頑張っています。

この人居なかったら、ドミノ倒しで酷い事になっていたかもです。

WHIP1.34(ランナーどれだけ出すかの指標)ですので完全無欠ではないかもですが、こういう投手の存在が、チームを助けます。

そして、横浜。

先発ローテは6人が揃っており、しかも下では久保と三嶋(スピードが出てないそうですが成績上、宜しいです)が待機中。

番長も居ますので、セで最も厚みがあります。

この辺は、

苦しい横浜をポジティブに語ってみる

にて語っている通りですし、

エレラ肩痛再発など、一部の誤算もありますが、概ね、良い感じかとは思います。

この投手力

質というより(質もあると自負していますが)、陣容の厚み。

少々の誤算にもビクともしない厚みがあることで一年間戦えます。

誤算なく戦えることは、稀ですから、非常に心強いです。

前回同様、全体的に混戦模様です。

セの借金(-7)を独占している横浜が、打撃面で、かなりチーム状態を戻していますので、その差、縮小傾向です。