ゾーンでみて急低下した倉本(復調気味な石川)の守備について、その理由と考察、雑感

個人的に着目していた選手と言いますと、倉本と、宮崎、そして山口の3人を私は特に注目してみていました(見ています)。

2015年シーズンオフに個別で記事を書いているのは、この3人のみです。

三者三様理由は違うのですが期待の眼差しで見守っています。

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山口に関しては、ラミレス采配が上手く行くと仮定した場合、その浸透度の目安、仕事ぶりのデキを図るポイントとして期待してみています。

宮崎は普通にやって貰えると思っており、自分の目の確かさを。

たまにいるんですよね。おっと感じる瞬間がです(昨年、感じました)。

その、おっ!!がどうなるのか注目しています。

どうしても捕手目線でみてしまうので、相手捕手が嫌な顔しますと印象に残ります。

宮崎が三振(楽天戦)した時に感じた直観です。

そして、活躍しそうな選手と言うのは、同じように回りも思うようです。

宮崎に関しては数字でも、さらに一段上に上りそうな空気、論拠を見せており、かなり期待できそうな状況になりつつあります。

記事ネタとしてはわかっているのですが、後回しにしまして、

今回は、

倉本。

此方も、見てて面白いと言いますか、

打撃は、それこそ全く期待してなかったのですが(体が出来上がってないです。今後、どう体を作っていくのかも含め注目しています。)、この急成長です。

各チームからマークされるようになったのは大きな成長と感じます。

その対応も楽しみですが、守備。

昨年、ゾーンでみた際、評価が低かった倉本の守備ですが、あるレベルで成長するとは思っていました。

そして期待通り数字をだし急低下してしまいました。

その理由を考えた際、これが横浜の伸び代と感じると伴に、ラミレス監督が石川に拘った理由の一つとも感じてます。

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ゾーンの数字変化に関してはモニターリング自体はしていました。

ですが、こういう挙動をするとは思ってなく、記録として残して居なかったのが痛恨と感じてます。

が、今後は、面白いので、記録として残して行きたいと考え、シリーズ化する予定です。

もしくわ、シーズン終了後にまとめて記事化するかですね。

倉本、守備でも頑張っています、URZでみた各チームの守備力について雑感

にて、倉本のゾーンにおける守備を報告しましたが、URZ1200で見た際、前年の-9.5→+10.5と大きく、その数字を回復させています。

勿論、試行錯誤数の問題がありますので、前年の数字と、そのまま比較するのは間違いなのですが、昨年の場合、通期にわたり数字(後半多少、戻した記憶もありますが)が下位低迷しており、非常にポジティブな結果と感じています。

その後、倉本の数字は

+10.5→-3と落ちました。

セイバー(守備力評価)でみたセ・リーグ短観と雑感 の2 (2016年5月)

記事にて、

チームURZも低下しており、

記事化するとしていましたが、その記事が今回にあたります。

記録としては残して居ませんが、倉本のURZ1200、瞬間では-10を下回っています。

当該期間に、何が倉本にあったのでしょう?

考察して行きたいと思います。

その前に、ゾーンの得点についてですが

遊撃の守備は以下の項目で評価されています。

DELTA 守備評価に対する基礎的な考え方

守備連携 DPR

守備範囲 RngR

失策評価 ErrR

この部分で、昨年の倉本はDPRで+1.8、RngRで-8.1、ErrRで+1.3 URZ1200で-9.5という評価でした。

数字から分かります通り、守備は堅実ですが、かわりに守備範囲が狭いという守備スタイルです。

DPRについては、個人だけでなく、回りの影響も大きく、誰と守ったも影響があります。

同様に、RngRも両隣の守備の影響(打球が抜けた時点で大なり、小なりのマイナスを受けます)を受ける為、その解釈には注意が必要です。

オリックスの安達のように、両隣の守備範囲が狭く、その範囲外を守れるような遊撃手ですと大幅にRngRを上昇できますが、

倉本の場合、そう言うカバー能力は今の所、乏しく、両隣の守備範囲が狭いと、そのままマイナスを計上し易い特性があります。

安達は2015年、RngRで+18.2という評価を受けていますが、これは回りの守備が下手だったのもあると見ています。

三塁、ヘルマンですからね。

これがSB松田のように守りの評価が高いですと、今宮の守備得点機会を奪ってしまい得点が伸びません。

倉本は、その特性上、バルやヘルマンのような三塁が守りますと、RngRに大きなマイナスの影響を受ける可能性のある野手と思って欲しいです。(今の所)

当該期間中、倉本のゾーン評価が影響を受けた外的要因を考察しますと、

以下の3点が大きく影響しているのではないかと見ています。

 白崎の二軍降格 

記事にも書いてますが、白崎、RngRの数値が高い野手です。URZ1200で+20を記録するなど、倉本守備特性を考えますと、相性が良い三塁手だったのですが、二軍降格しています。

 石川の復帰

調子、良くなかったです。

確か、瞬間マイナス最大で、URZ1200上、-15を記録しています。

 内野の守備リーダーの石川への交代

石川の守備。

打撃と伴にムラが大きいイメージあるのですが、慣れもあるかもですね。

実戦勘が戻り切ってなかったかもです。

怪我の影響もあり、実戦復帰に約1年ありました。

そして、石川と、倉本の守備面における数字は、二人とも、かなり大きなマイナスを記録していたのですが、石川が守備慣れするに従い、二人とも数字を戻して来ています。

5月16日 現在の二人の守備評価は

です。

一時的にですが、二人ともURZ1200で-10を大きく超えていた時期があったと見て下さい。

石川は、状況次第で試合出場数の問題もあり、守備における経時変化を追えなくなるかもですが、倉本に関して記録として観測して行く予定です。

石川の状態について雑感

打撃より、守備指標の方が体調の先行指標として分かり易く体調をダイレクトに見られ易いと考えられています。

守備データには選手の体調を色濃く反映する面もあり、打撃などに比べ守備はより選手が健康でい続ける価値を現している。

っとゾーンを算出しているデルタでも説明していますが、

肘、肩、膝等に影響がありますと、数字に変調を来しやすいです。

その意味で、ゾーンの数字をみますと、石川の状態(怪我の影響もあり一年近くのブランクあり、即一軍に上げた影響もあって非常に低調でした)、かなり戻って来ていると思われます。

この人の場合、守備と打撃のムラッケが一致しやすい印象があり、守備の数値をみますと、起用しても良い時期に来ているかもです。

問題は宮崎(かなり状態が良いのは何度か報告している通りです)が居る事なのですが。新外国人の守備位置もあり、今後は流動的です。

一方、新外国人については打撃に欠点がありそうなので懸念はしています。記事書くかどうかは日本に来て、そのバッティングをみてから考えますが。

倉本の状態について雑感

理想としては安達のように、文字通り回りに影響されず、むしろ回りを助ける守備をして欲しいのですが、そこまでには至ってないようです。

横浜としては、倉本に過度な負担を与えるよりは、倉本を助けられるような守備が出来そうな選手。

例えば、白崎。

かつ、案外動きが良かった宮崎とか、倉本と相性が良いかもです。また、石川も状態を戻して来ていますので一時のような落ち込みはないモノと予想しています。

ただし。

倉本が守備リーダーをした際の利点と欠点について雑感

倉本の打撃スタイルをみますと、空気を読む事に長けていると思っています。

ラミレスさんの目指す野球と相性が良いのかもですね。

自分の力量を鑑み、相手をみて対応します。

この辺、元ヤクルトの名遊撃手でもあった宮本とも近い所あるかもですが、

自軍投手、相手打者特性、自軍捕手。

その作戦意図を読んで守備位置を決めて指示を出していた可能性が高いです。

経験を積むと、バットスイング、角度などから打球の飛ぶ方向も予測できるそうです。

正面情報が見えず、それら周辺情報を読み取り難い三塁守備を宮本は苦手としていましたが、そんな選手特性に倉本近いかもです。

二塁も地肩の問題で苦手だったとそうで、倉本と被るような感覚在ります。

2000本安打を打った打撃スタイルも含めてです。

経験を積めば倉本も三割打てると思っています。(ただ、これほど急成長するとは思いませんでしたが)

自らが守備位置指示をしている場合、相手バッターの特性なども頭に入っていたハズで、

ラミレス監督の言う準備の大事さ。

メンタルで優位に立っていたと思います。

要は予め準備出来ていたわけですね。(自分で咀嚼していた)

これが他人の指示ですと、何処まで情報を読み込んでいたか怪しく感じています。

ですが、これ結構な負担になります。

この打者は、こういうタイプ。

自軍の投手は、こう。

結果、捕手は、こういうリードをし、その結果、打球は、こうなり易いというのを予測するのは結構な負荷です。

捕手のリード論に近いような負担でもあり、これから解放されるのは大きいです。

選手によっては、してないかもですが、倉本は、していたと思っています。

というのは、

倉本、かなりの負けず嫌いでして、おそらく自分の守備が狭いと言われている事を知っていると思うんですよね。

要は嫌なわけです。

打撃も含めてですが、見ていて気持ちが強い対応、プロ向きな部分を覚えます。

悔しいを、かなり全面に押し出す選手と思っています。

身体能力という意味でみますと、

倉本、あまり恵まれていません。

足も遅いです。

打球反応も良いとは言えません。

言えませんが、それをカバーする思考能力の高さを覚えます。

野村監督の言う、

壁にぶつかってからが勝負、その先は頭で考えるしかない。そこから先がプロの世界なんだよ。

プロ向きの性格と思っています。

性格と言うより能力と言い換えても良いかもですね。

この部分が弱いと伸び止まり易いです。

最近、流行のコトバで言うと、倉本は否認知スキルで優れた選手と思っています。

大事なので、もう一度、否認知スキルです。

この部分(非認知スキル)で傑出したものを倉本に関して覚え始めています。

センスが良いんですよね。

元々あるというより、身体能力が欠けるが故に回りを見ようとする結果、その分野におけるプレーの質が大変高いと思っています。

ラミレスさんの目指す野球と相性がいいかもです。

身体能力に欠けるからこそ、自分を知り、他者を知り、対策を、対処を考える必要があるのですが、俯瞰的な視点の確かさを覚えます。

それ故、伸びるとみています。

これ私の主観(そう思う)ですので、外れるかもですが、そう私はみています。

今後、マークが厳しくなる事で、倉本は打撃面で苦戦するかもです。

ですが、その苦戦が、苦戦のままで終わるようには見ていません。

今年ダメでも、来年、挽回してくれそうな逞しさ、賢さを感じます。

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倉本対策 そろそろ真価を問われる時期が来たかもですね

読者の皆さん、ご存じのとおり宮崎、倉本評で、

打撃完成度では、私、宮崎推しではあります。

倉本の場合、空気を読むので打撃成績、宮崎より出す可能性もありますが、素地、完成度は宮崎が上回っています。

ですが、どう対応するかで倉本には強い関心があります。

守備面でも、面白味を覚えますし、追っていて楽しそうな選手は、私の経験上、伸びる事が多かったです。

確か・・・そのハズ、ハズなので皆様、一緒に追って頂けたら幸いです。

宮崎に関しては追うというより、打って当然の評価になりつつあります。

上方修正入っていますので、此方も近々、記事化したいです。

宮崎、恐るべし。(今日も打ったようですね)

数字としても確認できるレベルになりましたので皆様に紹介する予定です。

記事化するまで、数字も変わらないでね。

以前、こうなれば、より打てるだろと指摘していた部分が、解決され始めています。

皆さま、横浜の今後に期待しましょう。