フェーズ2、先(未来)を覚えた横浜の指名結果と、その雑感について

10月20日ドラフト会議

1位 濵口遥大(神奈川大・左投手)

2位 水野滉也(東海大北海道・右投手)

3位 松尾大河(秀岳館高・右内野手

4位 京山将弥(近江高・右投手)

5位 細川成也(明秀日立高・右外野手)

6位 尾仲祐哉(広島経済大・右投手)

7位 狩野行寿(平成国際大・右内野手

8位 進藤拓也(JR東日本・右投手)

9位 佐野恵太(明治大・左内野手

育成 笠井崇正(BC信濃・右投手)

でした。

入団決定ではないですが、ようこそです。

厳しい世界とは思いますがガンバって応援しますね。

横浜のウィークポイントと言いますと、右の先発投手、左の中継ぎ、右打者、内野、右の外野、走力でしたが、概ね、それに沿った補強だったと総括しています。

以下、寸評です。

1、2位の指名に関しては、チームの補強ポイントを強く意識(即戦力)したものだったと思います。

以前、

記事にも書きましたが、砂田の投げ方(インステップ、左に強いです)をみていますと、負担が大きく中継ぎ向きと思っています。

2016年09月01日

砂田について雑感

シーズン中、試行錯誤をしていましたが、結果を出せませんでした。

この辺、悩み処ですが中継ぎでの起用なら即戦力かとは思っています。

その予見通り、結果も出してくれました。

本来、20代前半で体が出来上がってない選手に対し中継ぎで起用する事には反対の立場なのですが、

体つきをみていますと、出来上がりつつありますし(プロ入り3年目)、ラミレス監督は無理使いしないタイプですので起用もありなのでは?と思っています。

競合を外しはしましたが濵口を獲得できた事で選択肢が広がりました。

選択肢を広げる、戦略の幅を広げる事でチームは強くなっていきますが、理に適ったドラフトだったと思います。

また、

2位の水野も目先の違う選手ですし(こちらも右キラー、右相手には即戦力)、先発はわかりませんが右の中継ぎでしたら即通用するモノと期待しています。

1,2位に関しては従来のドラフト方針に近かったと感じます。

そして3位です。

横浜のポジション別UZRをみますと、

悪い順に

1 遊撃 -13.4

2 二塁 -11.4

3 右翼 + 2.3

4 中堅 + 3.1

5 左翼 + 7.7

6 一塁 +11.2

7 三塁 +12.1

でした。

二遊間が記録してしまった数字は事情はあれども、昨年に引き続き、12球団最悪クラスです。

阪神が鳥谷をコンバートしますので、来季、文字通り最悪評価になる可能性もありますが、

引き続いて補強ポイントとなっています。

ホーム球場が狭く、巨人や、広島、ヤクルトと同様、ゴロ戦術を採用している横浜にとって、二遊間は重要です。

現レギュラーの倉本に関し、

守備力が良くなる可能性を覚えはしますが、大きな利得を生む守備力を発揮できるかは不透明です。

二遊間は横浜の強化ポイントとなっています。

また、

倉本(左 25歳)、柴田(左 23歳)、山下(左 24歳)、飛雄馬(右 25歳)、白崎(右 26歳)と年齢の近い選手が固まっています。

ベテランとしても、憲晴(右)、石川(左)、入団が決定したと思われる田中らとおり、希求感は強いのですがドラフト上位で即戦力を指名し難い状態でした。

百瀬と二歳、間をおいて俊足、右内野の松尾獲得は理に適った指名だったと思います。

井出、渡邉を放出した関係で、より手薄感が強まった右の外野(右の外野は桑原と青柳しか居ません)を上位指名すると思っていましたが内野でした。

そして、再度繰り返しますが、その希求感故に、

7位に大卒の狩野しています。

これは驚きでした。

しかし、

ドラ3で、将来的な布石を打ったのは、打てたのは久しぶりですね。

そして、

35位まで素材型の高卒を指名したのも、混乱していた2011年指名以来でした。

当然、意味合いが当時とは違ってきます。

近年、3位、4位、5位も基本的に即戦力を獲得しており、その違いは鮮明です。

横浜の状態が一段違ったモノになったと言って良い証左と考えています。

2012年以降でみますと、ドラフトにおける高卒指名(太字)は以下の通りです。

2012年 井納(3位 26歳)、赤堀(4位 25歳)、安陪(5位 26歳)  

2013年 嶺井(3位 22歳)、三上(4位 24歳)、関根(5位 18歳)

2014年 倉本(3位 24歳)、福地(4位 24歳)、山下(5位 22歳)、百瀬(6位 18歳)、飯塚(7位 18歳)

2015年 柴田(   22最)、戸柱(  24歳)、綾部(5位 18歳)、青柳(6位 18歳)

2016年 35位まで高卒、素材重視 手抜きで書きませんがが、様相が違うのがわかってくれるとは思います。

年々、高卒指名順位が上がり、人数も増えて来ていますが、そういうフェーズに横浜も進みつつあるわけです。

ある日、突然チーム力は上がりませんが、横浜のチーム状態も随分、改善されたようです。

過去も含めてみる必要がありますがドラフトをみて、そのチームの状況が見えてきます。

横浜の近年における充実度がドラフトからもみてとれる結果でした。

球団目標として生え抜き戦力の充実があったと思いますが、

フェーズ2に移行できたと感じています。

この辺は、2016年総括記事で書いていきたいですが、ファンとして喜ばしい事と思うと伴に、このまま進むことを強く期待していきたいです。

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中日、威勢のいい若手が二軍で見当たらない原因について

中日の二軍が今年、躍進しましたが、当然、理由があります。

従来からの取り組みの結実もありますが、

2014年以降のドラフトで即戦力中心に選手(空洞化が激しすぎて、せざる終えなかった)を獲得していた事も強く影響していたのは明白です。

同じ立場だった宮崎や飛雄馬の育成状況を参考にしますと、そろそろ一軍へ供給され始めるかもです。

徐々に中日さんの指名内容も変化して行くモノと思いますが(森監督の説明によりますと、当初一位指名は高卒の今井予定だったそうですが即戦力に切り替えたそうです)、

過去を知ることで、より今がわかります。

他、特記事項

9位 佐野恵太

打力を期待されての指名です。

白根や、山本に近い立場です。

より厳密に言いますと、白根のライバルと言って良く、この二人でロペス、ゴメス後藤の位置を奪い合う事になりそうです。

そこに来季指名されるだろう清宮が絡んでくるわけです。

改めて思いますが、本当に、本当に厳しい世界と思います。

7位指名の狩野の立場を思いますと、柴田、山下らへの影響を思いますし、その目標は年齢の近い倉本になるわけですから、

過酷な競争社会と感じます。

結果は結果で受け止めますが、

私的には

選手の個々の、その頑張りを、来季も応援していきたいと思っています。