2004年以降でみた各球団のドラフト指名結果について 横浜、巨人編

ドラフト歴代指名選手(年代別・チーム別)プロ野球【SPAIA】

より 

 

横浜

指名136に対し引退66。約49%。

引退率は新陳代謝が激しく育成を大量指名していた巨人、故障が多いヤクルト(引退率50%)に次いでの数字

DeNAになって改善したかと言うと結果から言えば改善したとは言い難い部分もあり、戦力に厚みがない原因になってしまったのは最近の一連の記事で報告していた通りです。

資金上の問題で補強手段が限られる横浜としては即戦力ドラフトと育成は戦力向上の両輪ですが片輪(即戦力)のみでは限界あります。

 

2020年度に石川らが退団した事により在籍年数最長は桑原(27歳)、乙坂

10年以上在籍した野手が二人なのは巨人の坂本、亀井と並びセで一番少ない人数。

 

高校生の指名(割合)が広島(61/126)に次いで多い(52/136)球団。

 

2012年、2014年、2018年とリバランスが都合3回ほどあり育成中の選手の多くが退団。

2014,15年に計7名もの高卒指名をしていますが現在在籍中の選手は飯塚だけとなってしまいました。

横浜的に痛いのは彼らに経験を与えるべく白根も含め集中的に試合出場させた事。

戦力となるものとしてあるレベルで計算していた以上歪みとなっています。

 

2016年に指名した高卒ドラ3大河は退団しましたが同期入団選手には投打のプロスペクトで細川と京山が在籍。

京山は先発としては結果を出して欲しい時期。

先発は高卒4年目以内が目安。

先発育成→中継ぎ高卒投手はタナケン、国吉、砂田とモデルケースあり。

他球団では阪神藤川球児

新人の獲得基準が強いスイング重視になって来ており今期加入の小深田なども強いスイングが特徴。

履正社出身の野手ぽい選手。

 

編成の歪みを是正するような指名を続けてきた効果もあり候補は多いです。

戦力バランスは崩れましたが指名上位で即戦力から素材重視で高卒を指名し始めています。

選手入れ替え時期ゆえに戦力は停滞ないし低下へ。

今のメンバーで再出発

三浦監督元年は前向きな最下位になる可能性が高いとみています。 

昨年、横浜が記録した数字は勝率5割の目安である+40勝こそ超えられませんでしたが過去最高のチームWARでした。

戦力的に最下位はなく上位進出も可能ですがAクラスに拘らない気がします。

 

後は候補選手達からしっかりとしたレギュラーが現れるかです。

オープン戦など見ないとわからないですが可能性があって神里ぐらい?で野手は時間かかります。

柴田はもう既にレギュラーみたいなものなので外します。

 

キャンプ通じて変化しているかもですが期待の細川らはもう少しの印象です。

即レギュラー化するには成長が必要な選手が多い一方、楽しみな候補選手も多い横浜です。

2023年、24年を睨んだセレクションの年になるかもです。

 

 

 

 

巨人

指名191に対し引退95。約50%。

新陳代謝が激しく引退率はセで一番。

指名数も多く引退率が高いのは止む得ないか?

むしろ横浜の指名数で引退率50%近くが目立ちます。

 

在籍野手10年以上選手は亀井(2004年入団)と坂本(2006年)のみ。

育成に苦戦していた爪痕が残っています。

日ハムのBOSを導入した清武氏が主導権を握っていた時代下位指名からも亀井、鈴木、矢野などの活躍者が出てしており育成の巨人と名を馳せた時期もありましたが

先の記事に書かれている通り野球の変化の直撃を受けセで最も育成が低迷してしまった時期があります。

投打に厳しい評価となります。

 

news.livedoor.com

育成の苦戦もあって高橋監督時代に修正したのは先の記事に書いている通りですが2016年にはファームでは結果が出始めていました。(平良が先発育成候補から巨人では外れた理由。中継ぎに配置転換されかけてました。

 

原全権監督が万能なら、あの育成の空白は生じてないでしょう。

 

組織改革継続してやっているのかわかりませんが、この手の組織論に実績上原監督弱い可能性あります。

清武氏退任後以降の育成の空白を生じさせていますが、どういう役割分担になっていたんですかね。

資金力、人材に劣る横浜が突け入れるとしたら、この部分。

今の育成の隆盛の基礎を作った人が組織に残っていると横浜が巨人に勝つのは容易じゃない可能性が高いです。

過渡期(ネクストを意識した指名をし続けていた時期。指名は外れましたが小園を競合指名)の2019年が結果論でいうと一番優勝に近かったとなりかねない情勢。

 

最も横浜編成は優勝というより編成バランス是正に動いてましたから無理なのですが。

梶谷流出に悲しみを覚えつつも希望をもてるのも豊富な候補選手の選択をしないといけない時期となっていたのも大きいでしょうか?

2019年の優勝を阻害した山口流出とは重みが違っておりネクストになっている横浜です。

山口いれば2019年に横浜は優勝できたかもですがWARで+5.0以上稼げる選手がいるか、居ないか大きいです。

梶谷も特別な選手ですが梶谷が横浜に残っても優勝が難しいと感じる編成状況。

候補選手が大きく成長する必要あります。

 

巨人の近年育成実績は図抜けています。

横浜が苦戦している高卒野手(投手も?)育成ならびに二遊間、捕手で軸となる20代のこれからを感じる選手がいてチームに安定感を与えています。

 

多数のアクシデントが生じない限り2020年と同様、2021年も不動の優勝候補。

巨人では出場機会が少ないと思われる田中や中井をみて彼我の戦力差を思い知ります。

OPS.700以上を期待できる働き盛りの27歳。

そんな二遊間を放出できる(巨人的には痛いかもですが吉川らの控え評価)所に巨人の順調さを覚えます。

 

中井も横浜で場を得ましたが田中も横浜に来る事で場を得そうです。

田中は新人の2018年にキャリアハイの99試合、261打席を得ましたが、それを超える出場機会が得られるかもです。

同時に2018年と2020年の巨人の差を覚えます。

新人の田中が99試合も2018年は出場できたわけです。

 

柴田を参考にしますと柴田のキャリアハイは2020年の110試合で276打席。

選手層が薄すぎて柴田の出場を阻んでいた時期がありましたが

CS柴田の出場を阻む編成状況について想う - 所持雑感

 

田中も、柴田もキャリアハイの打席に近いものが与えられるものと予想しています。

二遊間を組む野手が二人とも左打者って記憶にありませんが

誰か居たかな?

右、右はいるのですが

 

田中加入で二遊間の層の厚さ、アクシデントに対する耐性が上がりました。

伊藤ゆ、牧ら大卒を無理して上で使わなくても良いというのは白崎時代を想うと育成し易い環境にはなりつつあります。