脇谷、必要とされて西武へ 幸せな移籍についての雑感と考察

人的補償はFAで移籍した選手の補填である以上、流出側が基本、大きなマイナスを受けますが、そのマイナスを上手く埋められる場合と、埋め切れない場合があり・・・

>いろいろ議論を重ねた結果、ピッチャーと野手を含めて、ウチの選手と比較して上回る選手がいなかった

>結論を年内から、来年へ

迷った感が伝わる人的補償がある一方、

鈴木葉留彦球団本部長は「現場、フロント両方の意見が一致した。決めるのは意外に早かった」と説明

前向きな人的補償

何とも好対照な情報が立て続けに流れ、それもプロ野球の醍醐味の一つなのかもしれません。

脇谷を満場一致で獲得した理由は浅村二塁が関係しているのは間違いありません。

浅村の動き自体は問題ないのですが、守備の要として期待して良いレベルでなく、かなり悪い部類に入ります。(二塁を主に守った2012年データより)

2013年シーズン、西武で二塁を守ったのは

片岡の66試合を筆頭に

金子、渡辺直人、浅村、林崎、鬼崎、永江と7名が先発していますが、

現場、編成ともに、片岡以外は二塁のレギュラーとしては物足りなかったようですね。

(昨年、二塁に先発した選手として遊撃レギュラー争いをしている鬼崎と金子が居ますが実力、かなり落ちます。

遊撃のRF、アウトダッシュ率、チームとしてヤクルト、中日、西武が最弱クラスです。

今年、外野にコンバートされるベイの梶谷と同等か、それより劣ると思って下さって差し支えありません。(私個人は遥かに劣ると思っています)

タスクが大変よくありません。

また、二塁の守備も良くなく、チームとして西武以下のレンジ成績は阪神とロッテのみ。

二遊間トータルで守備を俯瞰しますと成績上、西武が断トツで弱いです。)

>伊原監督は、片岡が抜けた二塁手として、主砲・浅村をコンバートさせる方針を示している。しかし、昨季は二塁手としての出場は10試合だけ。打点王になったが、慣れない守備位置による負担が、打撃面に影響する可能性も否定はできない。さらに、三塁手は新外国人のランサムが務める予定だが、実力は未知数。二塁に加え、三塁も守れる脇谷の指名は自然の流れといえる。

二塁、三塁のバックアッパーでしたら、実績のある渡辺直人等が居ますので、十分ですが、レギュラー内野手としては力不足と感じているようです。

だからこそ、脇谷を満場一致で獲得したのだと思います。

二塁守備に不安のある浅村が二塁以外を守る事になれば、脇谷は二塁のレギュラーとして遇されそうです。

それを睨んだ人的補償かと感じます。

優勝争いが本格化すれば、するほど、浅村が再コンバートされるような場面が想起され(新外国人の出来次第では三塁にコンバートされるかもしれませんし、一塁を守らせて病み上がりの中村をDHに回す・・)ます。

実際、新春の

伊原監督 西武のV奪回構想語る では

伊原監督

主軸は国産で。3番・浅村、4番・中村、5番は坂田を考えている。(新外国人の)ランサムは6、7番に入ってくれたらと思いますね。8番は捕手で、9番には遊撃で争う鬼崎や金子が入るようになると思う。

6番がランサムなら、その後に秋山。

聞き手

打線は昨季1、2番を務めたヘルマンと片岡が移籍した。

伊原監督

「ヘルマンが移籍してしまったのは非常に痛いんだけどね。でも栗山がそれを補って余りある素晴らしい選球眼と出塁率を持っているので、トップでと思っている。2番はきちんと送れて、足の速い選手。今の時点だと熊代、斉藤、木村あたりかな。俺がレギュラー獲るぞといい競争をするんじゃないかと思う」

インタビューで答えている足の速い選手の守備位置とは、主軸として伊原監督が期待している坂田選手の守備位置と重なります。

このインタビューの時点で脇谷獲得は決定していますから、どうも、

浅村一塁、中村DH、脇谷二塁になりそうな感触です。

守備・打撃伴に、二番脇谷の方がしっくりします。

何より一塁の守備なら浅村、万全ですし、いろいろな意味でかなり強化されそうな雑感を覚えます。

強そう。

片岡、寺内、藤村、立岡・・・と巨人の二塁は激戦です。

二塁に過剰感が生じた為、中井は外野にコンバートされるような状況です。

巨人との比較で西武なら、脇谷は間違いなく出場試合数が増えると思います。

一方、阪神に移籍した鶴岡の場合、藤井、日高・・・等々の兼ね合いで、試合出場数が減りそうでもあり、実に皮肉な、悲しい状況。

ファンとしては、敵になるといえど、その活躍する姿をみたいのですが・・・

鶴岡のおかげで優勝出来たぐらいの勢いで活躍するのを期待したいです。

今の所、恰好のネタとして各種媒体でいじられており、なんともいえません。

*脇谷選手の守備評価について

凄い良いというわけでありません。

但し、比較される西武の他の内野手と比べますと、守備と打撃の総合力で期待でき、期待できるからこその満場一致なんだと思います。

西武の内野守備が劇的に変わるような加入ではないので、そこは注意して下さい。