阪神 2013年総括と展望

ヤクルト、横浜、中日、広島ときて阪神の2013年、総括と展望です。

昨年は前年の5位より2位と、成績的にV字回復しました。

が、巨人と12.5ゲームと大差をつけられており、その成績の内実においても、かなり引き離されています。

差があるのは守備(リーグ随一の守備タスクでしたが、ポジションにより粗密のある守備人でした)と打撃力と監督力・・・

監督力に言及するのも、不味いかもしれませんが、

http://www.murc.jp/thinktank/rc/column/kataoka/column/kataoka131108

によると、ある基準で同じチームを率いた場合、

セ監督ランキング

1位 原監督  .628

2位 小川監督 .626

3位 野村監督 .604

中畑監督 .580

和田監督 .570

チーム力でも差があると思いますが、監督力でも、数字の面で、その力量に10%程度の差が生じているかもしれない状況です。

中畑監督の場合、選手特性に合わない(球場特性にも)スモールベースボールが原因ですが、

和田監督の場合、プレッシャーに負けてしまったような、中途半端な采配。

リリーフは12球団で見ても悪くないのですが、抑えを固定出来なかったり、打撃も良く塁に出るわりには点につながってなく・・・

選手成績の割に勝てていません。

阪神が来年、優勝する為にも監督のさらなる成長が必要かもしれません。

まずは回りのプレッシャーに負けないようガンバって下さい。

中畑監督なんて、実に伸び伸びやっています。

→いろいろあるかもしれませんが、顔やコトバにあまり出さず、チーム全体が明るくなりました。

横浜球場に合わない野球をしているので、勝てる監督とは思っていませんが、なんか元気が出るんですよね。

(中畑監督が成績の割に勝てないのは、力の劣る高城を正捕手として使っていたりっと、結果だけでない、未来投資的な側面もありますので、個人的には好意的に受け止めてはいます。まぁ、横浜弱いですから。)

勝てなくても愛される球団もいいよねぇっと産経なりにヨイショしていますし、ファイトです。

っといきなり、オチがありましたが、

現実的な問題点。

総合的な成績(二位ですから)はともかくとして、気になるのは

 選手高齢化に伴う走に起因する戦力低下の懸念。

今年、阪神の守備は、センター大和や、相変わらず上手い鳥谷の奮闘もあり、チームとしてセリーグ一位の守備タスク(DER上)を記録しています。

記録していますが、極端に足を引っ張ってしまったポジションもあり、レフトとセカンドのアウト奪取力は平均のそれに対し、かなり劣っています。

体の状態と加齢が原因と思われますので、正直、不安を残す状態です。

中日をみるまでもなく、足の状態が懸念され始めますと、守備に影響し始めます。

内野安打率はリーグ平均の9.1%に対し、阪神のそれは8.1%と若手が起用されなかった中日ほどでありませんが、かなり低い部類に入ります。

また、単純に犠打が苦手という意味もありますが、足に問題のある選手が多い影響か犠打率も低く、中日に次いで成功率78%と低いです。

2012年シーズンの中日と類似する項目が多く、要注意です。

鳥谷の守備も、狭くなる傾向があり、今後が心配ではあります。

鳥谷があまりに優秀過ぎて後継遊撃手を育成できないのは中日のアライバと同じ関係性にあります。

また、球団体質上、中日以上に若手にチャンスがなく、この辺も急速な高齢化に拍車をかけているようです。

まぁ、若手にチャンスがない=横浜のように弱ければ、解決できる問題でもありますので、贅沢な悩みと私個人は言いたいですが、巨人のように解決している凄いチームありますので、頑張って下さい。

巨人の場合、選手補強と育成両面に長けています。

巨人の一軍が育成の場でないのは、その選手起用からみて当然ですが、上手く新陳代謝を進めています。

世代交代させるときは一気呵成容赦なし、実力が総てです。

チャンスに応えられる選手と、その大本である育成、ドラフト、それに対応する首脳陣。

出場できないから、クサルなんて考えとは無縁のチームです。

昔は不平分子たくさんいたような気がしたんですが、凄いですね。

この辺は巨人編できっちり分析したいです。(予定)

 不可思議な補強

昨年の阪神

3回までにリードされると、8割がた負ける状況でした。

その戦績 8勝33敗。

基本、先制チームが有利な特性を野球は持ちますが(MLBも)、阪神のそれは上位チームに相応しくなく、淡泊なイメージを覚えてしまいます。

戦力の割に諦めるのは早いというか、割合、早い段階で勝負が決まる感じです。

監督力なのか不明ですが、監督が頑張りますと、中日の高木監督のように、3割弱、逆転しちゃうときありますし、

文字通り強いチームは巨人のように4割弱ひっくり返します。

ところで、

オフに阪神がしたのは、2年10億の優秀な抑えの獲得。

3回になんの関係もありません。

先制数68と、

その先制時の勝敗50勝17敗1分け(全体的にみてリリーフが問題で阪神は負けていません、その多くはそのまま逃げ切っています。)は、巨人の51勝17敗3分けと変わらないモノをもっていますので、

個人的には阪神得意の分野。

その先制力をさらに上げるか、

それとも、弱点であった逆転する力を上げるかで、その勝率の上積みが期待できるハズなのですが、

先発は今の所、新戦力がなければ弱体し、打線の強化は、一億2千万の新外国人ゴメスのみ。

楽天は2013年シーズン、有力な打者2人を2人合わせて単年4億で獲得しました。

その効果もあり、初のリーグ優勝、日本一に輝いています。

そして、阪神と同等か、それ以上に(日本シリーズでかなり苦しんでいます)、抑え不在に悩まされながら、今年も打者優先の補強をしています。

これはソフトバンクにも言え、先制力を上げる為に、その補強費のほとんどを、打者と先発にかけています。

抑えを確立できなかったソフトバンクと、楽天両球団にもオスファンから売り込みあったそうですが、上記2球団は早々に撤退しています。

勿論、阪神の今年の補強でも現有戦力のさらなる底上げで、勝てる可能性はありますが、個人的には腑に落ちない補強でした。

尚、MLBで一般的に打者や、先発投手の年棒が、抑えより遥かに高いのは、先制力に関係するからです。

うん。

上記数値的な背景、阪神首脳部も、当然知っていると思いますし、何か他にも理由があるのかもしれませんが、今の所、うかがい知る事が出来ない状態です。

巨人に対抗できる戦力があるとしたら、その一番手は阪神だけに、ファンとしては寂しいです。

何処の球団が優勝するのかさておき、やはり切磋琢磨しての優勝であって欲しいとファンながら願って止みません。

正直、巨人の内実の充実度は凄すぎるので、勝つの容易ではないと思いますが、そこに向けて是非、頑張って欲しいです。

戦力が劣るからこそ、そこを埋める努力があり、そこに惹かれます。

勿論、結果も大事ですが、課題に対し、どう対応するのか、その知恵をみたいです。