不定期の連載シリーズで、
勝負強さとは何かについて語りたいと思っています。
シリーズの後に、序論を持ってきたのは、
筒香の話は分かりやすいと思ったからです。
発端は、ヤクルト山田なのですが、
どういう側面でみるかで数字は変わりますし、その印象も変わります。
書き手の味付け次第、飾り付け、色合いで、印象が変わる部分が強いです。
魚を釣っている人ならわかって貰えると思いますが、セイバーの目的とは、数字に新たな解釈(視点を増やす)を与える事です。
その肝は解釈です。
漠然とした数字に新たな解釈を与え、息吹を吹き込むわけです。
その為、
切り口次第で、いく様にも、解釈が変化します。
故に、
謙虚に、常に疑いを持って語る必要があります。
(記事では、そう言う風に書きませんが、自説に対し、常に疑いをもって記事展開しています。)
その数字正しいの?
っというより、その解釈であっているのか?なんですよね。
打点の多い打者が勝負強いとは言えないかもしれない。
これは得点圏についても言えます。
新な解釈を与える事で、選手の違った側面を見出し、編成の参考にしたいわけです。
そこから発展していますので、疑り深い側面を持っています。
その意図を知らずに、得点圏のような感じで、セイバー系の数字を使っているだけの人は、逆に言うと盲信し過ぎるというか、妙な違和感を覚える記事を書かれている場合もあります。
日本の食糧自給率も、スタンダードな数字(国際標準)で言いますと、70%を超えていますし、
その分母のいい加減さと、分子の御都合主義を考えますと、そら恐ろしいのですのが、それが数字です。
その数字は正しいのですが、解釈として、正しいとは限らないです。
数字は怖いです。
そんな数字の一種でもある打率。
同じ打率でも、その意味合いが違うと言う事で重みづけをし、セイバー上の知己により長打率が重視されるようなってきていますが、
この重みが味付けのようなモノなんですよね。
数字の宿命として、
その数字は正しいのですが、その解釈は、本当に正しいのかがあります。
得点圏打率が高い=勝負強いのかと問われますと、その数字の見方で、そうとも言える打者も居ますし、たまたまな場合もあります。
実際、得点圏ですが、
これ、かなり大雑把な数字です。
打率における長打率を除外したモノです。
倉本の得点圏打率は.345ですが、打点率は.280。
打点率という観点でみますと、彼は勝負弱いと言えるかもしれません。
また、その技術課題を考えますと、シチュエーションによっては全く打てないケースがあり、語り口が難しいです。
2016年 倉本の打撃を数値で振り返りつつ雑感
倉本に関しては、
打撃技術上の問題もあり、今はハンデを抱えています。
ですが、そのハンデをものともせず、打っているわけです。
ハンデを抱えながら打っているわけですので、
私は勝負強いバッターと思っています。
得点圏にランナー進みますと、バッテリーと打者は、より深い駆け引きを始めます。
駆け引き上、倉本は、明らかなるハンデを抱えているのですが、それを逆手にとるですよね。
頭が良いバッターと思っています。
技術的観点で、彼を語ると評価が本当に低くなるのですがプロ向きな選手と思っています。
毎回、まずは彼の課題を明示してから、そのプロセス、足掻き方を報告していますが、漠然と、ただ打っています(打率が良い、得点圏が高い)で表現するだけでは勿体ない素材の選手と思っています。
そういう事を考えますと、
大雑把な数字である得点圏だけで、選手を語って良いのかわからない部分もあります。
リード論のような感じがあり、丁寧に分析する必要があると思っています。
得点圏に重きをおきすぎると、結果論になり易いですよね。
相手も、試合状況に応じ、
その警戒度も変わります。
同じ得点圏でも重みが違うわけです。
ですが、得点圏という漠然とした状況で抱合される為、試合状況関係のない漠然とした数字になります。
勝負強いを語る意味で、危ないですよね。
参考にはなりますが、危ない。
運不運の数字とも解釈されるBABIPも、現実は違いますし(技術が上位概念です。)、その打撃スタイルによって今は高過ぎる(運が良い)、低い(悪い)になります。
桑原とか、運が良いとも感じる数字ですが(BABIP.345)、技術が確かなら、この数字を実力として解する事も出来るわけです。
宮崎が、3番になって調子が悪いとかありましたが、あれは運がなかったと解しています。
良い当たりを取られていましたし、実際、当該期間中のBABIPが低かったです。
そんな風に考えて行きますと、
打率・・・
そもそも、打率とは、選手の実力を正当にあらわししきれているのか等もあって、
発散してしまうのですが、
まぁ、そんなわけで、得点圏打率で選手を語るのは、本当は難しいです。
ですが、一部選手で、
そう言う意図を持った打撃をしている選手もおり、
わかり易い選手で言いますと、広島新井。
この人の得点圏打率は、その打撃に意志を感じますし、その意志を裏付けられる技術がありますので、次回、広島新井で勝負強いを語る予定です。
筒香も、
状況に応じ打撃スタイルを変えることで、打点を稼ぎますが、
そう言う技術があるかないかは大きいです。
元巨人、ヤンキースの松井は典型的なクラッチヒッターだったと思いますが、
それは、そう言う技術がある上に、メンタルも強かった(配球の読みも含め)からです。
不定期連載になりますが、最終的にヤクルト山田に関して語るために続く予定です。