9番うんちゃら記事(打順構想記事)を書く前に倉本の現位置についてランキング化です。
アナログ表現でランキング化しても良いのですが、どの程度と言う表現が難しいです。
軸がぶれない。(回転が綺麗、山田の良い時とか本当に美しいです)
頭が動かない。
スイング速さ等々、所謂、見た目です。
その見た目に置いて新人時代の倉本は、その総てで課題がありました。
なら守備はっと当時、期待したのですが...
あの数字でした。
綺麗な守備をしていたのですが結果は芳しくなかったです。
そんな倉本の打撃が随分良くなりました。
普通はエレベーター選手なのですが拙い技術を駆使して一軍と言う過酷な場を走り抜けています。
前記事で凄い人と書いていますが、
この3年間の軌跡は素晴らしかったです。
そうは言っても、下記順位づけになります。
さて、
横浜の野手番付です。
数字として打率、OPSは当然として、
その他にBABIP(インプレイのヒット率)やIsoP、IsoD、三振率(PA/k 何打席に一つ三振を喫するか?)等々様々あります。
昔におけるBABIP の使い方は運不運でしたが最近は考え方が変わってきましてコンタクト率に課題のある選手を見つけ出すのに使用しています。
元巨人のキューバの英雄セペタなどもBABIPが極めて低い打者でした。
運不運で言うなら打ち出しても良いのですが.200ソコゾコですと難しいです。
中日の堂上も以前、そんな感じでしたね。(高木監督時代)
そして、他の項目としては割と重視しているのがシチュエーション別打率。
ランナーの有無における打撃成績です。
一般的に得点圏を皆さん重視すると思いますが私は、その逆でランナー居ない時を重視します。
その打席の多くがランナー居ませんので、まずまずの打席数が見れます。
得点圏と違い試行錯誤の過誤を考慮しなくても良いです。
同様に一塁のシチュエーションもです。(倉本でも100打席以上あります。)
セイバーでは試行錯誤数の過誤を懸念しますが、
数年に渡って同様な傾向が確認でき、かつ技術的に、その現象を説明できる場合、そう言う可能性があるモノとして理解する事にしています。
ランキング基準は様々ありますが、
配球制限が比較で緩い時に打てる打者が基本的に良いという価値観の基、記事化です。
中日平田や横浜白崎のように、
インコースに課題のある右打者はランナーなし時に打率が良く、一塁にランナーがいると打てなくなる場合もあります。
一方、読みを大事にするような梶谷(+二遊間に引っ張れる)や元巨人の村田(+二遊間に流せる)のような打者はランナーが一塁にいる事で打率が跳ね上がります。
基本的にランナーいる時の方が打率の良い打者の方が多いです。
当たり前と言えば、当たり前ですがセットやら、盗塁やら、ランナー、アリやナシやで変わって来ます。
2014年の中日が序盤、ランナー出ると苦しみましたが、ランナーいますと力が落ちる投手が多いです。
ランナー居ない時は谷繁のリード力もあって抑えられたのですが(セで一番良かったです)、
ランナーが出ると、ボンっ。
セットになると力を出せない投手が多かったです。(横浜のパットンも一時、ランナーでると怪しかったです)
デルタのUZRでもランナーがいますと守備力が低下気味になりますが投手だけなく守備力も低下します。
以上を踏まえた上で横浜のランナーなし打率とOPSです。
順位はOPS順にしています。
対象は規定打席者としています。
打席が少ないと数字が大きく出たり、小さく出たりしますので評価対象からは今回、外しています。
数字で議論する場合は、あるレベルの試行錯誤数が必要でしょうか?
以下、2017年におけるランキングです。
1位 宮崎 .326 OPS.847
昨年の首位打者です。
技術的には抜けています。
三要素(頭の位置、軸回転、スイングスピード)を高いレベルでこなしておりケチのつけようがないです。
あらゆるシチュエーション関係なく打ちます。
シチュエーションに粗密がなくフラットな成績です。
梶谷が宮崎を天才と評していますが、その名に恥じぬ打撃成績でした。
打率は低いですが流石のOPSです。
実質においてNO.1です。
2017年は開幕序盤に苦しみました。
押し込みが足りず打球が失速したりとWBC後遺症とも感じる状態でしたが打率.284 OPS.909(リーグ2位)で終えています。
相手チームの警戒も強く、歩かせる前提の配球をされるなど前後の打者成績に左右され易いですが、この筒香を爆発させる為にも前後の打者が重要です。
3位 ロペス .281 OPS.760
2017年のセで唯一の3割30本打者でした。
好不調の波が激しい印象もありますが状態を戻すのも早いです。
頭の良い打者なので筒香の前、後で打撃成績が変わる打者でもあります。
2016年は筒香の前後で動かす事で成績を戻しています。
梶谷も筒香の前とか好きでしたね。
筒香の前にランナー出したくなく読みを大事にする梶谷とってはやり易すかったかもです。
参考記事
4位、桑原 .275 OPS.755
もっとも打つのが難しいランナーなしのシチュエーションでは打っているのですが、
昨年も2016年に引き続き、ランナー一塁にいるとダメな打者でした。
ランナーが一塁にいますと打率.220。
打率も悪いですがランナーが一塁にいますとIsoP(長打力)が0.150⇒0.061と半減します。
2016年、2017年と、もっと打てる可能性を覚えるのですが空回り感あります。
進塁打を打とうとか考えた?結果、相手バッテリーの術中に嵌ったように感じる時が多かったです。
監督も桑原を何度か2番で試した事がありますが、
その特性を考慮してか一番にしています。(先頭打者初回出塁が活かせない)
ロペスや筒香などは一塁にランナーいるとIsoPが跳ね上がります。
そんなケースが多いです。
多いですが、桑原の場合、いろいろ考えるとダメな時が多かったように感じています。
中日平田や白崎のようにインコースに課題があると、その成績も理解できるのですが桑原、インコース打つの上手いです。
2016、2017年続けての傾向でした。
上手く説明できないです。
つなぎの打撃を意識しぎるのかもしれませんね。
(メンタルに課題を覚える打者なので良化する可能性があります)
これが得点圏になると、俺ヒーロー的に変わる時があります。
得点圏では補正が掛かる場合があります。
ホーム横浜では強かった(チャンスに強い)。
お祭り男です。
他の球場でも打てるようになりつつありますが、この人も成長期ですね。
倉本のようなクラッチヒッターとは思わないのですが燃えるシチュエーションで強いです。
気持ち大事です。
日本的感覚で言うクラッチヒッターです。
この人が活躍すると、お祭りドンドン。
チームも勢いにのります。
波留やSB川崎の系譜でしょうか?
ある意味(チームの士気をあげる選手)、代えの効かない選手です。
回の終盤、ツーアウト満塁で初球ヒッティングを平気で敢行します。
これを平気で出来る時と出来ない時が桑原にはあります。
メンタル面で梶谷に近い特性の持ち主です。
潜在的な面でいいますと、かなり高い打者でしょうか?
倉本の場合、技術に課題がありますが心で勝り、桑原は、その逆。
両者ともに、その課題を徐々に解決しつつあります。
横浜優勝のキーマンの一人です。
完全沈黙試合がリーグで最も多い粗密の激しい打者でしたが期待しています。
出塁率.400ヨロシクです。
5位、梶谷 .231 OPS.696
ランナー不在ですと弱いです。
毎年の傾向ですので特に思わないのですが、読みを大事にする打者ですかね。
ファーストスイング(.350ぐらい)とセカンドスイング(.200ぐらい)以上で打率が極端に違って居たり、
そこだけ切り取りますと淡白な打者です。
一撃必殺的な打者でしょうか?
ランナーが一塁にいますとOPS.944となります。
これも毎年の傾向です。
6位、倉本 .245 OPS.583
OPS.583だけみますと非常に低調な数字です。
昨年度実績上、最も課題を覚えるレギュラー選手でした。
課題を覚えるのですが、その解決の萌芽も感じ取れています。
2016年とは、その内容において違ってました。
ランナーが一塁にいますと引っ張れないので梶谷と違い打率(.222 OPS.599)が悪いです。
一,二塁間が空いても、これまでは活かせませんでした。
配球次第で守備シフトをひかれ封殺されています。
真価を発揮するのはランナーが二塁に居る場面。
三遊間が空き気味になるシチュエーションで打率を稼いでいた倉本。
マニアックな駆け引きをし続けていますが引っ張りも出来るようになって来てます。
妙な期待感を覚えています。
昔と違い引き出しも増えました。
ラミレスからクラッチヒッター指定を受けつつあります。
今年はランナー居なくても打ってくれるモノと期待しています。
結果は出ませんでしたが2016年と違いランナー一塁でIsoP(0.019⇒0.136)が格段に上がっています。
引っ張ろうとしていますね。(観ての通りです)
実績評価では未だ未だですが予感を覚えています。
位置づけ的には準レギュラー級ですが総打席数363。
7位、戸柱 .141 OPS.385
苦戦していました。
自由に配球できるシチュエーションですと文字通り手も足も出ませんでした。
相手バッテリーに弄ばれた感が強く、その時の印象が強いです。
戸柱が嶺井と併用された理由ですが配球と、この打撃です。
配球は2016年同様、ベンチから指示すれば良いのですが打撃は、どうしようもないです。
この面で嶺井と比較し劣ってしまいました。
同シチュエーションで嶺井は.231 OPS.670です。
BABIP(打球詰まってました)で見ても差がありますが、こういう面でも差がありました。
参考記事
参考記事に書いている通りでBABIP.228と非常に低調でした。
一方、ランナーが一塁にいますと戸柱の打率は.301 OPS.803でした。
(嶺井は.375 OPS.750 打席少ないので参考程度で)
梶谷同様、左打者、引っ張りが得意な打者なのでランナー一塁は比較で得意なシチュエーションですかね。
また、捕手ですし多少、駆け引きで出来ている面もあったのですが隙が多く対策をとられています。
シーズン中盤以降苦戦してしまいました。
6月から8月まで3か月に渡り打率1割台に沈んでいます。
いろいろ大変だったと思いますが、その壁を乗り越え9月に打率3割打っています。
9月は基本、相手左ですと使わなかった時期でもあったと思いますので監督の起用面におけるフォローも大きかったかもですね。
今期、期待の野手です。
課題を覚えた次の年こそ面白いです。
以上、ランナーありなしにおけるランキング化でした。
ラミレス監督の考える序列に近いランキングかもですね。
倉本を語ろうとすると、
あの特性も、この特性も語っておかないと思い飛び飛びになります。
打順って結局、組み合わな部分もありまして倉本だけでなく他の打者特徴も重要になってきます。
桑原の出塁率が.400超えたら梶谷2番でも良いかもですね。
回頭戸柱、梶谷の並びが機能しなかったのも、戸柱の特性と梶谷特性のアンマッチだったからです。
二人とも左に弱くワンポイントに封殺されていましたが、ある意味で最悪な並びとも言えます。
この辺を組み合わせて最適な打順を考えるわけですね。
そして相手バッテリーも、その特徴を考慮して配球してきます。
知れば知る程、倉本と相手バッテリーはマニアックな駆け引きをしている場合がありますが普通は、もう少しシンプルな場合が多いです。
変な打者です。
技術のなさを補い続けた倉本ですが引き出しが増えつつある今、その打撃への期待感が高まります。
外れたらゴメンナサイ。
次回、本筋の9番倉本を諦めるケースについて記事化予定です。
投手の序列確認して、井納の中継ぎ再配置の意味も記事化したかったですが、濱口離脱しちゃったので先発になるんですかね。
さぁ、いよいよ球春です。